ろくびー

山中清隆 作品日記
Kiyotaka Yamanaka

イタリア・ベネチア3 「木の橋」

2010-08-26 16:45:11 | 油彩画ベネチア3
Copyright2008-2010 Kiyotaka Yamanaka.All Rights Reserved. 「木の橋」油彩画  8号F  2002年 イタリア・ベネチア


思い出の絵
イタリア・ベネチア3

「木の橋」


この絵はラ・カッレッタにて展示中です。しかも「ラ・カッレッタ」の絵の中にも展示中。


ベネチアの北側にある静かな場所で、珍しく木の橋が架かっています。
絵には描かれていませんが、
橋の左側にとても可愛らしい顔の表情のある寺院があって、
その可愛らしい表情が見たくて、よくここまで足をのばしました。

何気なく寺院と木の橋を別の橋から眺めていたら
右の建物がとても横顔美人さんだったので、
キュっとしてしまい
寺院さんには遠慮してもらって描きました。


赤いレンガに赤い漆喰を何世代にもわたって愛され塗られた
厚みのある表情で、所々くたびれていたり剥げ落ちたりしていますが、
そこがまた美しいんですよ。
ベネチアの家って赤がよく似合いますね~


余談ですが、
糖度の高い濃厚な美味しいトマトは
この横顔美人さんみたいな赤です。
見分けるのは難しく
透けない濁りでもない
ギュッと詰まったような濃い赤なんです。

こんな色のトマトにドライトマトも混ぜた
スパゲティー・ブッタネスカが超おススメ!
直訳だと「娼婦」だそうで、
意味は家庭にある材料でいつでも作れるとか・・・・
横顔美人トマトにオリーブの実と唐辛子とニンニクを利かせたシンプルな内容ですが、
ドライトマトの甘いコクと酸味が思い出に残るほどの絶妙さで
素早く心を持っていきます。


キュっと胸に来る

幸せで~す♪



横顔美人の赤色の確認と
トマトのスパゲティーのお味の確認は
ラ・カッレッタにて。



にほんブログ村 美術ブログへ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

イタリア・ベネチア3 「静かな日」

2010-08-24 21:03:29 | 油彩画ベネチア3
Copyright2008-2010 Kiyotaka Yamanaka.All Rights Reserved. 「静かな日」油彩画  6号F  2002年(個人蔵) イタリア・ベネチア

思い出の絵
イタリア・ベネチア3

「静かな日」


静かになりたいと願ってみても
なかなか心のお喋りは止まらないもので、
いくら頑張ってみても
うなぎを捕まえるみたいにニュルッと逃げて
無言を捕まえるのは容易ではありません。

が、
何気なく好きな仕草の風景に出会ってしまうと
うそのように心のざわめきが止まり
心身一体の無言の幸せに変わってくれるんです。
しかも絵になってくれる重要な要素でもありますから、
出会えたときは超ハッピー

自分からだとダメだけど
素朴で素敵な心の仕草って・・・・
イチコロ~


この絵は、
右側の建物のプリッとしたところがたまらなく好きで、
たぶん排気用煙突部分の出っ張りだと思うのですが、
いい感じに出てたので描きました。
レンガで出来ていますから、長い年月の間に上からの重みで縮み押されるし
下から海水がしゅんできますから、フヤフヤになって緩むし
なんだかんだと下腹がプリッとしやすい。



人間だってプリッとしますからね!

ビール最高♪






にほんブログ村 美術ブログへ
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

イタリア・ベネチア3 「鳥と橋」

2010-08-22 04:57:42 | 油彩画ベネチア3
Copyright2008-2010 Kiyotaka Yamanaka.All Rights Reserved. 「鳥と橋」油彩画  3号F  1998年 イタリア・ベネチア


思い出の絵
イタリア・ベネチア3

「鳥と鳩」

この橋はベネチアが舞台の映画「旅情」の中で、
ジェーン役のキャサリー・ヘップバーンと
レナート役のロッサノ・ブラッツィとのやりとりのシーンで使われた風景の
反対側のかわいらしいプライベート橋です。

映画と無関係で、全然登場していませんが、
私は大好きだったので、よく眺めたり渡ってみたりして楽しみました。
ただこの場所にくると、1955年制作の映画とほとんど変わらない
その風景と映画のシーンに感動いたしますし
古い映画の当時の心に自然に入っていけるのは、
自分のロマンチックな思い出のようで、ちょっと贅沢ですよ♪

で、
描いている鳥はハトさん。
スズメよりだいぶと大きく、絵の中では描き込めるので、
優遇されています。
ただ食べ物のおこぼれをあげるときは、
ハトでなくスズメさんが
優遇されています。

好きさ故に
愛情から湧き出てくる
可愛らしさ
愛らしさ
シンプルな表現で
素朴に出せないだろうか?
そんなことを
模索していました。



ポッポォ~





にほんブログ村 美術ブログへ
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

イタリア・ベネチア3 「すずめの路地」

2010-08-21 05:05:11 | 油彩画ベネチア3
Copyright2008-2010 Kiyotaka Yamanaka.All Rights Reserved. 「すずめの路地」油彩画  4号F  2002年(個人蔵) イタリア・ベネチア


思い出の絵
イタリア・ベネチア3

「すずめの路地」


路地の中ほどに点が二つ描いてあるのですが、
スズメさんです。

大好きですから絵に描きますけど、
風景画の中に入れると小さくなり
点になるんです。


恋人同士でしょうか?
かなり仲良くしていますから
このまま路地に入り込むのを少しためらって
そっと覗いて見てみましょう。

お喋りや追いかけっこ
食べ物争奪戦バトルや
恋人争奪戦バトル

お喋り好きで
賑やかしくて
すばしっこくて
おっちょこちょい

いろんな表情を見せてくれるはずです。


最近都会では、
私達の生活スタイルの変化により
巣を作れる軒下の減少と
食べ物がある雑草の生えた空き地の減少で、
めっきり数を減らしているらしく
厳しい状況に置かれていますし

田舎では、
山里の集落から人が消え
住む人もなく廃墟になると・・・・
スズメの姿も消えるそうです。

まぁぁ
運命共同体♪


でも

描くと

点なんだよな~







にほんブログ村 美術ブログへ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

イタリア・ベネチア3 「学校へ行く路」

2010-08-20 05:50:18 | 油彩画ベネチア3
Copyright2008-2010 Kiyotaka Yamanaka.All Rights Reserved. 「学校へ行く路」油彩画  10号F  1998年 イタリア・ベネチア



思い出の絵
イタリア・ベネチア3

今回もまたまたベネチア~
今から8年前の
2002年6月から10月までの滞在制作。
作品の数が多かったので、制作順序はだいたい
作品もチョイスでご紹介いたしま~す。



「学校へ行く路」
ラ・カッレッタにて展示中

この絵を描いた近くに小学校がありまして
赤茶色の橋を子供達がぞろぞろ賑やかに渡っていました。
今だったらぞろぞろを描くんですけど、
(ちなみにネパールで、ぞろぞろを描いた絵)
8年前の私は、描くすべを知らないのと、
きっと
子供達がぞろぞろ通った嬉しさだけでよかったんですね。


今回の滞在は以前にもお話いたしました友人で、日本人女性のAさん家の上の階で、
大家さんがAさんですから心強くて安心。
旦那さんがイタリア人のPさん
とても気の合う方で、言葉でなく心で会話できる唯一のイタリア人です。

この滞在制作以前に
ベネチアを題材に
日本で腰を据えて自分と向き合う機会がありました。
(作品はこちら)
見えたのは
無言で何も無い世界。


今までは頂いたエネルギーを自分に向かって、
がむしゃらに感覚本位で描いてましたが、
素敵な心に出会い
自分の中にないその心を通りたくて
外に向かって描きはじめています。

内から外へ
今回の滞在制作の

ポイントっす♪














にほんブログ村 美術ブログへ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ゴンドラは気持ちいい

2008-07-02 20:19:45 | 油彩画ベネチア3
      Copyright2008 Kiyotaka Yamanaka.All Rights Reserved.
      「こんにちは」油彩画  3号F  2002年(個人蔵)
      イタリア・ベネチア


ベネチア名物と言えば、ゴンドラを思い浮かべる方がいると思いますが、私もその一人でして、ゴンドラを見るのも乗るのも大好きです。
一度はかっこよく漕いでみたいです。
(漕いだ事はありませんが、隣の島にゴンドラスクールがあるそうです。)

ゴンドラに乗る方法は2つありまして、まあまあお金を払って豪華に運河クルーズするか、小額のお金で大運河の渡し舟(ゴンドラ使用)に乗って、対岸に渡るかです。
運河クルーズは4回ほど、渡し舟は意味無く頻繁に利用しておりました(単純に乗りたかっただけ)。

運河クルーズしていると、ゴンドラからの低い視点で、路地からは見ることの出来ない景色が見れたりします。少し滑るように進む愉快な乗り心地は、
力強く漕ぐゴンドラ漕ぎのリズムと、それを受ける運河の重く滑らかな音と相まって、次第に酔いしれてきます。

運河は路地と同じく交差点があったり、角になってて先が見えなかったりしているのですが、出会い頭の事故にならないよう掛け声を必ず掛けます。
建物が高くて運河は狭いもんですから、その掛け声がよく響いて気持ちがいいです。

「オーイ! マガンド・オーイ!」

「曲がんど・おい?」に聞こえるのは私だけかもしれませんが、標準イタリア語に無いゴンドラ漕ぎ弁だそうです。

サンマルコ広場の海側からゴンドラに乗ると、波にもてあそばれ、ゆらゆら木の葉のように揺られて酔う人もいるみたいですが、私はエキサイティングで好きです。

ゴンドラは黒色に規制統一されているみたいで、どれも黒いのですが、ゴンドラレースの時は特別でして、スペシャルカラーな奴が出てきます。
形は同じなんですが、色に凝ってまして、日本で言うと輪島塗でしょうか・・・?
カキ色渋っピカー みたいな感じです。
200メーター離れたところからでも目に飛び込んでくるぐらい、重量のある深い濃厚な色合いですから不思議に思い、一緒に見ていた大家さんの旦那さんに尋ねたところ、何回も何回も重ねて塗ってる豪華塗スペシャルだそうです。

かちょいい~♪


何回も何回も 塗られてみて~
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ベネチアの新しいアパート

2008-07-01 19:41:24 | 油彩画ベネチア3
       Copyright2008 Kiyotaka Yamanaka.All Rights Reserved.
       「王様」油彩画  4号F  2002年(個人蔵)
       イタリア・ベネチア



今回のベネチア滞在は2002年の6月から10月に掛けてで、アパートは静かで気持ちのいい最上階の部屋です。初ベネチア滞在の時の初お友達の日本人女性Aさんと、イタリア人男性Pさん(ご夫婦)の御好意で、お家を貸していただけることになりました。

キッチンの窓からベネチア海軍の古い城壁と運河が見えて、この窓から夕焼けを見るのが好きでした。すぐ下の階が仲良し大家さんなものですから、何時でも楽しかったです。

大家さんはネコを2匹飼っておりまして、白いのと、トラ柄系のです。
たまにご夫婦で旅行されされる時は、私が餌やり当番になります。
ネコさん達、初めころは余裕ぶっこいていますが、7日以上経つとだんだん大家さんが恋しくなってきて、ドアを開けるたびに「まだなん?まだ帰ってけえへんのん?」と私に問いかけてきます。
大家さんに可愛がられてるもんだから寂しいんだな~ 
大家さんが無事に帰ってくると、また無事にご機嫌になってくれるので、素直でいいネコさん達です。

今回は、はりきって日本からパスタレシピの本を持って来たので、色んなパスタを作りました。
(今思うとイタリアでパスタレシピを買えばよかったのですが、読めない)
美味しかったのが、「春の幸パスタ」(空豆とインゲン豆)で、あまりのうまさに大家さんのPさんにご馳走したら、お返しにこんどは「夏の幸パスタ」(トマト)を作ってくれました。どちらも同じくらい美味しかったです。

「マッシュルームのパスタ」(レモン風味)も美味しいです。何が美味しいかと言いますと、マッシュルームが日本のより野性味があって、素材がうまいだけの単純な理由です。

日本と比べて素材がイマイチまずいと思ったのは、野菜ではナスのアクの強さと、サツマイモのカスカス感です。
魚介ではイカ類の鮮度の悪さ(まるごと臭い)と、ホタテ貝の耳の臭さ(貝柱はうまい)です。

イタリアでパスタを作ると、自分の料理に自信が付きますが、ただ素材が美味いから美味しく出来るだけですので、帰国後注意が必要です。

あぁぁぁ あの時みたいに美味しく作って、

チュルチュル食ってみて~
コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ベネチア第三弾

2008-06-30 21:15:27 | 油彩画ベネチア3
Copyright2008 Kiyotaka Yamanaka.All Rights Reserved.
「ネコのいるホテル」油彩画  30号F  2002年
イタリア・ベネチア


今週はベネチア滞在制作第三弾を、お届けいたします。

これまでの滞在制作ストーリーは以下のとうりです。
■ブルージュ滞在制作はこちらからです。

■ベネチア滞在制作第一弾はこちらからです。

■ベネチア滞在制作第二弾はこちらからです。


前回のベネチア滞在の後半で、なんとなくヤヤコシイ頭になってしまい、
帰国後すぐに個展出来ませんでした。
気持ちの整理が出来て、個展したのは帰国後二年経ってのことです。

その年の秋に以前紹介した未公開ベネチア作品で、つまずき・・・
■未公開ベネチア作品はこちらからです。

それから一年後の2002年に、気持ちを入れ替えて臨んだのが、
今回のベネチア第三弾です。

今までの制作は感覚を重視しておりましたが、未公開ベネチア作品でのつまずきで、
思いを描く力が欠乏していることに突き当たりまして、
素敵な人との出会いや、素敵な絵との出会いなども絡み合いながら、
今回は「思い」を描きに行こうと出発したわけです。
ベネチアへ・・・・


思い思われ~ふりフラレ~♪
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする