「ビブラマイシンっていうのください!」
こちらが処方を考える前に
指名買いを希望されたことがあります…
ビブラマイシンとは
商品名ですが医科向けの医薬品ですから
医師/薬剤師/獣医師など
資格のない人は簡単には入手できません。
コレを動物病院で指名買いする一般の人って
どんな人?
少なくとも
ビブラマイシン「っていうの」
と表現する人は有資格者ではないでしょう。
ならばなぜ指名買い?
どこかで情報を得たの?
こちらの診断/処方を先取りし
専門知識/経験とは無関係に
自分が欲しいモノだけを欲しがっているのですね…
昨日も書きましたが
ウチでは喜ばれません。
そこでちょっと考えました。
マクドナルドで
「ビッグマックをピクルス抜きで…」
っと注文したら作ってくれます。
ポテトに「ケチャップください」
って普通にケチャップをくれます。
博多ラーメンでは
「麺硬め、スープあぶら抜きで…」
喜んで作ってくれます。
さらに
できあがったラーメンに
すりゴマ+紅生姜をたっぷり入れ
生ニンニクも足して途中で辛子高菜もいれて
(時には)うまみ汁なんてのも自分でかけちゃったりする…
味は客がどんどん変えちゃう~
床屋もそうです。
「角は丸めにはさみを入れてください」
って言えば、そうしてくれる…
(大学時代に「お客さん…それじゃファッション性がないですよ~」
って店員に言われて
「頭は俺のモンだろうが!」っと思ったことがあります)
ですが
フランス料理のディナーで
フォアグラとズッキーニのホッキ貝なんとかソース…
なんてしゃれた料理に
「すみませぇーん、トマトケチャップくださぁーい」
ってやったら、コレは絶対に嫌われる…
天ぷら屋で
「やっぱりイカ天には中濃ソースだよなぁ!」
お好み焼きじゃないんだし
これもイヤな顔されるだろうなぁ…
同じラーメンでも
ウチのスープは1週間かけて完成させます!
香りを楽しんでください
なんてお店で
できたてにいきなり「酢」をかけたら
やっぱり嫌われるでしょう。
(少なくとも
ワタシは東京ではラーメンに酢をかけても
別におかしいことだとは思っていません。
しかし
箸を持つ前に
いきなりぶっかけた爺さんがいてビックリしたし
風下のワタシはそれでむせた…)
常識にとらわれない多様な価値観
どこまでが許され/喜ばれて
どこまでが許されないのでしょうかね
フランス料理の
オーナーシェフ一家から聞いたところでは
ランチでは乳幼児の入店を認めざるをえない…
そんな中、油断していると
他の客が大勢いるのに
フロアの真ん中でおむつを取り替えはじめてしまう
お母様客がいるんだそうです。
許されると思ったのでしょうか…
常識とは
国語辞典的には
「ある社会で、人々の間に広く承認され、当然もっているはずの知識や判断力」
だそうです。
ネットは便利ですから
すぐ辞書が引けちゃう…
でも
「他人を不快にさせないこと、行為、考え」
とかなんとか…
そういう考えをどこかで読みました。
ワタシはコッチの考えが好き。
だからネットで見たんだ
ビブラマイシンは良い薬なんだよ
みんなにすぐ使うのがじょうしきだよ!
常識!?