北関東の宮彫・寺社彫刻(東照宮から派生した宮彫師集団の活躍)

『日光東照宮のスピリッツ』を受けついだ宮彫師たち

伊勢崎の屋台-茂呂町一丁目の屋台

2022年08月22日 | 各論 その他
伊勢崎市茂呂地区には5台の屋台があります(茂呂町一丁目、茂呂町二丁目、茂呂南町、美茂呂町、南北千木町)。以前のブログ(2018年10月16日)で南北千木町屋台(彫工:岸亦八一門)を紹介しました。今回は、同じ地区の茂呂町一丁目(宿組)の屋台を、屋台蔵で見学した事情で後面を中心に紹介します。制作年は箱の蓋の墨書から嘉永六年(1853)になりますが、鬼板懸魚の彫物は彩色がされており、他の素木のものとは異 . . . 本文を読む

海道町の天棚(栃木県宇都宮市)

2021年03月17日 | 各論 その他
天棚(てんだな)は、五穀豊穣、風雨順調を祈る天祭の際に組み立てられる祭壇(車輪がなく、二階造りが特徴)です。栃木県内では、宇都宮周辺にしかありません。鹿沼の彫刻屋台のように装飾されることがあります。令和3年3月に奥州街道沿いの海道町で、天棚のための倉庫ができて、組み立て常設されることになりました。このブログでは、以前(2019年7月28日)に東下ケ橋の天棚を紹介しました。今回は天棚としては2台目で . . . 本文を読む

小澤半兵衛  實相寺一切経蔵(静岡県富士市)

2020年07月29日 | 各論 その他
北関東から離れますが、伊豆半島の南の江奈(現松崎町江奈)生まれの名工一族がいます。石田半兵衛(邦秀)で、師匠筋は小沢流であったため小澤姓を職姓として名乗っています。小沢流は初代五右衛門常信(宝暦10年没)、2代常足、常寧、常高と続いていますが、その本流の足跡は不明な点が多いです。二代常足の弟子の一人、諏訪立川流の祖・立川和四郎冨棟や、他の弟子 高田体章勝蔵は千本(せんぼ)の流れで山梨県都留市の生出 . . . 本文を読む

伊勢崎の屋台-波志江・中野面の屋台

2018年11月05日 | 各論 その他
伊勢崎の波志江(はしえ)の屋台10台のうち中野面の屋台を、前回の岡屋敷に続いて紹介します。 こちらの屋台は、宮彫師は不明ですがやはり岸亦八一門を疑います。 屋台前面の鬼板と懸魚で表現した『龍』は圧巻です。 ●前面の鬼板と懸魚 屋台の唐破風の上部から、水が滝のように流れる設定になっています。 唐破風には『飛龍』が付いています。 ●屋台後方部 後方部の鬼板と懸 . . . 本文を読む

伊勢崎の屋台-波志江・岡屋敷屋台

2018年11月01日 | 各論 その他
伊勢崎の波志江(はしえ)は、北関東自動車道の駒形ICと伊勢崎ICの間にある波志江PA(ETC出口あり)周辺になります。 波志江地区には10台の屋台があり、素晴らしい彫刻がつく屋台があります。 2年後の2020年に、総鎮守社の愛宕神社の境内に10台が揃って出される予定です。 その内の一台。岡屋敷の屋台は毎年、地区の秋祭りで出されるため見学してきました。紹介します。 この屋台は、ずばり『獅子づくし』 . . . 本文を読む