北関東宮彫研究会の今までの調査の蓄積から、嶋村流の系譜(新説)を作成しました。
嶋村俊正(俊矩)と俊表の花押
それぞれ「正」、「表」の字の変形
ここに至るまでに、諸々の知見が集約されていますが
詳細はここでは省きます。
(伊八の流れは省略) . . . 本文を読む
第十面の胴羽目 「法華経説話:法師守護 加藤寅之助作 (縦 127㎝、横 227㎝、ケヤキの一枚板)
最後の胴羽目
題材は、『法華経』巻第八 陀羅尼品第二十六 「擁護法師」(諸尊の守護誓願)
左下部
岩窟内で誦経する僧侶を合掌礼拝する天部形
他の部分
屋内で病臥する人物の元に瑞雲に女神(5柱)かけつけ、別の棟内で書物を広げる人物に同様に女神(3柱)が駆けつける場面
女神は十 . . . 本文を読む
第九面の胴羽目 「法華経説話:常不軽受難、法華経功徳」小林直光作 (縦 127㎝、横 227㎝、ケヤキの一枚板)
題材は、
左下半分は、『法華経』巻第七 常不軽菩薩品第二十「常不軽受難」
石を投げつけられたりしている常不軽(菩薩)
他の部分は、『法華経』巻第七 薬王菩薩本事品第二十三「如寒者得火」「如子得母」「如渡得船」「如暗得燈」
「常不軽受難」
拡大 常不軽菩薩
「法華経功徳」
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第八面の胴羽目 「法華経説話:良医治子、展転随喜」今関光治作 (縦 127㎝、横 227㎝、ケヤキの一枚板)
題材は、
左半分は、『法華経』巻第六 如来寿量品第十六「良医治子」
屋内で病んでいる男性、庭先で薬を調合する医師
右半分は、『法華経』巻第六 随喜功徳品第十八「展転随喜」
法華経聴聞の随喜が人づてに広がっていく場面
良医治子
展転随喜
法会にのぞむ二人の僧侶と、聴聞の . . . 本文を読む
第七面の胴羽目 「法華経説話:龍女献珠」 山本一芳作 (縦 127㎝、横 227㎝、ケヤキの一枚板)
題材は、『法華経』巻第五 提婆達多品第十二「龍女献珠」
龍王の娘(龍女)が、海中から出現して釈迦に宝珠を奉献する場面。
釈迦
珠をもつ龍女
龍女の従者
刻銘 作者の山本一芳、 胴羽目寄付者の鈴木源次朗
・模型彫刻(大客殿廊下) 作者 山本一芳
・手水屋 北面後方 . . . 本文を読む
第六面の胴羽目 「法華経説話:千歳給侍」 加府藤正一作 (縦 127㎝、ケヤキの一枚板)
帝釈堂後面4枚の胴羽目は、中央の2枚が、少し幅が短めになる。
題材は、『法華経』巻第五 提婆達多品第十二「千歳給侍」
釈迦の前身(国王)が法華経の教えを受けるため、阿私仙(提婆達多の前身)に千年間給侍した説話。
右上 岩窟内で端坐する仙人(阿私仙)
右下 谷川の水を汲む者(国王)
左 . . . 本文を読む
第五面の胴羽目 「法華経説話:多宝塔出現」 石川銀次朗作 (縦 127㎝、ケヤキの一枚板)
帝釈堂後面4枚の胴羽目は、中央の2枚が、少し幅が短めになる。
題材は、『法華経』巻第四 見宝塔品第十一「宝塔出現」
上部中央 多宝如来が宝塔とともに地中から出現して空中に浮かんでいる。
周囲は会衆
多宝如来
下部 宝塔如来を拝む人々
刻銘 「二世信光改八十翁 石川銀次朗作」
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第四面の胴羽目 「法華経説話:法師修行」 横谷光一作 (縦 127㎝、横 227㎝、ケヤキの一枚板)
題材の主題名は「法師修行」であるが、以下の法華経のいくつかの場面が複合して成形されている。
『法華経』巻第四 法師品第十「持経者護念」「鑿穿高原」
『法華経』巻第八 普賢菩薩勧発品第二十八「普賢影向」
右下 法華経持経者を包み守ろうとする如来「持経者護念」
左下 岩窟内の持経者を合掌礼拝 . . . 本文を読む
第三面の胴羽目 「法華経説話:一雨等潤」 石川信光作 (縦 127㎝、横 227㎝、ケヤキの一枚板)
題材は『法華経』巻第三 薬草喩品第五 「一雨普潤」「三草二木」
―仏法の平等を降雨の普遍性に、仏法受容の個人差を草木の多様性に例えた。
右上部に雨神と雷神が下界に雨を降らしている
中央に薬草園と管理人(園丁)
下部は、水辺で遊ぶ天女たち
左上部は、洞窟内の修行者と天女
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第二面の胴羽目 「法華経説話」 木嶋江運作 (縦 127㎝、横 227㎝、ケヤキの一枚板)
『法華経』譬喩品第三 三車火宅
右に火事に遭った建物 ―この世界を火宅となぞられている。火が龍のような動きをしている。
右下 退避のために待機する三車(牛、鹿、羊)
左下 火災に気づかず遊んでいる童子
左上 火災した家屋内で病で臥床した婦人
譬喩品第三:三界無安 猶如火宅 衆苦充満 . . . 本文を読む