11月12日(水)、14時から奈良市保健所(愛称:はぐくみセンター)で開催された
禁煙・受動喫煙防止推進講演会で、「大切な人に禁煙してもらうために」というテーマのもと
喫煙者・タバコ病患者の家族としての立場からお話ししました。
12時半過ぎ、奈良市保健所の立派な建物に入ると、講演会の掲示板が出ていました。
もう一人の演者である高橋裕子先生は、1994年当時、全国でも珍しかった「禁煙外来」を
大和高田市立病院で開設され、1997年から、メールマガジンやメーリングリストを利用した
禁煙プログラム「禁煙マラソン」を主宰していらっしゃる、禁煙指導の先駆者であり
禁煙・受動喫煙防止推進をこれまで牽引されてきた方です。
以下のサイトに詳しい御経歴などが載っています。
e-doctor シリーズ「あの人に聞く」―43回―
チャレンジ・サイト
そんな高橋先生と御一緒できるとあって、わくわくしていましたが
先生の話術は「お見事!」と言うしかない、とても楽しく、しかし勉強になるお話でした。
会場には、家族に禁煙してもらいたい方や、まさに禁煙現在進行形の御家族もいらっしゃいました。
奈良県は、高橋先生の存在も大きいのでしょう、禁煙・受動喫煙防止に関して大変熱心な自治体で
奈良市保健所では、禁煙相談はもちろん、未成年者の禁煙支援・喫煙防止の啓発を行っています。
この日の高橋先生のお話にもありましたが、奈良県は全国でも喫煙率の低さでは1位か2位を争うほどで
そう言われてみると、私が奈良が好きで、居心地の良さを感じる理由が、そこにもあるように思えます。
寺社の多くは境内禁煙で、路上での喫煙もほとんど見られません。
近鉄奈良駅前のバス停にも、こんなステッカーが貼ってありました。
もちろん、バス停によくありがちな、灰皿は置かれていませんし
バス待ちの間にタバコを吸う人もいません。
ただし、奈良の中心部から離れると、駅の周辺やバス停付近でタバコを吸っている人がちらほら。
飲食店での禁煙対策は、まだまだだなと感じることもありますが
奈良市では、市内の飲食店や理美容室など、市民の方が利用する施設で
全面禁煙の施設を登録してもらい、「禁煙おもてなし施設」として
市のホームページで公表していますが、禁煙スタイルに掲載されているように
もっと多くのお店が禁煙なのですから、皆さんがこのサイトを御存じないのではないでしょうか。
広く知られるようになって、登録してくれるお店や利用者が増えることを願っています。
そして、大変すばらしいのは、 未成年者に対する禁煙治療支援です。
若者は大人よりニコチン依存症になりやすく、体への悪影響も大きいのですが
そもそも喫煙自体が違法行為のため、公的医療保険が適用されないといった問題があります。
奈良市では、奈良県と連携して、小中学校・高校に通う児童・生徒を対象に
専門家の相談・治療を受けられる事業を実施して、治療を後押ししています。
また、この10月1日から、奈良市では、市職員の勤務時間中禁煙に取り組んでいます。
市役所をはじめとする市の施設で、受動喫煙の被害に遭う機会を少しでも減らすことができれば
ということから、始められたそうです。
大変すばらしい取り組みで、ほかの自治体も見習って、この方式を採用してくれるといいですね。
(講演後、高橋裕子先生と)
そんな素晴らしい奈良市から、講演会の講師として呼んでいただき
奈良県の皆さんの前でお話しできたことを、感謝しております。
ありがとうございました。