イスラエル旅行記

旅行記が完成したので、あとは普通に。、

10. テルアビブ行きへ搭乗

2006年08月20日 | Weblog
「ジャパニーズ、プリーズ」
 若くて美人だが、真剣なのでしょう。無表情のまま機械的に照合しています。サンキューという声も事務的です。隣はといえば太ったオバサン。美人ではないが、楽しそうに、にこやかです。どうでもいいようなものですが、私、にっこりオバサンの方に並び変えました。にっこりオバサンはパスポートを返しながら、
「ハバ、ナイスデー!」
なんて言ってくれちゃって・・・・。その時、私の心から国境が消え去ったのです。微笑みは万国共通なんですね。
 ま、とにかく3つの難関を通り抜けて、ようやく出発ゲートの待合室に落着きました。しかし、私の身体は完全に睡眠時間帯に入っています。脳みそがパンパンに膨れ上がって全く思考力がありません。今さら遅いのに、こんなんだったら4本も映画を見るんじゃなかった、無理にでも眠っておくべきだったと、頭のどこかで思いながら、ぐらりぐらりと左右に揺れる身体、うつろな目・・・・・。
「アテンション、プリーズ、xxxxxx」
 搭乗案内が安眠を妨害します。
「新田さん、もう出発よ。準備して!」
 児玉さんの声に立ち上がります。ロンドン発22時、英国航空660便。タラップを上がる足は、持病がうずき始めました。睡眠と食事と身体にかかる重量、このバランスが崩れるとすぐ襲ってくる厄介な病気、全く油断ができません。今は睡眠不足によるものだから、ただ眠りさえすれば・・・・・
「あ~、天にまします父よ。どうぞ安眠の時間を・・・・・ムニャムニャ」


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