月乃和熊(ツキノワグマ)のささやき

歴史好きオヤジが細々と大震災、水害、雪害の復興花火や図書館の蔵書の支援を続けていまふ。

零式艦上戦闘機(24) 操縦応答性の改良

2014-01-18 12:00:00 | 航空機・船舶(軍艦・機)
---------------------------------
零式艦上戦闘機(24) 操縦応答性の改良 

昭和14年4月から各務原飛行場で始まった12試艦戦の試験飛行で、振動の大きさと、高速になると舵が利きすぎるという2つの大きな問題があった。

当初、重量軽減の観点から、2枚翼プロペラを3枚翼に交換したことで、振動を軽減することに成功したのだが、舵の問題は、低速時と高速時の舵の利き具合に、大きな差があることだ。

従来、操縦桿を操作した幅と、舵の動く角度が常に一定の対応関係にならなければならないとされており、操縦桿と尾翼をつなぐケーブルやパイプは伸び縮しないよう、必要以上に強度を保っていた。

堀越技師は、パイロットの運動感覚と高速になった戦闘機の操縦応答性とのマッチングという、高速を追及するがゆえの新しい問題を提起し、逆転の発想でこれに対処した。

強度、耐久性も十分であることを確認しつつ、ケーブルは、直径4mmだったものを3.5mmと3mmに、パイプは直径50mmから32mmに変更して、操縦系統のケーブルやパイプが伸び縮しやすくした。

ちなみに、堀越技師はこれを「剛性低下方式による操縦応答性の改良」と呼んで特許を取った。

これで、高速での垂直旋回、宙返りを行う際の、操縦桿の動きが増してパイロットの操縦感覚が断然よくなり、昇降舵の急激な操舵でも、飛行機の動揺はすぐに鎮まるようになった。

パイロットは速度に関係なく、パイロットの感覚で操縦桿を押したり引いたりすることのできる、非常に扱いやすい戦闘機になったのでありました。

零式艦上戦闘機(25) 12試艦戦の空中分解事故 2014-01-25  につづく~
前の記事 零式艦上戦闘機(23) 徹底した重量管理 2014-01-11

零戦52型の雄姿フォトアルバムをご覧あれ!!


<関連記事>
零式艦上戦闘機リンク集 2013-09-14
 零式艦上戦闘機のお話や、「所沢航空公園」、「零戦来日」の記事はリンク集を見てね♪

---------------------------------
気が向いたらポチッとな    blogram投票ボタン
blogram会員にはユリノキちゃんからココポイポイントプレゼントがあるかも
---------------------------------
3.11東日本大震災 忘れない!風化させない!!

 忘れない!たすけあおうNippon!飲んで食べて東日本を応援!

たすけあおうNippon!福島県を応援!
飲んで食べて宮城県を応援!
食べて飲んで岩手県を応援!

クリックで救える命がある。
一日一回ポチッとクリックをお願いいたします


<月乃和熊(ツキノワグマ)のリンク集>
零式艦上戦闘機リンク集・・・・・・・・・・・・・熈代勝覧(きだいしょうらん)リンク集
【乃木希典大将】シリーズリンク集・・・・・・・JRで行く南紀・伊勢の旅2013リンク集
国立東京博物館リンク集 2013-11-01