もうすぐ「カポーティ」という映画が公開されます。
小説家、トルーマン・カポーティが
「冷血」という小説を書く過程を描いた映画で、
主演のフィリップ・シーモア・ホフマンが
本年度アカデミー賞主演男優賞を受賞しました。
で、その小説を読んでみました。
「冷血」(In Cold Blood トルーマン・カポーティ 新潮文庫)
佐々田雅子さんの新訳です。
1959年カンザスの田舎町で、地元の名士の一家
(主人・妻・息子・娘)が何者かによって散弾銃で惨殺される。
その事件を、約6年かけてノート6000ページに及ぶ
資料収集を行い、整理・再構築し
ノンフィクション・ノベルにまとめ上げたカポーティ。
それは、犯人2人組のひとり、ペリー・スミスに
自己を投影したからだったのかも・・・。
カポーティ、といっても「ティファニーで朝食を」の
作者ということしか知らず、読んだこともありませんでした。
犯人ペリーとカポーティは 不幸な子供時代、
特異な外見といった共通点があったので
感情移入してしまったのでは、と言われています。
昨今、ニュースを賑わす残忍な殺人事件、
それも子供が親を殺したり・・・。
精神の異常とも言い切れず、激しい憎悪があったわけでもなく
不条理なまでの凄惨さ。
犯人のペリーとディックという若者が知り合い、
強盗を企て、逃亡し、逮捕され死刑に処せられるまでを
淡々と描いてあります。
場当たり的で薄っぺらなディックと、
思慮深く、繊細なペリーという
まるでタイプの違う二人が 何故こんな犯行に及んだのか。
被害者一家、その近所の人たち、捜査にあたる刑事たち
犯人の家族たちの証言や 手紙をこまかに再現しながら
2人の人物像にせまっていくのです。
犯人逮捕後、同じような残虐殺人で死刑を待つ
囚人の話にも詳しく言及されます。
今の日本でも なんでこんなことが??と
思うような事件がたくさん起こってます。
世の中全てが敵のように思えて
鬱積した不満や怒りが ある日爆発してしまうのだろうか・・・
ペリーの言うように、
”あの人たち(殺した一家)は
(今まで自分を蔑みひどい扱いをしてきた人々の)
尻拭いをする運命にあった”
不運な人たちだったのかも。
始めは読みにくい感じがしましたが、
後半夢中で読めました。
カポーティの この小説執筆への執念を
映画で観るのを楽しみにしてます。
小説家、トルーマン・カポーティが
「冷血」という小説を書く過程を描いた映画で、
主演のフィリップ・シーモア・ホフマンが
本年度アカデミー賞主演男優賞を受賞しました。
で、その小説を読んでみました。
「冷血」(In Cold Blood トルーマン・カポーティ 新潮文庫)
佐々田雅子さんの新訳です。
1959年カンザスの田舎町で、地元の名士の一家
(主人・妻・息子・娘)が何者かによって散弾銃で惨殺される。
その事件を、約6年かけてノート6000ページに及ぶ
資料収集を行い、整理・再構築し
ノンフィクション・ノベルにまとめ上げたカポーティ。
それは、犯人2人組のひとり、ペリー・スミスに
自己を投影したからだったのかも・・・。
カポーティ、といっても「ティファニーで朝食を」の
作者ということしか知らず、読んだこともありませんでした。
犯人ペリーとカポーティは 不幸な子供時代、
特異な外見といった共通点があったので
感情移入してしまったのでは、と言われています。
昨今、ニュースを賑わす残忍な殺人事件、
それも子供が親を殺したり・・・。
精神の異常とも言い切れず、激しい憎悪があったわけでもなく
不条理なまでの凄惨さ。
犯人のペリーとディックという若者が知り合い、
強盗を企て、逃亡し、逮捕され死刑に処せられるまでを
淡々と描いてあります。
場当たり的で薄っぺらなディックと、
思慮深く、繊細なペリーという
まるでタイプの違う二人が 何故こんな犯行に及んだのか。
被害者一家、その近所の人たち、捜査にあたる刑事たち
犯人の家族たちの証言や 手紙をこまかに再現しながら
2人の人物像にせまっていくのです。
犯人逮捕後、同じような残虐殺人で死刑を待つ
囚人の話にも詳しく言及されます。
今の日本でも なんでこんなことが??と
思うような事件がたくさん起こってます。
世の中全てが敵のように思えて
鬱積した不満や怒りが ある日爆発してしまうのだろうか・・・
ペリーの言うように、
”あの人たち(殺した一家)は
(今まで自分を蔑みひどい扱いをしてきた人々の)
尻拭いをする運命にあった”
不運な人たちだったのかも。
始めは読みにくい感じがしましたが、
後半夢中で読めました。
カポーティの この小説執筆への執念を
映画で観るのを楽しみにしてます。
私はちょうど真ん中辺りを読書中ですが前半は何度も戻って読んだりと、なかなか進みませんでした。
そのせいもあり、偶然ケーブルTVでやった映画版を先に観てしまった・・
映画のおかげで大筋がわかったので、これからは少し進みも速くなるかもです。(笑)
しかしカポーティがなぜこの事件に執着して長い年月をかけてルポした上書いたのか、ちょっとわかったような気がしますよね。
映画楽しみです!
「カポーティ」は映画とはまたベツモノなのでしょうか?
翻訳小説は、ちょっと読みにくいですよね。
映画を見てからの方が頭に入りやすいかもしれませんね。
>choroさん
「冷血」映画化されてたんですねぇ。
ほんと、この小説、私もなかなか進まなくて。
2人が逮捕されてからの方が面白かったかな・・・。
PSHのカポーティ、楽しみです!
映画の記事でのTBなどでお世話になってます。SKYです。
僕も「冷血」をつい最近読み始めました。
さすがにノンフィクションで、一行一行目が話せません。
まだ、ぜんぜん読んでないんですけど、記事を見つけたので、
思わずコメントしてしまいました。
映画も楽しみですね^^
コメントありがとうございます!
どうですか?はじめすごく読みにくくないですか?
カポーティは初めて読みましたが、ぐいぐい読ませる力があって面白かったです。
感想きかせてくださいね!
どんなに残忍でコレといった怨恨もないような殺人事件でも、
何かきっかけとなる出来事や、犯人の心を形成する
何かおかしな要素が芽生えるトラウマってあるんでしょうね、きっと。
カポーティがペリーに入れ込んだのがなんとなくわかる気がします。