酔いどれおやじの独り言

徒然草の現代版

酔いどれおやじの千二百八十一日目

2013-01-30 02:10:02 | Weblog
その日一日何か気が晴れずにモヤモヤし仕事を終え帰宅した。不思議なことにそれから続いて毎日のように鹿の群れに出くわし、その度に汽車は警笛を鳴らし減速して徐行運転。私は窓から幾度となく汽車に分断された鹿の群れを見、母鹿と分断されて悲しげにこちらを見ている子鹿や憎らしげにこちらを見ている母鹿、時にはこちらに向かってきそうなオス鹿などを見かけた。私は奇妙な感じがし何か嫌な予感がした。そんなある日、私は仕事の関係で遅くなり最終の汽車に乗ることとなった。夜の10時近い汽車で辺りは闇に包まれ、ましてやこんな時間に乗り合わせる乗客もいるはずがなかった。「また、車掌と2人きりか‥」そう思いながら汽車の発車を待っていた。「今日は忙しかった」と仕事の事を振り返っていると汽車は動き出した。何も見えるはずのない暗闇の窓をじっと眺めているとうつらうつらと眠気がおそって来た。数分寝ていたのか、汽車が停まるような音がした。「何時も停まる駅か‥」、そうこれでも三駅ほどこの汽車は停まる。誰も乗ることがなくてもである。でもその日は違った。続く‥‥。
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