シベリア上空を通っておよそ12時間半の飛行予定。アナウンスは英語と日本語です。途中、富士山とテームズ川の案内がありましたが、席が席だけに思うように移動できず、見ることができませんでした。
「ところで西さん、水着を持ってきました?」
訊ねると
「ええ、それがね、娘が貸してくれはる言うて、家に持ってきたんやけど派手でなあ。なんぼなんでもこの年寄りでっしゃろ、着れまへんがな」
と言うので、
「あら、いいんじゃないですか、死海でちょっとだけですもの」
と慰めたつもりでした。ところが、次のセリフを聞いてびっくり。
「そいでなあ、自分で縫ってきましたんえ」
「え? 水着を?・・・縫ったんですか?」
「ちょっといただいたジャージーの布がありましてなあ、このブレザーも、このズボンも、このショルダーバッグもなあ、急いでやっと間に合わせたんえ」
私、開いた口がポカンとしたまま、目がぱちぱち。
「西さん、私、信じられないわ。水着まで縫ってしまうなんて・・・・」
ああ何と、今日のように日本が発展した陰には、彼女のような人たちがいたからだと、改めて真の意味でのウーマンパワーを感じました。そして、もっと物を大切にし、知恵を働かせて生きることが、元気で長生きする秘訣ではないかと、もうすでに開眼し始めた私です。人間、何が勉強になるかって、その人の生き様に触れることが一番ですよね。(7へつづく)
「ところで西さん、水着を持ってきました?」
訊ねると
「ええ、それがね、娘が貸してくれはる言うて、家に持ってきたんやけど派手でなあ。なんぼなんでもこの年寄りでっしゃろ、着れまへんがな」
と言うので、
「あら、いいんじゃないですか、死海でちょっとだけですもの」
と慰めたつもりでした。ところが、次のセリフを聞いてびっくり。
「そいでなあ、自分で縫ってきましたんえ」
「え? 水着を?・・・縫ったんですか?」
「ちょっといただいたジャージーの布がありましてなあ、このブレザーも、このズボンも、このショルダーバッグもなあ、急いでやっと間に合わせたんえ」
私、開いた口がポカンとしたまま、目がぱちぱち。
「西さん、私、信じられないわ。水着まで縫ってしまうなんて・・・・」
ああ何と、今日のように日本が発展した陰には、彼女のような人たちがいたからだと、改めて真の意味でのウーマンパワーを感じました。そして、もっと物を大切にし、知恵を働かせて生きることが、元気で長生きする秘訣ではないかと、もうすでに開眼し始めた私です。人間、何が勉強になるかって、その人の生き様に触れることが一番ですよね。(7へつづく)
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