東京昆虫記

東京の自然環境に棲む昆虫たちの生態写真
.My Real Insects Photo Style in Tokyo.

用水路のトンボ

2020年09月02日 | トンボ
ミヤマアカネの羽化が、まだまだ続いている様子にあったので早朝に訪れてみた。すると...

ミヤマアカネ ♀(羽化)

Nikon D810+AF-S NIKKOR 20mm f/1.8G ED
ミヤマアカネの羽化シーズンは6月下旬ごろから場所によっては9月上旬まで及ぶ。

ミヤマアカネ ♀(羽化)

Nikon D810+AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED
羽化の撮影を楽しんでいると、同行したK君がヤンマの羽化殻を発見したとの事で確認した。
それは...

カトリヤンマの羽化殻

Nikon D810+AF-S NIKKOR 20mm f/1.8G ED

思わぬ場所での発見がまた次の過程を楽しくする。それもトンボ観察の醍醐味。緩やかな流れだけれどカトリヤンマのヤゴは流水にも適応力があるのか?それともこの用水路は田んぼと一体にある事から、何処かの田んぼから流されて来たのか?そう考えると面白い。いつか住宅を背景にカトリヤンマの羽化や産卵を撮れるチャンスがあるかも知れない。

再び暑い日中のオベリスクタイムに訪れた。

ミヤマアカネ ♂(未成熟)

Nikon D810+AF-S NIKKOR 20mm f/1.8G ED

ミヤマアカネ ♀(未成熟)

Nikon D810+AF-S NIKKOR 20mm f/1.8G ED
翅に見られる帯状の斑紋が本種の特徴と魅力のひとつ。

用水路の風景

Nikon D810+AF-S NIKKOR 20mm f/1.8G ED
ミヤマアカネはこうした日当たりが良い砂礫底の農業用水路に棲むアカトンボの一種。東京の用水路の利用状況を見ると、田植えに合わせて5月下旬ごろから通水し、10月下旬ごろに通水を停止。水が無い状態で卵越冬し、翌年の通水後に孵化してヤゴになり成長するので、例年、問題なく発生が見られている。ただ、年々、田んぼをやめている場所が目立つ中、この先、完全に田んぼの利用が無くなったとしても、用水路は例年通りのサイクルで管理と通水を行わなければ、忽ち絶滅の危機に追いやられてしまうトンボである。そんな悲しい事にはならない様に呼びかけて行きたい。

撮影日:8月30日


最新の画像もっと見る