ろくびー

山中清隆 作品日記
Kiyotaka Yamanaka

スケッチを勝手に話でつなげてみた劇場 「シマニジ」

2012-06-19 11:15:10 | 瀬戸内海


なぁ なぁ
「シマニジ」って聞いたことある?

なんだよそれ?

わかんないから聞いてみたんだ。
空に架かる不思議なニジらしいのだけど、
雨上がりの七色の虹とは違うらしい。

へぇぇ
虹は雨上がりに七色でぱっと出ると相場は決まってるのにね!





やれやれ・・・・
君たち「シマニジ」を知らないのかい
それでよく丸亀造船所にいられるなぁ

えっ
知ってるの?

おおよ!

昔、鍛冶屋のゲン爺さんに聞いたんだけどなぁ

とっても寒い冬のよく晴れた雲一つない日に、
瀬戸内海の島々が騒ぎ出すときがあるんだって。
そしたら突風と共に恐ろしく怖い雲が現れて空を埋め尽くし、
丸亀城をひっくり返すぐらいの勢いの嵐となって、
目も開けれないぐらいの激しい雨やらアラレやらヒョウやらなんでも降ってきて、
その時に縞模様の虹が丸亀城に架かってるんだってさぁ

目が開けれないぐらい激しい嵐だから
誰も見たことが無いらしいんだけどね。

へぇぇ
すげぇぇ
さすが物知りのタンカーさんだ!


ちなみに
丸亀城が小さいのはシマニジで飛ばされないための対策らしいぜぇ
今日はとっても寒いから、あんがいシマニジの日かもよ~





えぇぇ

めっちゃ寒いけど

雲一つなく晴れてるけど





いつもと変わりなく穏やかで平和なんやけど・・・・





うそぉぉぉ

島が

島が騒ぎ出してる!






ビィユゥゥゥゥ




うわぁぁ

突風とともに かわいい雲が少しだけぇ!




ビィユゥゥゥゥ
ビィユゥゥゥゥ~




ひえぇぇ・・・・
飛ばされる!!!!




あぁ 






「シマニジ」♪









おわり




制作:アトリエろくびー
スケッチ/お話:山中清隆
場所:香川県丸亀城
Copyright2008-2012 Kiyotaka Yamanaka.All Rights Reserved. 








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鷲羽山

2012-02-07 23:40:13 | 瀬戸内海
鷲羽山

岡山の水島いたころ、休日になると自転車でよく出かけました。
なかでも特に気に入っていたのが鷲羽山です。



ここから見る瀬戸内海の風景は最高です。

海を渡る風が気持ちよく

島がぼつぼつとあって

大きな橋が島をまたいで四国まで架かり

海がきらきら光り輝いて

その上を船が走り

空にはトンビがゆうゆうと舞っていました。



人それぞれに
心を開放してくれる
素敵な風景が
きっと待っています。


とても大切な
いろんなものが
説明も無く
ただそこに立って触れているだけで
体の中を
そっと通り抜けてゆき

ここちよい風のように

やさしい春の日差しのように

大切な人の
あたたかな言葉のように

静かな幸せの中から

忘れかけていた
とても大切なことを
思い出させてくれるはずです。





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花の街

2012-01-28 22:42:12 | 瀬戸内海
昨年の9月から12月まで
岡山県倉敷市の水島というところに3ヶ月ほど住みました。
目的は瀬戸内海の風景を描くためと、仕事して今日を生きるため。

そこは大きな工場のひしめくコンビナートのそばでしたが、
とても嬉しい花の街でもありました。


ちょっとした空き地とか
車道と歩道の間とか
川のどてやら公園のはしっこなんかに

草花という素敵な生き物を
街のいたるところに
わざわざ植えてくれてるんです。

その人のためなのか
誰かさんのためなのか
みんなのためなのか

見るためだけの
種を植えて
大切に育てて
見守ってくださって



花を愛するために
街を愛するために
きっと
人を愛するために

植えてくださってるんですよね。


その愛で育ったあなたは

風の流れに無邪気にゆられて

命の限りを美しさに変え

踏ん張っているんですよね。



花って

いいな♪




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昨年の夏の岩城島

2012-01-21 17:31:36 | 瀬戸内海

昨年の夏
広島の尾道あたりに住んで瀬戸内海の島々の風景を描こうと思い立ち、
周辺の寮付の仕事を探して尾道近くの岩城島に面接に行きました。

朝早く大阪から新幹線で行って、尾道から船に乗り、因島で乗り換えて岩城島に到着。
面接が昼からだったので、ちょっと寄り道して島の山(積善山370m)に登ることにしました。

船を降りるときに「海人」のTシャツを着ていた船員さんに山までの道を聞いて教えてもらい、
道中すれ違った小学生に「こんにちは」と先に声をかけてもらってご機嫌になり、
ちょっと迷ったので乳母車に腰掛けて休んでいたおばあさんに道を尋ねてまた教えてもらい、
岩城島名産のレモンの木を横目で見ながら「こんにちは」は俺が先に声をかけるべきだとかブツブツ言いながら、

いつのまにだか山頂です。




山頂の展望台から瀬戸内海をぐるりと見渡すことができて、島の集落やらが可愛らしく所々にあって
とても気持ちのいいところでした。

日が暑いながら島風が気持ちよくふいています。
山頂の展望台には私しかいません。
セミの声が遠くになったような気がします。

まるで
自分の恋人が視界の中にいてくれて、
どことなく眺めているときのような幸せなひととき。

・・・・♪

面接までの時間が迫っていたので
尾道で買ったあんぱんを美味しく頂き、すぐ下山いたしました。


夜ここから
集落やら
船やら
車やら
星やらの
愛らしい光をロマンチックに眺めたいですね♪

きっと
沢山の大切な物語が
そよかぜになびく草のように
目を向けるごとにここちよく
映るんだろうな~

面接を終えて
船で尾道まで戻りました。



船は楽しいですね!
やっぱり大好きです。





色んなドラマが船に集まり
海の上で一つになっておとなしく運ばれて
また接岸してそれぞれのドラマに散っていく。


車もバイクも人も自転車も
一つになって
ゆらゆら
ゆらゆら





船から船をゆらゆらスケッチ




面接帰りにゆらゆら~



で結局
岩城島を選ばず
適当な仕事が見つからず
尾道周辺をあきらめ
少し離れた岡山の倉敷に行くことになりました。




つづく




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コメント (2)
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