感動は命の肥し

曇りなき眼で、物事を見つめるなら必ずや真実を見極めることができる。覚醒の時を生きた記録として。

日本の特撮のすばらしさ

2019-06-28 | 人物、映画、本、漫画、ドラマ

日本の特撮が人気がある。
ここアメリカでもである。
今時、特撮かと馬鹿にしてはいけない。
今だからこそ、特撮なのである。
猫も杓子もCGなる、コンピュータ―グラフィックなる
テクノロジー信仰の時代でもである。

今や、CGなしにはヒーロー物の映画は成り立たないと言っていいだろうし、
CGで描けない世界はない。
世界の果ても、四次元の世界も、あの世も地獄も
想像した通りのビジュアルが、CGで実現できる。
ほんとに素晴らしいと思う。

そんな今に、いまさらなのだが、
特撮が魅力的だ。
どうしてだろう。
手作りの魅力なのではないかと、私は思う。
簡単にはできない、卓上ではできない、コピーするのが簡単ではない
そんな価値と言っていいかもしれない。

個人の手作りのおかずのお店や
手作りの雑貨の店が、
量販店がいたるところに出店し、
フランチャイズの大衆レストランが幅を利かせる中にあって
変らないその価値を認められ続けるのと、似てるかなと思ったりする。
手抜きの感じられない作品の中にある一生懸命が、伝わるのだろう。
制作する側の汗やため息や、喜びや、満足感や、そんなものが肌で感じられる
それが、特撮の魅力となっているのではないかと思っている。

ウルトラマンの中に、人が入っているのを当然わかっていて見る。
怪獣の中にも、人が入っているのを知っていて見る。
ウルトラマンたちが舞い降りた町は、全てミニチュアで作りものであることを知っている。
水の中に膝まで入って闘う時は、実際に水の中にいるのであることを知っている。
ごまかさない。(CGがごまかしと言うのではもちろんないが)
だから、本物の作りものなのだ。
私は、特撮に”本物の作りもの”と言うタイトルをつけてあげたい。

ヘルボーイをとったギレルモ・デル・トロ監督がウルトラマンが好きだと言うのは有名だ。
彼の映画は、ノスタルジックだ。切なくて懐かしく、夢とあこがれと懐かしさと、そんなものがたくさん詰まっている。そして、映像が本当に美しい。アートの世界だ。
彼の作品は、ヘルボーイ、シェイプ・オブ・ウォーター、パシフィック・リム、パンズ・ラビリンス、などを楽しく見させていただいたが、ヘルボーイが個人的には、一番好きかな。

それで、特撮なのだが、
初代ウルトラマンで育った私にとって、平成ウルトラマンは大変衝撃的だった。
スーツアクターのボディーのすばらしさがである。
動きもしかり、格闘シーンが素晴らしく、なんと肉感溢れるウルトラマンなのだろうと
衝撃を受けた。
ティガのスーツアクターをしておられた、中村浩二さんに
ファンレターを送ったりしたくらい感動した。
ティガのフォルムが美しい。すごい二枚目。ハンサム。クール。
顔の表情が変わらないから、動きで感情をあらわすでしょ、それが、
お仕着せがましくなく、また、だからやるせない。
子供を、子供だけでなく大人までも感動させて、引き付けてやまない本物の作りもの

すばらしい日本の特撮、職人の技なり。



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