⚫ココロの風邪(過去)
退職を機に、久しぶりの昔話です。
何処から話そうかな...
前の記事を読むと、震災で就活を1年先延ばしにしてボランティアをしていた話まででした。
今日は...
ボランティアに区切りを付けて、就職活動を再開した所から話します。
震災の被災者なのにボランティアは1年弱続きました。
そして、自分の中で一区切りを付け、就職活動を再開しました。
チャンスはすぐにやって来ました。
県内でも大きな設計事務所に勤務している方から声がかかったのです。
営業職ですが、あの時代にどんどん増えていた老人介護施設を中心とした営業。
話はとんとん進み、採用してもらいました。
そして初日...
爺は、その会社の専務預かりになりました。
専務は爺を書庫に連れて行き...
建築の法律の専門書から始まって、建築関係の分厚い専門書を10冊ピックアップして爺の目の前に置き...
「これを全部読んで覚えて。期限は1週間。」
と言われました。
全く知識のない設計事務所。
その分厚い専門書なので、1冊読んで理解するのも大変です。
でも、爺は特技があります。
悪い昔の職場で覚えた「コツコツ頑張る」です。
1週間で覚えることは不可能なので、ノートを用意し、専門書を読み始めました。
分からないこと...
引っかかったこと...
ポイント...
は全てノートに書き出して調べ、ひたすら読みました。
専門書には法律の本もあります。
法律の本はどんなに頑張っても一日がかりです。
法律以外の本は、一日二冊のノルマを課して...
ほぼ寝ないで一週間...
全部を読みました。
ノートは4冊ぎっしりになりました。
その間専務は...
出張という話でいませんでした。
そして専務と再開。
何とか全部読みました。
そうか。じゃあ次はこれ。
再び、専門書が10冊登場しました。
そして...
「一週間で読んで覚えて。」
絶句しました。
この一週間、ほぼ寝ていません。
もう一週間...
でも、何とかするしかない...
またコツコツが始まりました。
爺の最初の職場の自己ベスト残業時間が315時間。
あの時は出来た!
悪い虫が動き始めました。
ひたすらノートを取りながら...
コツコツ...
またほほ寝ないで一週間かけて全部読みました。
難しい専門書が20冊。
覚えることは不可能です。
手元に残ったノート9冊が爺の記憶です。
そして、その日が給料日でした。
入社して半月...
めちゃめちゃ厳しいですが、本を読んでいるだけで給料って...と思いました。
専務に読破の報告をすると...
「じゃあ、今からテストをする。」
と会議室に呼ばれました。
出題された問題は...覚えていません。
が、この記憶は残っています。
問題は、爺の記憶の限り、本に書かれていなかった内容...
関連情報は、爺のノートのあそこにある。
素直に話して、分からない旨を伝えました。
もう一問。
また、爺の記憶にはありませんが、関連情報がノートのあそこに...
素直にその旨を説明し、分からないと答えました。
そして言われました。
「本を読んでいるだけじゃダメだろう!
関連する情報も調べて覚えなければ意味が無い。
お前は何をやっていたんだ!」
そして、また10冊本が出ました。
専務はいつも通り1週間居なくなります。
何かがはじけました。
精一杯、頑張っています。
というか、爺の前職が変わっていたから、畑違いの業界の専門書をひたすら読み続けたのです。
普通なら最初の一週間でギブアップでしょう。
なのに、勉強が足りない?
何処に関連しているかは分かって示せている。
でも、勉強が足りない?
専務が若い時に、同じペースで勉強出来たの?
3週間目が始まった昼休み...
銀行で、給料をおろしてきて社長室へ。
辞職の申し出と、本しか読んでいないからと話して、給料を置いて帰りました。
この話...
ここで終わりではありません。
数日後...
その設計事務所から封筒が届きました。
なんだろう...と封を開けて見たら、社会保険と健康保険の請求書。
固まりました。
給料は全て置いてきました。
腹は立ちましたが、貯金をおろしてしっかり振込みました。
そして再び、爺は無職の仕事探しが始まりました...
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