前メモに残したが、この『MEMO』を時々見て頂いている先輩から、『最近『コロナ』に関する『文句』ばっかり書いとるけど、これ以外の『勉強・進んどるんか』・・・との『叱咤』のメールが飛んできていた。
確かに、言い訳となるが、最近の『MEMO』のほとんどは、目先の『危機』/『コロナ渦中』ばかりで、ご指摘の通り『政府』や『マスコミ』への『ボヤキ』を続けて来ていることは否めない。新聞を見ても、テレビ報道を見ても、明けても暮れても『コロナ』『コロナ』一色であり、ここ3週間ほどは、『感染者数減』の傾向もあり、『コロナ報道』がトップニュースから消え、『自民党総裁選』がメインとなっているが、これにも『安直に流され』『洗脳』されてしまったのか・・・大いなる『反省』である。
先輩は、日本全体も『コロナの流れ』に『翻弄』するだけで、本来の『科学技術の進歩』がおろそかになっているのでは・・と、『危惧』し『警鐘』を鳴らしたかった・・のかもしれない。
そして、もう一つ、このお叱りは『大先輩の勉強のネタ』をも失わせたのでは・・との思いも出てきた。
思い起こすと、この『MEMO』で時々触れている、『品質管理』『安全管理』『危機管理』などで、『危険を危険』として感じる策や、これに向けた『思考回路形成法』など、ご知見から、時々、鋭い『コメント』を発信していただいていた。
今年、春先に触れた『AIに先を越される子供達』の問題でも、『孫たちが心配』との事で、小学校の先生用に作りかけていたプロト版の提供要請もあり、『アンテナ』の高い方である。
昨年の『MEMO』に残した、国が進めようとしている『Dx戦略』での『漢字が支障』との件に関しては、『ワクチン登録』や『給付金支給』での『漢字ネック問題』の『切り抜き』を多数送信して頂いたが、この『MEMO』で取り上げないままとなっており、せっかく『送ってやったのに』との事であったのかもしれない。
年齢的には、少し年上の、ノーベル賞『受賞』の吉野さんと同年の、23年生れ。我々より少し早く、63歳で完全リタイアされ、はや10年、悠々自適の生活を送られているが・・
コロナ前までは、月に何度か、昔の仲間を集め、居酒屋の昼飲で『ワイガヤ』を行なわれていた。
再雇用された仲間や、現役でコンサルを続けている後輩などから、『業界周辺』の話を聞くことで盛り上っておられたが、だんだん現役がいなくなり、追い打ちの『コロナ禍』で『外飲』も出来なくなり、『生情報不足』での『イライラ』だったのかもしれない。
この会へは、何度か参加させていただき、『熱い議論』へ、すぐには飛び込めなかったが、参加の方々は、色々な『業界情報』を耳で得て、『思い』を語られ、自らの『成長の糧』とされておられた。
一昨年、『日立化成』の『品質不正問題』が発生した時も、先輩主催の『忘年会』で、この『MEMO』から、『老いる工場』『供給責任製品』の『話題』へ展開し、業界へ長年携わってこられた方々から、『不正に近いことがあった話』から『撤退賛否』で『大激論』があり、『ババ抜き』の言葉には『異議あり』との声があった、記憶がよみがえった。
たぶん、先輩も、『ネット記事』等で、『業界関連情報』は、日々『検索』されているとは思うが、『コロナ』『新規感染者』しか報じられない『コロナに翻弄された世の中』で、『業界』、特に『化学業界』に係る、新たな『展開』が起こっていないか。何か『刺激』を受けることはないか。さらには『今後、日本はどうなる』との思いで、『オイこら』『サボルナ』と声をかけてこられたのでは・・・・これは、自らへの『反省』でもあるのでは。
こんな事から、この『叱咤』は・・・
昨今、自宅へ籠る事が多くなり、『ワイガヤ』が出来ず、耳からの『情報源』が途切れた事への『スイッチ』の入れ直しと『解釈』し、時を戻す事にしてみたが・・・
なかなか『なまけた頭』は元へ戻らず、時間がかかってしまっている ・・・・・
+*****
この間、先月末に届いた、このありがたい『激励メール』へ・・
『もっと早く言ってほしかった』と『御礼』を記し、この数か月、調べただけで、Desk Topや Folderに『未整理』のままとしていた『情報』から、面白そうな『記事』を要約し、教えを乞うため折り返してみた。送信内容は、以下の通りである。
(1)『枯れた製品』で残ったビジネス展開のありかた
『日経XTECH 』に、ここ数年、化学会社や電機産業、自動車会社などで発生の『品質不正問題』を受け、『品質問題の陰に「枯れた製品」/経営陣は大胆な決断ができるか(2021-8-4)』という記事が出ていた。
●一昨年の『日立化成』での『品質偽装問題』の時と同様に、『まだ世の中では必要』とされる製品ではあるが、事業規模(『生産性』『採算性』)から、大手企業がまず撤退し、中小の化学会社などへ生産が移管される中、最後に残されたメーカーが、『ババ抜き』に負けて『供給責任』を負う・・というビジネスのありかた。
この記事の『枯れた製品』には少し違和感があるが、今後どうすれば・・・
(2)化学業界の今後のありかた
<ニュースイッチ(日刊工業新聞)>昭和電工とJSRは売却加速、大変革の化学業界で進む「しがみつかない経営」(2021-7-30)
昭和電工 日立化成買収の効果発揮へ/半導体・車・医療に照準
JSR 祖業エラストマー売却/汎用素材、アジア勢に苦戦
<化工日>【社説】世界的活況みせる化学業界のM&A(2021-8-24)
●本件も、これまで化学会社は、日本の自動車産業や電器産業、その他の基盤産業を支えてきたが、『事業整理』を行う中で、多品種の『化学製品』のありかたを問う記事であり、『化学会社』が、『採算性』『利益追求』、これと『供給責任』との関係をどうとるか。
さらには『化学を支える原動力』が維持できるのか、という事が問われているようにも思える・・
(3)『日産化学 メラミン生産停止 22/6 (2021-8-4)』について
<化工日>『日産化学 メラミン生産停止 22/6 (2021-8-4)』
●この小さな記事も、過去の『メラミン樹脂』を知る技術者にとっては、大事な『原料』が、日本から消えていくことの寂しさを覚えるが、時代が変わった感は否めない・・・
ただ、世界の化学会社では。BASFは、まだこの『メラミン』の生産を続けているはずで、最近では『激落ちくん』などの『メラミンスポンジ』を作り続けていることは、日本の化学関係者でも、あまり知られていない事なのかもしれない。
●『教科書にも載っていない化学製品』が、まだまだ身の回りでは『必要製品』となっている可能性もあり、前項の『枯れた製品』ではないが、『化学会社』としての『供給責任』をどこまで求めるべきなのか・・・
●そして、これもこの『MEMO』のどこかで書いた、『原料』の流れが失われることにならなければいいのであるが・・
(4)化学の『基盤技術』
<日経 関西タイムライン>日本が強い半導体材料、原点は繊維の染料 関西に集積(とことん調査隊)(2021-7-27)
●先の『新型コロナ』の治療薬をして着目され、備蓄のための『暫定生産』を行った、『アビガン』ではないが、『精密化学品』は『設備』と共に、『反応』を進めるための『知見』が必要となる。この基盤技術となるのが『染料』の合成技術であるように思えるが、今、日本の『大手化学会社』からは、この『製品』が消えてしまっている。『医薬品』『農薬』さらには『機能性色素』などに『基盤技術』は残せるのであろうか・・・
●『少量・多品種』『要求価値の高度化』に答えるための『製品研究』と、前項の『事業規模』との関係、さらには『品質保証体制』など、これからの『開発』はますます大変そうになるようにも思える・・・
*+****
こんな様な内容で『最近の話題』を送信したが・・
先週、『『枯れた製品』と言う言葉はおかしい』『日本を支える古典的基盤製品』との『タイトル』で、長文の返信が折り返されてきた。・・
そして、最後に『緊急事態宣言』が『解除』となれば、『一度・飲もう』と書き加えられていた。
明日『解除』となるので、早速『よろしく』と返信したが、『招集』がかかるまでに、内容を読み返しておきたいが、かなりの『再勉強』が必要となった。
先輩からの折り返しメールでは、過去の『一世を風靡した製品』も、今は『枯れた製品』と言われるようになってしまったが、『今もどこかで使われている製品』と思われ、何らかの『継続対策』をとらないと、日本の『物作り』が危うくなる。
『京セラ』が最終的に引き受けた『ワニス』など、我々も扱っていた『熱硬化性樹脂』と言われる『化学製品』であるが、『教科書』もあまり出てこないような、『反応基』を有した特殊な、業界用語でいわれる『樹脂』である。
『ポリエチレン』のような『高分子』『ポリマー』ではなく、『分子量』と言うにはおこがましい『縮合樹脂』や『オリゴマー』に『反応性』を『付加』させた、『自己架橋』もしくは、他の素材との『架橋』に寄与させるなど、『製品構造』や『架橋構造』も『推定』の域を、いまだ脱していないのではなかろうか。
このため、これらの製品の『製品規格』は、ある程度の製品としての純分を保証するための『不揮発分』や、製品の『縮合度』を代替するための『製品粘度』、さらには『硬化性』を左右する『製品pH』などで決められているが、最終求められる『機能』を『保証』する事がはできていなかった。
これらの『ローテック』な製品が、『モーター』などに使われる『エナメル線』の『ワニス』として採用された場合、『ワニス』としての『製品規格』では決めれないので、この『反応性』を『評価』するために、『最終製品』として『規格化』された『UL規格』などで『疑似製品化』し、これで『製品規格』を決めてきた可能性がある。
これらの作業は、開発当初、電機メーカーと、比較的大手の化学会社や、電機会社傘下の化学工場で『取決』『製造』され、『UL規格検査』も『適切』に行われていたかと思われるが、安価な中国品のなどが流入する中、国内での『汎用品生産』は『事業規模縮小』などで『生産量減』となってしまい、『高機能』を求める『特殊品』だけが残ってきた可能性がある。これらの『製品』は『小ロット』であり、関連会社や下請けへ『生産委託』され、『移管』の中で『検査』が出来なくなっている可能性がある。ただ、国内での『生産』が残った『ワニス』などは、特殊な『小型モーター』用や、音響機器の『コイル』に使用されていると思われ、決して『枯れた製品』ではない。
これらのを理解できないままで『品質問題』を『議論』すると、大変な事になるのでは・・と、この業界へ関わった方としての、コメントが付けられていた。
先の日立化成での『品質問題』で、小生も少し触れたが、塗料や接着剤などには、熱をかける事で、そのもの自体が『熱硬化』し、『被膜』を形成したり、アクリル樹脂などを『架橋』する『機能』を有する『製品』。『熱硬化性樹脂』という『反応基』を有した『樹脂』では、この『特性』を『製品規格』として決めることが難しい事を経験してきた。
過去在籍の化学会社では、社内ではあまり知られていなかったと思われる『機能性樹脂』を担当していたが、事業規模や、生産設備を新規製品へ明け渡す必要などで、『販売撤退』『事業譲渡』が決まり、『顧客』への説明や、『生産移管作業』を行ったが、一部用途では、『顧客最終製品』での『機能特性』を『保証』する事も求められ、『移管先』での『試製造品評価』や、『移行期間』での『在庫確保』など、大変な苦労をした記憶がある。
過去は、大手の化学会社でも、それなりの『販売規模』があれば、『特殊機能化学品』として生産されていたものが、先の『ワニス』でなはいが、日本での『マーケット』が『大幅減』となる中、大半のメーカーは『撤退』しても、その『特性』から、今でも、どこかで使われ続けている可能性がある。
先輩へ送信した、日産化学の『メラミン・生産停止』を受けて・・
よく使っていた『メラミンモノマー』・・との懐かしい記述があった。
当時、『縮合型樹脂』などを扱っていた社内の方々が、これを使用した『メラミン樹脂』の『原料』の一つである。
戦後アメリカのある化学会社から、『メラミン』の製造技術を導入をするため、渡米した大先輩が、技術として持ち帰ったのが『メラミン樹脂』である。後に『メラミン(モノマー)』は、別の、大手化学会社が技術導入したので、どうも社内では『メラミンモノマー』と言うようになったとも聞いているが、真意は判らない。
さらには、この『技術導入』を『役員会』で承認を得るため、渡米された方々が、アメリカでは、戦中から、この『メラミン』を、紙に使用しており、日本がジャングル戦に敗れたのも、これが原因の一つと説明し・・・、今は鬼籍となられた大先輩が、『地図を雨合羽にしていた』と『豪語』され、『メラミン(モノマー)』から『導入技術』をすり替えた・・と、聞いた記憶が残っている。
こんな経緯で『ライセンス』を受けた『メラミン樹脂』は、『メラミン』を『ホルマリン』で『メチロール化』させた『反応性樹脂』であり、『繊維用』『紙用』、さらには『塗料用』と、多様な所へ『販売』されていたが、昭和49年あたりから『ホルムアルデヒド』の『発ガン性問題』が起こり、『販売量』は減少傾向となったが、優れた『架橋特性』や『硬さ』『耐久性』などで、『顧客』からは『機能化学品』として、根強い信頼を得、『製造』『販売』は継続させていた。
しかし、この長年の歴史ある『製品』も、工場内レイアウト変更などの影響で、『生産継続』が難しくなり、同業での『生産委託』を試みたが、微妙な『設備差』があり、なかなか『相当品』へ近づける事が出来なかった。
特に、この『メラミン樹脂』は、『水溶性樹脂』のため、『架橋特性』を残しながら、『水溶性』を維持するため、長期保存下での『自己縮合』も抑える必要があり、このバランスが取れないと、『白濁』などの『安定性不良』を引き起こしてしまう。
なんとか、ぎりぎりでの『製品化』まで漕ぎつけたが、今度は、顧客での『品質保証問題』が発生。
一般的な『繊維用樹脂』として『販売』している『顧客』は、『試作品』の『テスト』だけで『切替可』の『承認』を得たが、『セールクロス』や『シートベルト』などの『機能素材』では、最終の『特性評価』まで必要となったりで、時間を要した。
さらに、これらの『織物用途』以外への『販売』も『多数』あり、『水溶性糊剤』の『架橋剤』として使用し、最終の用途が『高性能濾過素材』であったり、フィルムの『下挽き用途』あったり、長年の『販売』の中で、『高機能』を求める『顧客』があることを、この時初めて知り、『供給責任』が発生する所まで展開してしまったところもあった。
これまで、この『メラミン樹脂』は、単なる『水溶性樹脂』として、『繊維用』として『販売』しており、『製品規格』も『比重』と『製品pH』位しか『提示』していなかったが、この『メラミン樹脂』を使用した『最終製品』が、『JIS化』される中で、『4M変更対象品』となってしまっている事などもあり、『重大さ』を改めて知らされたこともある。
こんな事を知っての先輩の『『枯れた製品』と言う言葉はおかしい』という言葉と・・
『日本を支える古典的基盤製品』を、あらためて感じ、今後、このような『製品』は無くなることはなく、いかに『支えれば』との思いである。
大手の化学会社は、その事業規模や、採算性から『教科書に載っていないような基盤化学品』から、かなり昔に撤退し、中小の化学会社が引き継いでいるが、今後、この『技術継続』はどうなるのであろうか。
先の『品質問題』となった日立化成も、昭和電工が吸収したが、小口は切り捨てられるようであり、ここでの『機能商品』はどこか引き受けるのであろうか。
そして、もうひとつの『話題』とした、JSRの『Latex撤退』・・・
『果敢な撤退』はいいが、これらの製品を使い続けた『日本の製造技術』は『低迷』してしまう可能性がある・・心配な限りである。
この『MEMO』で紹介できなかった、先輩からの『メール』には・・
最終的に『生産』を引き受けた『化学会社』の、大変さへの思いも綴られていた。
そして、この『枯れた製品』、小生の『ババ抜き』と言う言葉は正しくなく、
『エースを守り続ける』という事でないと・・・
日本の『基盤技術』は危なくなるのでは・・・
とまとめられていたが・・・
次回の『ワイガヤ』で、先輩諸氏のご意見を聞いてみたい
とりあえず、時間がかかったが、一旦終了
確かに、言い訳となるが、最近の『MEMO』のほとんどは、目先の『危機』/『コロナ渦中』ばかりで、ご指摘の通り『政府』や『マスコミ』への『ボヤキ』を続けて来ていることは否めない。新聞を見ても、テレビ報道を見ても、明けても暮れても『コロナ』『コロナ』一色であり、ここ3週間ほどは、『感染者数減』の傾向もあり、『コロナ報道』がトップニュースから消え、『自民党総裁選』がメインとなっているが、これにも『安直に流され』『洗脳』されてしまったのか・・・大いなる『反省』である。
先輩は、日本全体も『コロナの流れ』に『翻弄』するだけで、本来の『科学技術の進歩』がおろそかになっているのでは・・と、『危惧』し『警鐘』を鳴らしたかった・・のかもしれない。
そして、もう一つ、このお叱りは『大先輩の勉強のネタ』をも失わせたのでは・・との思いも出てきた。
思い起こすと、この『MEMO』で時々触れている、『品質管理』『安全管理』『危機管理』などで、『危険を危険』として感じる策や、これに向けた『思考回路形成法』など、ご知見から、時々、鋭い『コメント』を発信していただいていた。
今年、春先に触れた『AIに先を越される子供達』の問題でも、『孫たちが心配』との事で、小学校の先生用に作りかけていたプロト版の提供要請もあり、『アンテナ』の高い方である。
昨年の『MEMO』に残した、国が進めようとしている『Dx戦略』での『漢字が支障』との件に関しては、『ワクチン登録』や『給付金支給』での『漢字ネック問題』の『切り抜き』を多数送信して頂いたが、この『MEMO』で取り上げないままとなっており、せっかく『送ってやったのに』との事であったのかもしれない。
年齢的には、少し年上の、ノーベル賞『受賞』の吉野さんと同年の、23年生れ。我々より少し早く、63歳で完全リタイアされ、はや10年、悠々自適の生活を送られているが・・
コロナ前までは、月に何度か、昔の仲間を集め、居酒屋の昼飲で『ワイガヤ』を行なわれていた。
再雇用された仲間や、現役でコンサルを続けている後輩などから、『業界周辺』の話を聞くことで盛り上っておられたが、だんだん現役がいなくなり、追い打ちの『コロナ禍』で『外飲』も出来なくなり、『生情報不足』での『イライラ』だったのかもしれない。
この会へは、何度か参加させていただき、『熱い議論』へ、すぐには飛び込めなかったが、参加の方々は、色々な『業界情報』を耳で得て、『思い』を語られ、自らの『成長の糧』とされておられた。
一昨年、『日立化成』の『品質不正問題』が発生した時も、先輩主催の『忘年会』で、この『MEMO』から、『老いる工場』『供給責任製品』の『話題』へ展開し、業界へ長年携わってこられた方々から、『不正に近いことがあった話』から『撤退賛否』で『大激論』があり、『ババ抜き』の言葉には『異議あり』との声があった、記憶がよみがえった。
たぶん、先輩も、『ネット記事』等で、『業界関連情報』は、日々『検索』されているとは思うが、『コロナ』『新規感染者』しか報じられない『コロナに翻弄された世の中』で、『業界』、特に『化学業界』に係る、新たな『展開』が起こっていないか。何か『刺激』を受けることはないか。さらには『今後、日本はどうなる』との思いで、『オイこら』『サボルナ』と声をかけてこられたのでは・・・・これは、自らへの『反省』でもあるのでは。
こんな事から、この『叱咤』は・・・
昨今、自宅へ籠る事が多くなり、『ワイガヤ』が出来ず、耳からの『情報源』が途切れた事への『スイッチ』の入れ直しと『解釈』し、時を戻す事にしてみたが・・・
なかなか『なまけた頭』は元へ戻らず、時間がかかってしまっている ・・・・・
+*****
この間、先月末に届いた、このありがたい『激励メール』へ・・
『もっと早く言ってほしかった』と『御礼』を記し、この数か月、調べただけで、Desk Topや Folderに『未整理』のままとしていた『情報』から、面白そうな『記事』を要約し、教えを乞うため折り返してみた。送信内容は、以下の通りである。
(1)『枯れた製品』で残ったビジネス展開のありかた
『日経XTECH 』に、ここ数年、化学会社や電機産業、自動車会社などで発生の『品質不正問題』を受け、『品質問題の陰に「枯れた製品」/経営陣は大胆な決断ができるか(2021-8-4)』という記事が出ていた。
●一昨年の『日立化成』での『品質偽装問題』の時と同様に、『まだ世の中では必要』とされる製品ではあるが、事業規模(『生産性』『採算性』)から、大手企業がまず撤退し、中小の化学会社などへ生産が移管される中、最後に残されたメーカーが、『ババ抜き』に負けて『供給責任』を負う・・というビジネスのありかた。
この記事の『枯れた製品』には少し違和感があるが、今後どうすれば・・・
(2)化学業界の今後のありかた
<ニュースイッチ(日刊工業新聞)>昭和電工とJSRは売却加速、大変革の化学業界で進む「しがみつかない経営」(2021-7-30)
昭和電工 日立化成買収の効果発揮へ/半導体・車・医療に照準
JSR 祖業エラストマー売却/汎用素材、アジア勢に苦戦
<化工日>【社説】世界的活況みせる化学業界のM&A(2021-8-24)
●本件も、これまで化学会社は、日本の自動車産業や電器産業、その他の基盤産業を支えてきたが、『事業整理』を行う中で、多品種の『化学製品』のありかたを問う記事であり、『化学会社』が、『採算性』『利益追求』、これと『供給責任』との関係をどうとるか。
さらには『化学を支える原動力』が維持できるのか、という事が問われているようにも思える・・
(3)『日産化学 メラミン生産停止 22/6 (2021-8-4)』について
<化工日>『日産化学 メラミン生産停止 22/6 (2021-8-4)』
●この小さな記事も、過去の『メラミン樹脂』を知る技術者にとっては、大事な『原料』が、日本から消えていくことの寂しさを覚えるが、時代が変わった感は否めない・・・
ただ、世界の化学会社では。BASFは、まだこの『メラミン』の生産を続けているはずで、最近では『激落ちくん』などの『メラミンスポンジ』を作り続けていることは、日本の化学関係者でも、あまり知られていない事なのかもしれない。
●『教科書にも載っていない化学製品』が、まだまだ身の回りでは『必要製品』となっている可能性もあり、前項の『枯れた製品』ではないが、『化学会社』としての『供給責任』をどこまで求めるべきなのか・・・
●そして、これもこの『MEMO』のどこかで書いた、『原料』の流れが失われることにならなければいいのであるが・・
(4)化学の『基盤技術』
<日経 関西タイムライン>日本が強い半導体材料、原点は繊維の染料 関西に集積(とことん調査隊)(2021-7-27)
●先の『新型コロナ』の治療薬をして着目され、備蓄のための『暫定生産』を行った、『アビガン』ではないが、『精密化学品』は『設備』と共に、『反応』を進めるための『知見』が必要となる。この基盤技術となるのが『染料』の合成技術であるように思えるが、今、日本の『大手化学会社』からは、この『製品』が消えてしまっている。『医薬品』『農薬』さらには『機能性色素』などに『基盤技術』は残せるのであろうか・・・
●『少量・多品種』『要求価値の高度化』に答えるための『製品研究』と、前項の『事業規模』との関係、さらには『品質保証体制』など、これからの『開発』はますます大変そうになるようにも思える・・・
*+****
こんな様な内容で『最近の話題』を送信したが・・
先週、『『枯れた製品』と言う言葉はおかしい』『日本を支える古典的基盤製品』との『タイトル』で、長文の返信が折り返されてきた。・・
そして、最後に『緊急事態宣言』が『解除』となれば、『一度・飲もう』と書き加えられていた。
明日『解除』となるので、早速『よろしく』と返信したが、『招集』がかかるまでに、内容を読み返しておきたいが、かなりの『再勉強』が必要となった。
先輩からの折り返しメールでは、過去の『一世を風靡した製品』も、今は『枯れた製品』と言われるようになってしまったが、『今もどこかで使われている製品』と思われ、何らかの『継続対策』をとらないと、日本の『物作り』が危うくなる。
『京セラ』が最終的に引き受けた『ワニス』など、我々も扱っていた『熱硬化性樹脂』と言われる『化学製品』であるが、『教科書』もあまり出てこないような、『反応基』を有した特殊な、業界用語でいわれる『樹脂』である。
『ポリエチレン』のような『高分子』『ポリマー』ではなく、『分子量』と言うにはおこがましい『縮合樹脂』や『オリゴマー』に『反応性』を『付加』させた、『自己架橋』もしくは、他の素材との『架橋』に寄与させるなど、『製品構造』や『架橋構造』も『推定』の域を、いまだ脱していないのではなかろうか。
このため、これらの製品の『製品規格』は、ある程度の製品としての純分を保証するための『不揮発分』や、製品の『縮合度』を代替するための『製品粘度』、さらには『硬化性』を左右する『製品pH』などで決められているが、最終求められる『機能』を『保証』する事がはできていなかった。
これらの『ローテック』な製品が、『モーター』などに使われる『エナメル線』の『ワニス』として採用された場合、『ワニス』としての『製品規格』では決めれないので、この『反応性』を『評価』するために、『最終製品』として『規格化』された『UL規格』などで『疑似製品化』し、これで『製品規格』を決めてきた可能性がある。
これらの作業は、開発当初、電機メーカーと、比較的大手の化学会社や、電機会社傘下の化学工場で『取決』『製造』され、『UL規格検査』も『適切』に行われていたかと思われるが、安価な中国品のなどが流入する中、国内での『汎用品生産』は『事業規模縮小』などで『生産量減』となってしまい、『高機能』を求める『特殊品』だけが残ってきた可能性がある。これらの『製品』は『小ロット』であり、関連会社や下請けへ『生産委託』され、『移管』の中で『検査』が出来なくなっている可能性がある。ただ、国内での『生産』が残った『ワニス』などは、特殊な『小型モーター』用や、音響機器の『コイル』に使用されていると思われ、決して『枯れた製品』ではない。
これらのを理解できないままで『品質問題』を『議論』すると、大変な事になるのでは・・と、この業界へ関わった方としての、コメントが付けられていた。
先の日立化成での『品質問題』で、小生も少し触れたが、塗料や接着剤などには、熱をかける事で、そのもの自体が『熱硬化』し、『被膜』を形成したり、アクリル樹脂などを『架橋』する『機能』を有する『製品』。『熱硬化性樹脂』という『反応基』を有した『樹脂』では、この『特性』を『製品規格』として決めることが難しい事を経験してきた。
過去在籍の化学会社では、社内ではあまり知られていなかったと思われる『機能性樹脂』を担当していたが、事業規模や、生産設備を新規製品へ明け渡す必要などで、『販売撤退』『事業譲渡』が決まり、『顧客』への説明や、『生産移管作業』を行ったが、一部用途では、『顧客最終製品』での『機能特性』を『保証』する事も求められ、『移管先』での『試製造品評価』や、『移行期間』での『在庫確保』など、大変な苦労をした記憶がある。
過去は、大手の化学会社でも、それなりの『販売規模』があれば、『特殊機能化学品』として生産されていたものが、先の『ワニス』でなはいが、日本での『マーケット』が『大幅減』となる中、大半のメーカーは『撤退』しても、その『特性』から、今でも、どこかで使われ続けている可能性がある。
先輩へ送信した、日産化学の『メラミン・生産停止』を受けて・・
よく使っていた『メラミンモノマー』・・との懐かしい記述があった。
当時、『縮合型樹脂』などを扱っていた社内の方々が、これを使用した『メラミン樹脂』の『原料』の一つである。
戦後アメリカのある化学会社から、『メラミン』の製造技術を導入をするため、渡米した大先輩が、技術として持ち帰ったのが『メラミン樹脂』である。後に『メラミン(モノマー)』は、別の、大手化学会社が技術導入したので、どうも社内では『メラミンモノマー』と言うようになったとも聞いているが、真意は判らない。
さらには、この『技術導入』を『役員会』で承認を得るため、渡米された方々が、アメリカでは、戦中から、この『メラミン』を、紙に使用しており、日本がジャングル戦に敗れたのも、これが原因の一つと説明し・・・、今は鬼籍となられた大先輩が、『地図を雨合羽にしていた』と『豪語』され、『メラミン(モノマー)』から『導入技術』をすり替えた・・と、聞いた記憶が残っている。
こんな経緯で『ライセンス』を受けた『メラミン樹脂』は、『メラミン』を『ホルマリン』で『メチロール化』させた『反応性樹脂』であり、『繊維用』『紙用』、さらには『塗料用』と、多様な所へ『販売』されていたが、昭和49年あたりから『ホルムアルデヒド』の『発ガン性問題』が起こり、『販売量』は減少傾向となったが、優れた『架橋特性』や『硬さ』『耐久性』などで、『顧客』からは『機能化学品』として、根強い信頼を得、『製造』『販売』は継続させていた。
しかし、この長年の歴史ある『製品』も、工場内レイアウト変更などの影響で、『生産継続』が難しくなり、同業での『生産委託』を試みたが、微妙な『設備差』があり、なかなか『相当品』へ近づける事が出来なかった。
特に、この『メラミン樹脂』は、『水溶性樹脂』のため、『架橋特性』を残しながら、『水溶性』を維持するため、長期保存下での『自己縮合』も抑える必要があり、このバランスが取れないと、『白濁』などの『安定性不良』を引き起こしてしまう。
なんとか、ぎりぎりでの『製品化』まで漕ぎつけたが、今度は、顧客での『品質保証問題』が発生。
一般的な『繊維用樹脂』として『販売』している『顧客』は、『試作品』の『テスト』だけで『切替可』の『承認』を得たが、『セールクロス』や『シートベルト』などの『機能素材』では、最終の『特性評価』まで必要となったりで、時間を要した。
さらに、これらの『織物用途』以外への『販売』も『多数』あり、『水溶性糊剤』の『架橋剤』として使用し、最終の用途が『高性能濾過素材』であったり、フィルムの『下挽き用途』あったり、長年の『販売』の中で、『高機能』を求める『顧客』があることを、この時初めて知り、『供給責任』が発生する所まで展開してしまったところもあった。
これまで、この『メラミン樹脂』は、単なる『水溶性樹脂』として、『繊維用』として『販売』しており、『製品規格』も『比重』と『製品pH』位しか『提示』していなかったが、この『メラミン樹脂』を使用した『最終製品』が、『JIS化』される中で、『4M変更対象品』となってしまっている事などもあり、『重大さ』を改めて知らされたこともある。
こんな事を知っての先輩の『『枯れた製品』と言う言葉はおかしい』という言葉と・・
『日本を支える古典的基盤製品』を、あらためて感じ、今後、このような『製品』は無くなることはなく、いかに『支えれば』との思いである。
大手の化学会社は、その事業規模や、採算性から『教科書に載っていないような基盤化学品』から、かなり昔に撤退し、中小の化学会社が引き継いでいるが、今後、この『技術継続』はどうなるのであろうか。
先の『品質問題』となった日立化成も、昭和電工が吸収したが、小口は切り捨てられるようであり、ここでの『機能商品』はどこか引き受けるのであろうか。
そして、もうひとつの『話題』とした、JSRの『Latex撤退』・・・
『果敢な撤退』はいいが、これらの製品を使い続けた『日本の製造技術』は『低迷』してしまう可能性がある・・心配な限りである。
この『MEMO』で紹介できなかった、先輩からの『メール』には・・
最終的に『生産』を引き受けた『化学会社』の、大変さへの思いも綴られていた。
そして、この『枯れた製品』、小生の『ババ抜き』と言う言葉は正しくなく、
『エースを守り続ける』という事でないと・・・
日本の『基盤技術』は危なくなるのでは・・・
とまとめられていたが・・・
次回の『ワイガヤ』で、先輩諸氏のご意見を聞いてみたい
とりあえず、時間がかかったが、一旦終了