奈良が好きでよく訪れる皆さんに朗報です。
春日大社国宝殿前の公衆トイレの喫煙所が閉鎖され
灰皿が撤去されました
仏教彫刻探訪を趣味としている私は、よく奈良に行きます。
昨年、初めてリニューアル後の春日大社国宝殿を訪れました。
そこでいちばん印象に残ったのが鼉太鼓…と言いたいところですが
残念なことに、最も印象に残ったのは宝物殿前の広場のタバコ臭さでした。
その日は土曜日で、10時過ぎだったためか人出も多く
春日大社境内トイレの喫煙所だけでなく外のデッキに出てタバコを吸う人もいて
あまりの臭さに宝物殿に逃げ込んで、ホッと一息つくような状態でした。
宝物殿と春日大社境内トイレの位置関係は、以下のとおりです。
顔が隠れる写真を選んだため、少々わかりにくいかと思いますが
上の写真の右端はデッキで手すりがあり
そこに立っている3人は、全員がタバコを吸っていました。
喫煙所は、外貨両替の看板のすぐそばの出入口奥にあります。
どうやら、手前に自動販売機、その隣に外貨両替機が置かれ
奥に灰皿が2基置かれて喫煙所になっているようです。
旅から帰り、この公衆トイレについて調べていると
TOTO株式会社が建築専門家向けに設けたCOM-ETというサイトに
施工事例として紹介されていました。
春日大社 境内トイレ
*4月16日現在、COM-ETに掲載の情報は
喫煙所閉鎖・灰皿撤去により、TOTO株式会社が訂正中です。
→喫煙所があることが削除されました。
とてもありがたいことに、事例詳細シートまでついています。
写真と平面図を見ると、トイレ棟の切妻屋根の屋根裏はつながっており
喫煙所のタバコ煙が屋根を伝ってトイレまで届きます。
喫煙所出入口も開放されており、受動喫煙を防止できていません。
*4月16日現在、COM-ETに掲載の情報は
喫煙所閉鎖・灰皿撤去により、TOTO株式会社が訂正中です。
→「トイレ図面」から、喫煙所の文字が削除されました。
そこで、健康増進法が全面施行になったのを機に
奈良市医療政策課に、春日大社境内トイレの喫煙所が
第二種施設の喫煙専用室の技術的基準を満たしていないおそれがあるため
確認のうえ、満たしていない場合は指導をお願いしました。
そして本日(4月13日)、奈良市医療政策課から、以下の回答をいただきました。
平素は本市の保健衛生行政にご理解、ご協力を賜り、まことにありがとうございます。
『(件名)春日大社境内トイレの喫煙所について』のお問合せメールに対し、奈良市医療政策課より、次のとおり回答させていただきます。
荻野様のおっしゃる通り、改正健康増進法の第二種施設に喫煙専用室を設ける場合、省令で定められたたばこの煙の流出防止にかかる技術的基準を満たす必要があります。
春日大社に現状を確認したことろ、前述の技術的基準を満たしていないことが認められましたので、法の趣旨を説明し、改善の指導を行いました。
春日大社より4/7(火)付けで当該喫煙所の閉鎖及び灰皿等の撤去を行った旨の連絡がありましたので、ご報告いたします。
今後も、受動喫煙対策の徹底に努めてまいります。ご連絡ありがとうございました。
春日大社、奈良市医療政策課の皆さん、ありがとうございました
これで、トイレはもとより周辺の施設を利用できなかった方が
環境タバコ煙という障害がなくなることによって利用できるようになりました。
私も、春日大社を訪れることを、楽しみにして過ごそうと思います。