自身が脚本・監督を務めたアニメ映画
『009 RE:CYBORG』について語っていた。
『サイボーグ009』は、いうまでもなく石ノ森章太郎による
日本SF漫画の金字塔で、
氏の死去により未完のまま現在に至っている。
今回の神山監督の構想は、
そのサイボーグたちが現在(2013年)も生存していて、
世界各国での同時多発爆破テロ事件の発生を受け、
ギルモア博士がサイボーグ戦士たちを再集結させるというものらしい。
試写を見たガンダムの富野由悠季監督の評価は「59.999......点」という辛口だったが、
基本(自分の作品を含めて)褒めない人だから、これは高評価だと思う。
番組の中で、興味深い話が幾つかあった。
フル3DCG作品でありながら、
セルアニメ形式で仕上げる初の手法がとられていること。
さわり部分の映像しか見てないが、
CG ありがちな無機質な感じは確かに薄れていた。
また、3DCGのメリットして、
アニメの世界ではタブーだったスローモーション表現が実現。
これは加速装置稼働時に絶大な映像効果をもたらすだろう。
映画とは離れるが、神山監督のルーツの話題も興味深かった。
クリエイティヴ・ワークの初期衝動は映画『スターウォーズ』であり、
アニメの道にすすんだのは『機動戦士ガンダム』に激しく傾斜したからであり、
作風(脚本の視点)は小説『ライ麦畑でつかまえて』に影響されているとのことだった。
僕は神山監督と同年だから、このエピソードには親近感を覚えた。
さらに『ライ麦畑で…』を読んだきっかけが佐野元春という点でも、大きく共感した。
とはいえ、『009 RE:CYBORG』を劇場にまでいって見るつもりはない。
セコイはなしだけど、それこそWOWOWでその内やってくれないだろうか。
神山監督といえば、何といっても『攻殻機動隊 S.A.C.』。
こっちの続編もぜひ期待したい。
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