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’冬のソナタ’にあって’愛の不時着’になかったもの‥
韓流ブームから見えた相違点
韓国と日本のメディアで “第2の冬のソナタ”と呼ばれている『愛の不時着』。
北朝鮮を素材にしたドラマの背景に、国境を越えた変わらぬ愛、
韓国ドラマ特有の何度もすれ違う縁を繰り返す面白味、
男女の繊細な感情描写、ロマンスとサスペンスを織り交ぜた
緩急をつけた絶妙な脚本で、
『愛の不時着』は『冬のソナタ』を超えるブームになるのか?
と大々的に報じられていた。
どのメディアも『愛の不時着』と『冬のソナタ』の”類似点”をあげていたが、
ここでは2作品の”相違点”に注目してみる。
オンライン上で急激な盛り上がりを見せた『愛の不時着』だが、
現在は一時の熱が過ぎ去り、粛々とした印象を受ける。
しかし、その一方で『冬のソナタ』旋風はある程度長く続いていた印象だ。
2003年に『冬のソナタ』が初めて日本で放送された当時、
ブームの波に乗ってペ・ヨンジュンが来日。
ヘリコプターでペ・ヨンジュンが移動する経路を撮影し、
ホテルでは密着ドキュメンタリーを撮影するなど、
メディアが総出でペ・ヨンジュンの一挙手一投足にフォーカスを当てた。
『愛の不時着』が話題になっていた時期は、
新型コロナウイルスの感染拡大の真っ只中。
韓国からの入国も規制され、惜しくも俳優の来日やイベントが開催できず、
『冬のソナタ』の時ほどのブームを作りあげることが出来なかった。
もしコロナではなかったら、ヒョンビンが来日イベントを開催し、
更なる盛り上がりをみせていたかもしれない。
「コロナのせいで‥」と思ってしまいがちだが、
コロナによるステイホーム中に動画配信サービスを利用したきっかけで
『愛の不時着』にハマり、韓国ドラマに関心を持つ人が
増えたケースもあるため、一概にコロナのせいとも言い難いのも事実だ。
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『冬のソナタ』は、日本のドラマにはない波乱に満ちた展開が新鮮で、
忘れかけていた純愛を呼び起こすストーリーとして
女性視聴者の心を刺激した。
それまで日本のドラマや海外映画を観ていた人にとって、
それこそ韓国ドラマは新世界だった。
当時、現在よりもネットが発展しておらず、
人々はガラケー携帯を使っていた時代。
”ヨン様シンドローム”によって起きた韓流ブームで、
女性たちは作品のロケ地をこの目で確かめたいと韓国を訪れる人が急増し、
聖地巡礼も人気を博した。
『冬のソナタ』が日本で社会現象になった時期が”第1次” 、
2008年に東方神起、少女時代、KARAなどによるK-POPブームが”第2次”、
サムギョプサルやチーズタッカルビ、BTS(防弾少年団)、
TWICE、韓国コスメが流行した”第3次”と、
今や日本において韓流ブームは定着している。
ファン層が大人の女性だった”第1次”から、ソーシャルメディアの
主役であるティーンエージャーに移り変わった”第3次”。
今では、SNSも発展しネット上の情報量が多く、
スマホで調べればいつでも『愛の不時着』に関する多くの記事が
当たり前に見られる時代。
『冬のソナタ』が与えた
”新たな扉を開けるようなワクワクする新鮮さ”とは一味違ったようだ。
『冬のソナタ』は、出演俳優の容姿が好感を与えた点、
ドラマの映像美など美的完成度が高いという点、
韓国の文化が日本人のレトロな感性を刺激させたという点が
高評価の理由の一部だった。
しかし、何よりも大きな影響を与えたのは、
ドラマの名シーンと共に視聴者の耳に残っている”OST”だ。
『冬のソナタ』のポスターを一目見ただけで、
RYUが歌う『最初から今まで』のピアノの旋律が
聴こえてくる人もいるのではないだろうか。
これは当時、パチンコで冬のソナタシリーズが登場し、
芸人がヨン様のモノマネをするなど、街中やテレビを通じて至る所で
”冬ソナ”のメロディーが流れていたことにも関係する。
もちろん『愛の不時着』のOSTにも、韓ドラOSTの女王ユン・ミレ、
Wanna One出身のキム・ジェファン、
『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』でも存在感を発揮したCrushなど、
実力派歌手によって完成度の高いOSTに仕上がっているが、
ポスターを見て『冬のソナタ』ほど一瞬で強烈に流れてくるような
パンチの効いたOSTはあるだろうか?
以前、Danmeeで連載コラムを綴っているラジオDJであり、
韓国大衆文化ジャーナリストの古家正亨さんも言及していたが、
『愛の不時着』はNetflixでしか観られない独占配信であることから、
作品の可能性を狭めてしまっている場合があるということ。
今まで、日本における韓流ドラマブームは、地上波テレビから火が付き、
韓国に興味が無かった人に知るきっかけを与えた。
さらに再放送、DVD化、レンタルビデオの活用といった
多岐に渡るメディア戦略が韓国ドラマの人気を支えてきた。
このような多面でのメディア展開と独占というシステムによる影響の違いも
『冬のソナタ』と『愛の不時着』のブームで見えた相違点と言える。
(関連記事)本当に今って ‘第4次韓流ブーム’ なの?(古家正亨の韓々学々 Vol.7)
うんうん・・・冬ソナと愛の不時着のヒットは違うと私も思う。
もちろん、愛の不時着は舞台が北朝鮮というところが、新鮮でした。
そして、『愛の不時着』はNetflixでしか観られない独占配信ということが、
年齢の高い主婦層には、余り縁がないとも言えるよね。
事実、韓国ドラマをよく見る友人に、「愛の不時着」を聞いても、
「聞いたことあるわね」位の反応・・・
もちろん田舎だということもあるけど、
冬ソナの頃は、猫も杓子もおじいさん、おばあさんも知っていた。
それは、テレビから流れて来るからだよね。
ワイドショーの話題も「冬のソナタ」はすごかった・・・・
ヨンジュンの来日もあったしね・・・
「愛の不時着」をワイドショーでたくさん取り上げたら、
Netflixの宣伝にしかならない・・・・
それ以外見るところがないから・・・・・
主人公の来日もないから、ワイドショーも取り上げようがないしね・・・・
「愛の不時着」が地上波で放送されるようになったら・・・
はたして、冬ソナのような現象がおきるか????
観放題、聴き放題になっているからすぐに飽きる世代間の流行は移ろいやすいとおもいます。
味わって、かみしめて、グッと深く入るといった、時間経過を待たなくとも、目新しいものが次々と出てくればそちらへ流れて・・。
冬ソナを原点として心に残すといったようなそんなファンができるとは思えない。
ご本人が姿を見せなくても、10年以上もあの頃を忘れないというような思いはしないのでは?と思います。
でもいろんな形で韓流といった状況はあるから、あの頃からずっと韓流はつづいているといった方が当たってるきがします。
きつねゆり様もずっとですよね?(*^^*)
「韓流」という言葉は、もう死語にしてもいいのでは・・・
流行ではなく、根付いているっていうか・・・
日本も韓国も関係なく、好きな物は視る、好きな音楽は聴く・・・
好きな食べ物は食べる・・・・
それでいいのでは・・・
「韓流」という言葉がある限り、両国の溝を感じます。
・・・・なんていうきつねゆり、ちょっと生意気かもね。