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石上栽花

2021-04-20 15:09:55 | 日記・エッセイ・コラム
Flowers on the stone毎月20日は(実は亡妻がそうなのだが)、
僕にゆかりのある人たち数人の月命日である。
大切な人たちの月命日が重なってしまったことに、
何か因縁めいたものを感じている。


この国の多くの人たちがそうであるように、
僕は、不信心で、無神論者である。
それでも朝晩、妻の遺影にお線香を上げるし、
月命日には特別な感慨が訪れる。


聞きかじりだけど、
禅語に『石上栽花後 生涯自是春』というのがある。
我流に訳せば、
石の上に花を栽(植)えることができれば、
その後の人生は春のように素晴らしい
と、いうことだろうか?


植物を石に植えることは、むろん不可能である。
けど、それにチャレンジするのが禅(仏教)で、
しかも、ごくごく希に
天才のみが植えてしまう(解脱する)ことがあるらしい。
もし植わってしまえば(解脱すれば)、
あとの生涯は春のように爽やかで幸せだという。


僕んちの宗旨は禅宗ではなく浄土真宗なんだけど、
宗祖 親鸞が唱えた『他力易行』も、
凡俗の僕には遙かな道のように思える。
修行もなにもせず、お念仏(弥陀への感謝)を唱えるだけで、
踊躍歓喜の心持ちになるなんて、想像すらできない。


物の本によると、
仏教のドグマは、一神教のそれとちがって、
「救済」じゃなく「解脱」を目的としているらしい。
解脱は何百万人か何千万人に一人の天才しか到達できない境地で、
凡庸で俗物な僕には無縁なものである。


それでも毎月20日には、仏教の礼式に則って、
ほんの少しだけ特別な気持ちでお線香を上げ、
花束を抱えて、西方浄土に思いをはせたい。

こんな夜を過ごしたかったんだ

2021-04-12 20:51:33 | スポーツ
Tarpキャンプでの一番の醍醐味は
外で寝ること。
「なにを今さら」というかもしれないが
ここでいう「外」とは
「テントも張らずに」
という意味だ。


というわけで、タープの登場だ。


本当のところ、タープも使いたくないのだけど、
日本は湿度が高い国だ。
晴れていても、夜露が降りる日がほとんどだから、
屋根がないとビッショリと濡れてしまう。


タープの下で過ごす夜は、
風や景色が劇的にかわってゆく瞬間瞬間に出会える夜でもある。
「ときには星を見ながら眠る」
なんてキザなこといいながら、ゴロンと横になってみればいい。


タープで夜を過ごしていると、
「It's just a kiss away」
と、歌いたくなってくるんだよなぁ♫