これまで20年に渡って開催してきた「禅といま」は、
新型コロナウイルス感染症により、春の講座は1年後に延期となり、
この秋の講座は初めてのオンライン形式での開催に変更となりました。
実会場での開催ができないという残念な思いを抱きながらも、
オンラインに取り組む機会なのかもしれまないと考えなおし、
「専門業者任せにしない」という気持ちをもって企画をスタートしました。
完全オンラインで講師先生にも任意の場所からアクセスしていただくことも考えられましたが、
いろいろと不慣れな点、トラブル発生なども心配なことから、大龍寺を会場にしてライブ配信で開催しました。
主催している“「禅といま」推進委員会”は、有志による団体で、
先頭をきって取りまとめて下さるのは、静岡県の櫻井孝順老師(栄林寺住職)です。
今回のオンライン講座でも、静岡から駆け付けて開講挨拶をして下さいました。
開講挨拶の冒頭は、「誓願ポスター」(八王子・大泉寺さま作成)の引用から。
開講にのぞんで ―主催者挨拶―
私たちは誓願します。
新型コロナウイルスに関わる諸問題があらわれる昨今の世界にあって、誰しもが多種多様な、大きな不安を抱えています。
私たちはいま、その不安が感染された方と、その家族、親族、また医療従事者、および関係者の皆さんに対する差別言動、誹謗中傷、風評被害を生むデマの流布などをはじめ、この社会状況下における弱者に向けられた差別事象として現れていることに、深い懸念と悲しみを感じています。
私たちは世界中の一人ひとりの身体の健全を祈ります。そして同時に、不安に駆られて他を傷つけることのないよう、お互いを慈しみあえる世界にすることを私たちは誓願します。
みなさんこんにちは。
令和2年オンラインにおけます「禅といま」を これより始めさせていただきます。
この事業は大本山永平寺ご開山道元禅師様750回大遠忌の折に、この事業がスタートいたしました。文化事業の一つとして、ちょうどご生誕800年を迎える年に夏期大学講座「禅といま」の講座をスタートしたわけでございます。
10年間大本山永平寺の主催のもとにこの行事を勤めさせて頂きましたが、その後を引き継ぎましてこの事業を私たちが勤めさせていただいています。昨年の10月に開講20周年を迎えることができました。多くの 方々のおかげで本日まで続いておるわけでございます。
今回はこのオンラインという形で「禅といま」を皆様方と共に学ぶ機会を設けたわけでございます。
この事業に当たりましては多くのご寺院様方のご支援を賜りまして、(個人さまの)協賛をいただきまして行事を勤めているわけでございますが、ご参加いただく皆様方の暖かい 熱意に応えられるように頑張って参りたいと思います。
本日講師にお迎え致しました本川先生はこの夏期大学講座第1講の時にご出講たまりました尊いご因縁の中で今日を迎えたわけでございます。どうかこのオンラインにおけます「禅といま」にご参加いただく皆様方と尊いお時間にしていただきたいと思います。
よろしくお願い致します。
続いて、1コマ目、実修「坐禅・いす坐禅」となりました。
坐禅指導は藤田一照老師(オンライン禅コミュニティ磨磚寺住職)、
藤田老師にとって、いす坐禅と坐禅を同時に指導するのは始めてとのこと。意外でした。
アシスタントとして、坐禅モデルには、峯岸典慶師(長楽寺副住職)、
いす坐禅モデルには、秦 慧洲師(田中寺副住職)がお手伝い下さいました。
7分くらいの休憩時間を挟んで、
2コマ目、講演「生命の時間・坐禅の時間」を、
東京工業大学名誉教授・歌う生物学者の本川達雄先生にお願いしました。
ご講演の中ほどでは、先生の美声も堪能させていただきました。
ご講演に続く3コマ目は、
本川達雄先生と藤田一照老師の対談「学者と禅者の哲学」へと進みました。
そして講演となる締めの挨拶は、
当会の篠原鋭一老師(成田市長寿院住職)にお願いをしました。
さて、このオンライン講座の企画を進めていくと、
✕ネット環境がない
✕スマートフォンでの見づらさ
などの声が数件寄せられました。
また、ライブ配信をすべて見続けると、休憩時間はありましたが、3時間10分にも及びました。
これまで通い続けてくれた年輩の受講生にとっては、受講の難しさがあったかもしれません。
ライブ配信を同時に視聴していた人の数は165人、
ライブ配信の間に視聴された回数は672回。
従来通り会場で開催した場合は公式には280名が最大ですので、
オンライン化したことによるメリットは十分にあったと評価しています。
また、その後の「見逃し配信」について見てみますと、
10月31日までの見逃し配信で1626回の視聴を数え、
11月4日に業界紙に掲載されたことを受けて、2度目の見逃し配信をしたところ、
2週間弱の期間で1872回まで視聴回数は上がりました。(現在、配信停止中)
*受講生が、ひとつの会場に集まらなくてもよい。
*行き帰りの移動(時間・費用・体力)が必要ない。
*日常生活の中で、リラックスして受講できる。
*開催時間に縛られず「見逃し配信」を視聴できる。
*2度3度と繰り返し視聴することができる。
*遠隔地のお寺さんがパブリックビューイングで視聴機会を設けてくれた。
というメリットが良い方向に作用し、
「禅といま」にアクセスしてくれた方が広がったようです。
感染症に対するケアが必須の社会では、
280名もの人が膝をつき合わせて講座を聞くというのは、
もう現実的には望めないことではないかと感じています。
今後の講座開催について、試金石ともなる講座でありました。
禅といまの情報はこちらから。
https://nowjikon.wixsite.com/zentoima
新型コロナウイルス感染症により、春の講座は1年後に延期となり、
この秋の講座は初めてのオンライン形式での開催に変更となりました。
実会場での開催ができないという残念な思いを抱きながらも、
オンラインに取り組む機会なのかもしれまないと考えなおし、
「専門業者任せにしない」という気持ちをもって企画をスタートしました。
完全オンラインで講師先生にも任意の場所からアクセスしていただくことも考えられましたが、
いろいろと不慣れな点、トラブル発生なども心配なことから、大龍寺を会場にしてライブ配信で開催しました。
主催している“「禅といま」推進委員会”は、有志による団体で、
先頭をきって取りまとめて下さるのは、静岡県の櫻井孝順老師(栄林寺住職)です。
今回のオンライン講座でも、静岡から駆け付けて開講挨拶をして下さいました。
開講挨拶の冒頭は、「誓願ポスター」(八王子・大泉寺さま作成)の引用から。
開講にのぞんで ―主催者挨拶―
私たちは誓願します。
新型コロナウイルスに関わる諸問題があらわれる昨今の世界にあって、誰しもが多種多様な、大きな不安を抱えています。
私たちはいま、その不安が感染された方と、その家族、親族、また医療従事者、および関係者の皆さんに対する差別言動、誹謗中傷、風評被害を生むデマの流布などをはじめ、この社会状況下における弱者に向けられた差別事象として現れていることに、深い懸念と悲しみを感じています。
私たちは世界中の一人ひとりの身体の健全を祈ります。そして同時に、不安に駆られて他を傷つけることのないよう、お互いを慈しみあえる世界にすることを私たちは誓願します。
みなさんこんにちは。
令和2年オンラインにおけます「禅といま」を これより始めさせていただきます。
この事業は大本山永平寺ご開山道元禅師様750回大遠忌の折に、この事業がスタートいたしました。文化事業の一つとして、ちょうどご生誕800年を迎える年に夏期大学講座「禅といま」の講座をスタートしたわけでございます。
10年間大本山永平寺の主催のもとにこの行事を勤めさせて頂きましたが、その後を引き継ぎましてこの事業を私たちが勤めさせていただいています。昨年の10月に開講20周年を迎えることができました。多くの 方々のおかげで本日まで続いておるわけでございます。
今回はこのオンラインという形で「禅といま」を皆様方と共に学ぶ機会を設けたわけでございます。
この事業に当たりましては多くのご寺院様方のご支援を賜りまして、(個人さまの)協賛をいただきまして行事を勤めているわけでございますが、ご参加いただく皆様方の暖かい 熱意に応えられるように頑張って参りたいと思います。
本日講師にお迎え致しました本川先生はこの夏期大学講座第1講の時にご出講たまりました尊いご因縁の中で今日を迎えたわけでございます。どうかこのオンラインにおけます「禅といま」にご参加いただく皆様方と尊いお時間にしていただきたいと思います。
よろしくお願い致します。
続いて、1コマ目、実修「坐禅・いす坐禅」となりました。
坐禅指導は藤田一照老師(オンライン禅コミュニティ磨磚寺住職)、
藤田老師にとって、いす坐禅と坐禅を同時に指導するのは始めてとのこと。意外でした。
アシスタントとして、坐禅モデルには、峯岸典慶師(長楽寺副住職)、
いす坐禅モデルには、秦 慧洲師(田中寺副住職)がお手伝い下さいました。
7分くらいの休憩時間を挟んで、
2コマ目、講演「生命の時間・坐禅の時間」を、
東京工業大学名誉教授・歌う生物学者の本川達雄先生にお願いしました。
ご講演の中ほどでは、先生の美声も堪能させていただきました。
ご講演に続く3コマ目は、
本川達雄先生と藤田一照老師の対談「学者と禅者の哲学」へと進みました。
そして講演となる締めの挨拶は、
当会の篠原鋭一老師(成田市長寿院住職)にお願いをしました。
さて、このオンライン講座の企画を進めていくと、
✕ネット環境がない
✕スマートフォンでの見づらさ
などの声が数件寄せられました。
また、ライブ配信をすべて見続けると、休憩時間はありましたが、3時間10分にも及びました。
これまで通い続けてくれた年輩の受講生にとっては、受講の難しさがあったかもしれません。
ライブ配信を同時に視聴していた人の数は165人、
ライブ配信の間に視聴された回数は672回。
従来通り会場で開催した場合は公式には280名が最大ですので、
オンライン化したことによるメリットは十分にあったと評価しています。
また、その後の「見逃し配信」について見てみますと、
10月31日までの見逃し配信で1626回の視聴を数え、
11月4日に業界紙に掲載されたことを受けて、2度目の見逃し配信をしたところ、
2週間弱の期間で1872回まで視聴回数は上がりました。(現在、配信停止中)
*受講生が、ひとつの会場に集まらなくてもよい。
*行き帰りの移動(時間・費用・体力)が必要ない。
*日常生活の中で、リラックスして受講できる。
*開催時間に縛られず「見逃し配信」を視聴できる。
*2度3度と繰り返し視聴することができる。
*遠隔地のお寺さんがパブリックビューイングで視聴機会を設けてくれた。
というメリットが良い方向に作用し、
「禅といま」にアクセスしてくれた方が広がったようです。
感染症に対するケアが必須の社会では、
280名もの人が膝をつき合わせて講座を聞くというのは、
もう現実的には望めないことではないかと感じています。
今後の講座開催について、試金石ともなる講座でありました。
禅といまの情報はこちらから。
https://nowjikon.wixsite.com/zentoima