東京昆虫記

東京の自然環境に棲む昆虫たちの生態写真
.My Real Insects Photo Style in Tokyo.

再び河川のヤゴ

2023年03月29日 | ヤゴ
春分の日は朝から曇り空。
これだと成虫の活動は少ないと詠み、サナエトンボ科のヤゴの記録を楽しみに河川へ訪れた。

Nikon D810+AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED+Kenko Tokina ZX C-PL
羽化の時が迫っている為ダメージを最小限に配慮しながら一部の砂礫底を浚ってヤゴを検出。すると...

ダビドサナエ(終齢)

この川で春一番最初に発生、羽化の姿を見せてくれるのがこのダビドサナエ。

ホンサナエとアオサナエ(終齢)

羽化の時期が近い個体は前胸の下から翅胸付近に白い筋模様が見られる。

アオサナエ(中齢と終齢)

成虫になるまで2〜3年かかる為、世代違いを同時に観察できるところが嬉しい。
終齢はアオサナエらしい緑色の個体も見られるのが特徴。

アオサナエ(終齢の擬死)

前記事に掲載したコシボソヤンマのヤゴと同じく、触ると暫く動かずに擬死体勢をとり天敵を避ける。
シャチホコスタイルが魅力的で面白い。

オナガサナエ(終齢)

アオサナエよりも触角の先端が楕円形で体型も丸身なのが特徴的。

コオニヤンマ(中齢)

身体は扁平で流されてきた落葉にしか見えない擬態感が素晴らしい。ヤンマの名がつけられているけれど、コオニヤンマはヤンマ科ではなくサナエトンボ科でちょっとややこしい。

コヤマトンボ(中齢と終齢)

コヤマトンボはサナエトンボ科ではなくヤマトンボ科。身体は扁平でカニやクモの様な長脚が特徴的。身体にコケが生えているリアルな個体も見られた。羽化が迫るヤゴに配慮し、本当ならば2月〜3月上旬の記録が理想的。しかし、影の出をなるべく弱くしたい曇り空の日に合わせ、この時期になってしまった。撮影後にヤゴは捕れた場所にそっとリリース。また、オジロサナエ、ヒメサナエ、ヤマサナエのヤゴが採れず終い。それらのヤゴの記録はまた来春の機会にしたい。

ヤゴ撮影は全てD300S+AF-S DX Micro NIKKOR 40mm f/2.8G

撮影日:3月21日


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