日々のメモ帳

日常生活での、ちょっと気になった事や、面白かった事などメモしていきます。

『創造性を高めるために』/『中国の想造力』/『日本の開発力』

2021-12-21 15:05:16 | 日記
先週末、『中小企業のDx作戦』を『覗く』ため、久しぶりに東大阪の鉄工場を訪ねてみた。
『進捗確認』はそこそに、先の『メモ帳』に残した『想造性』『創造性』の話で盛り上がってしまった。

きっかけは・・・
『若社長』から、今も時々読み返しています・・と、古い資料が。


仲間と、『若ボンの会』で話した『創造性を高めるために』という『レジメ』であった。
20年近く前、次の世代を背負う『息子達』へ・・
『なんじゃ、自分たちで考えなあかん』『どないしたもんやろか』と
相談を持ち掛けられ、その当時、一線を退いた熟練技術者と、現役の技術者だった『おじさん達』が、『お節介』をしたときのものであった。

綺麗に残してくれていた『原本』と、その時の『メモ入』の二つであったが、『原本』は、今でも『若い子』が入社するたび、『社長訓示』として使っているとの事。
とんだお節介ではあったが、少しお役に立てた事はうれしい限りである。

帰宅し、メモリーの中を探してみたが、この文書やPPは見つからなかったが・・・懐かしい『記憶』だけはよみがえった。

持ち帰った『コピー』へは・・・
作成者として、『コンサル』でもない、『一介の技術者』が、厚かましくも・・
『創造性を高めるために』
との『タイトル』で、『勝手な思い』を書いているが・・今、思うと、この当時から、仲間内では『創造性』という言葉を使っていたようである。

*+*+*
この資料は、友人から頼まれ、最終まとめ中の『若手技術者の自主勉強会』の資料でも、結論として使えそうなので、今一度、文字として書き起こし、残しておくこととした。

(1)今までの体験の中から
創造性は日常生活の中でしか形成し、養えるないのでは・・
・・・学校では学ぶことができない学問・・
・・・天性なのか、努力して形成できるかは判らない・・・
しかし、創造性がゆたか(アイデアの泉)と言われる人は
・夢物語・・『こんなものあったらおもろいやんけ』
・代替・・・『なんかちゃうことでけんか』
・困窮・・・『めんどくさい、しんどい・・なんかでけんか』
・闘争・・・『わしやったらこないするで』
と、いつも考えているのでは・・
(2)ではどうしたら磨けるのか
おもろそうなものを知る努力
・いつも思う・・興味を持つ
・新しい品物を見たとき
 『どないなっとるのや』『なんに使うんや』
  ・・『おもろいやんけ』
 (まねしいの発想→次への創造)
議論する
・大阪人 アイデアを人にぶつける ⇒けなす
    そこから新たな発想
 『どないや、こんなもんでけたで』
 『しょうもない』
 『ぶさいくなものつくりよって
    わいやったらこないするで』
勉強する
・雑学 ⇒ いろいろなものを斜め読みしてみる
  雑誌、インターネット情報、TV番組
 『こんなもの見たんやけど、おもろいで』
 『そや、あれおもろいで』
 『ないしょやけどおしえたるは
      こないなっとるねん』
(3)若ボンへの期待
 『とりあえず おっちゃんと たのしい 
            はなししましょ』
 『若いもんに ついていけまっせ』
 『おもろいでっせ』

確かに、この頃・・
この『鉄工場のおっちゃん』達のパワーは、ものすごかった。
『玉手箱』を作った話は、過去に書いたが、『超音波カッター』だったか『超高圧水カッター』だったかが出始めた時、板に無数の小さい穴をあけて『横にらみ壁』なんていう、斜めにすると向こうが見える板を作ったりで・・
『ケチョン・ケチョンのけないあい』から『どないや~』の自慢へと繋げ、
これの『パクリ』もあったが、『腕』を上げるための『相互研鑽』を積んでおられ、大手企業で失われ始めていた、『物つくりの原点』。『創造性』という事を、改めて学ばせていただいていた。

昨年も『溶接マスク』や、奥さんの『追っかけ団扇』を『進化』させた、『コロナ対策グッツ』で盛り上がったが・・
『好奇心』『興味』に加え、『必要性』が、『新しい物』への『挑戦』の『原動力』となっている事は間違いない。

今回の『全社総動員』での『Dx』も、新たな取り組みで『社内ワイガヤ』が活性化し、いつもと違うメンバーで、『どないなっとんねん』と『議論』が進めば、ここから『新しい物』が生み出せるかもしれない。

このためにも、『単なるDx推進』ではなく、『自ら考えるためのDx活動』となってくることが重要そうである。
『第二の改善提案活動』『新QC活動』として、新たな展開が生まれるかもしれない・・
今しばらく、面白そうなので、『お節介』は続けていきたい。

***
こんな中『開発力』という事で・・
年末に向け、年度総括のためか、『NHK スペシャル』などで、『日本の技術力』を問う番組が、いくつか放映された。

一つは・・
『中国新世紀 実験都市深圳』では、新興企業の『ドラボット』という、『マテハン』の『自動化』を行う会社が取り上げられていた。
CEOは、日本の『ドラエモン』に心酔し、『マジックハンド』を『コンピューター制御』する『ビジネス』で成功する映像であった。
『こんなものがあったら』との思いで『新しい物』を生み出し、この技術に対し『政府系ファンド』が投資することで成長を加速している。

この『ドラエモン的発想』は、東大阪の『おっちゃん達』の『想い』『想造』に通じるところはあるが、中国という『市場』の大きさ、『深圳』という『電子産業集積地』に加え、政府系も含めた『投資ファンド』からの『資金力』は、今の『日本』では、到底出来ないと思われる。

そして、『政府系ファンド』は、党が管理する『国営工場』の『自動包装化』などの『新たなビジネス』へ『マッチング』させることも行っており、『国益』となる『ベンチャー』を『育成』し『維持』『発展』させていたが、日本でも『ベンチャー』や技術を持った『中小企業』を『発掘』し『伸長』さえるために、このような『組織』が重要であろう。
(なぜか、ロボットアームは『YASUKAWA』だった。。)

もう一つは、『コロナシフトで創る日本の未来』という番組。
ここにも中国の、『イノベーションの種』を『発掘』し、『育成』する『投資マネー』、『創新』という『ファンド』が紹介されていた。
この『組織』に属する、なん百人もの『目利き』が、『展示会』や『学会』へ出向き、直接面談することで『種』を見つけ出し、『資金』と共に『企業環境』までを『整備』する『エコシステム』を構築している。
『芽を出させ』『育て』『儲かる体質』所まで『サポート』しているとの事。
『ロヨル』という『FDP』を手掛ける、創業から9年目の『新興企業』は、スタンフォード大学で『パネル技術』を学んだ若き『研究者』の『アイデア』を、『新種』として見い出し、育て上げた成果と紹介されていた。
『FDP』『曲がるディスプレー』は、『自動車』などの『表示画面』から、『ウエアラブル』へ展開することで、今後『生活』の場面でも多用されると期待し、『生産ライン』の確保なども、『創新』が『バックアップ』していた。
『国益追及』のための、『目利き』と『国家一丸』での『イノベーション』を支える体制、日本には欠けている事・・・と、思われる。

一方、この若いCEOへの『次の展開』の『インタビュー』で・・
『『人が何を求めているか』を考えている』
『今は・・コミュニケーションの欲求』
『この思いを達成する』『情熱・信念』
この『結論』が『端末』『FDP』と話され・・・・
『思い描いた世界』を『強く信じる』
『見えないものを信じる力が世の中を変える』・・とも

この『メモ帳』で、よく使うようになった『想造』という『言葉』
『想いを造り出す』事は、この事か・・と、改めて認識した。。。

そして、この『想い』を『具現化』させるための
『資金力』『生産環境』などの『サポート力』
この『一体化』がなければ、成功する『ビジネス』にはならない。

+**
番組は・・続き
なぜ『日本の技術力』『開発力』が落ちたのか・・
この原因として・・
大手企業の基礎研廃止(1996~1998年頃)
理由は・・
・株主価値経営で長期的研究をStop
・短期的利益確保のため基礎研究廃止
このため・・優秀な人材流出
・企業研究所から地方大学、韓国/中国の企業
・・・と、『解析』していた

確かに、この頃、大手企業は『基礎研究』から・・
目先に見える『次世代商品』へ移行させたていた。
同時に・・この『メモ帳』でも取り上げたが・・
『古典的製品』『枯れた商品』を、
『生産移管』や『生産中止』へ追い込み、
『技術の継承』が途切れた事も大きいのでは
・・と感じている。

何年か前の、『日立化成の品質偽造問題』の項にも記したが・・
長年『末端』に近い製品を作り続けると、ここから『新しい物』『新製品』へ繋がることもあり、
この『テクニカルリンク』が『基礎研』などの解体と共に途切れたことは否めない。
そして、これらの『古典製品』の『マザー工場』が残せなかったことも、後々の『新製品開発』での、過去からの『醸成技術』を活かせなかった、大きな要因とも思える。

あわせて、この頃から『改善活動』や『安全活動』など、『人と人とのコミュニケーション』から、『評価』を求める『TPM活動』となったことなどが、『ナゼナゼ』が失われ、『新しい物への挑戦』の『阻害』となったような気もしている。

Panasonic の技術統括の方が・・
今後の開発の方向として『社内チャレンジ精神を今一度』と掲げられていた。
『基礎研廃止』での問題と共に、リーマンショック時、本社内の『技術担当部門』を廃止し、各工場へ分散をさせた『技術体制弱体化』も紹介されていたが、先の『中国・新世代』ではないが、社内の『技術の目利き』が失われる事も、『開発力』を低下させた・・ようである。
そして、もう一つ興味ある発言として、『今後の開発方針』として、昔は『Panaのお店』が街々にあり、ここからの『ニーズ』を探ることができたが、今は『量販店』『ネット販売』が主流。『お客が欲しているものが見えない』
今後は、『人を理解するための技術』を『電化製品』に埋め込む・・との事。
社内の『住宅関連』や『福祉用具』などと、より密な連携をする必要があると話されていたが・・・
まさしく『中国』が『一歩先』を行こうとしている、『ドラエモン』の世界を『探る』事なのかもしれない。

このために、『どうすべきか』・・と番組内では締めくくられたが
日本版SBIR(Small Business Innovation Research)<スタートアップ等の研究開発を支援する補助金制度>が紹介され、
『ベンチャー』を支える『セーフティネット』や、
これを見出す『目利き』の活動も報じられていたが・・・
この『メモ』の冒頭の
『こんなものあったらおもろいやんけ』
という、『ワクワクさせる』『想像』の感性と・・・
これを具現化する、強い『創造力』・・・
が合体した『想造力』が必要であろう

『イノベーター』と、これらを支え展開する『レセプター』
両者が、上手く『マッチング』することが重要で・・・
両者とも・・『子供の感性』
『楽しそう』『面白そう』でなければ
上手くいかないかもしれない。

このためにも・・
『想い』を伝える何かが・・・
だれかとの『ワイガヤ』も一つかもしれない。

そして、この『メモ』を整理していて
『開発力復活のためには』・・・
今一度『枯れた製品』『枯れた商品』の中から
『種』を探しだすことも、必要なのかもしれない・・

我々の身の回りにある
『紙製品』『布織物』
『接着剤』『塗料』・・・
多くの『基礎商品』がある。

これは『何のため』『どうして作っているの』
そして・・ここから
『こんなものがあったら』『おもろいで』・・と
『アイデア』は広がるはずである。

『基盤・基礎の研究』は・・・
『大学でもお金を稼げる研究とはならない』
『あのi-PS細胞の研究ですら、見捨てられそうである』

そして、『中小企業』の『技術』もすごい
でも、儲からないと『廃業』『後継者もいない』
『痛くない注射針のメーカーは、どうなった?』
*+**
誰かが、『おもろいで~』『どや~』と言っても
『売れない』とだめである。
どうしたものか・・・
今日も結論が出ないまま終了・・・
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