たつのこ半畳記 350

坐禅会情報・四季折々の様子を伝えるときどき日記。
令和3年に開創360年を迎えている起雲山大龍寺のブログです。

★★令和6年・年末のまとめ(4)雰囲気激変!欄間のちから

2024年12月28日 | 震災ボランティア
能登半島地震で被災した七尾市の友人宅から欄間を譲り受け、
拙寺の書院(1階・2階)に据え付けました。

きっかけは被災後に現地にお邪魔した時のことです。
「自宅を解体する時には仏間に据え付けてある欄間も、
 家屋と一緒に壊さざるを得ない。手の込んだ欄間だけれど、
 今の状況ではわざわざ保管することなどできない。」
と聞きました。


そういうことなら…と、
ご自宅が解体される前に欄間を取り外して退避させ、
今夏8月に受け取ってきていたのです。



7枚の欄間は、微細な組木細工のものや、
大胆迫力の彫刻のものなどそれぞれ雰囲気が異なります。
ためしに、防火ガラスのあるところに仮付けをしてみたら、
部屋全体の雰囲気がガラリと変わりました。



 
微妙に大きさが異なるものを現場に合わせて調整する必要があり、
大工さんにきちんとお願いしたので時間はかかりましたが、
ようやく据え付けることができました。


設置場所には消防法の規制がかかっているため、
耐火ガラスを入れておかなくてはなりません。
「通気性」が欄間の機能のひとつにありますが、
ここは残念ながら2枚の対価ガラスで欄間を挟む形にしました。


ここも消防法に遵守して、耐火ガラスで欄間を挟んでいます。
雰囲気と採光がガラリと変わりました。


玄関に入ってすぐの飾り棚。
垂れ壁風に欄間を据え付けて、存在感たっぷりです。



この欄間を譲り受けたことによって、
・北陸の優れた彫刻技術を後世に伝えていくこと。
・欄間を間近にした方が被災地への思いを新たにすること。
・能登の方たちとのつながりを感じる場とすること。
そのような気持ちをもって、貴重な欄間と接していきたいと思っています。
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