でわ、若さゆえの
暴走劇・・・「後編」ですっ！
で、先に報告しておくが
この記念すべき第一回の
「女子更衣室・無酸素アタック」は
完全に失敗に終わる。
見つかった？
辿り着けなかった？
いや、そーじゃない・・・
下見も完璧で
目的地にも無事到着。
移動も含め
誰にも見られてはいない。
だが、1つ大きなミスを
ワタシ達は犯していた・・・
雑木林の一角から
息を潜め、じっと
その瞬間を待っていたのだが・・・
誰も来ねぇー！！
来ないっつーか
もう既に体育館では
部活が始まっちょるっ！
工エエェェ(´д｀)ェェエエ工
そう・・・
目的地への到着までに
時間が掛かり過ぎていたっ！
ワタシ達3人の部室は
校舎から一番離れた
グラウンドの端っこ。
帰りのHRが終わり
部室で着替え、そこから
外周に出て、山岳アタック！
その間に、体育館の
女子更衣室では既に
着替えが終わっているのだっ！
(´・ω・`)ムウウウウウ
翌日、再度
作戦会議に入る。
「どーするよ？」
「最終のHRを抜け出して
先に移動しとくか？」
「いや、そりゃマズイぞ。。。」
当時、ワタシ達の担任は
あの「H先生」・・・・
口癖の様に
「他の授業はサボって良いが
俺の授業とHRだけは出ろ！」
「HRに居ない奴は
その日、欠席にするからな！」
そんな担任のクラスで
ワタシ達3人が揃って居ないなど
後で呼び出しは確実だ。。。
「時間的に、無理かな？」
「いやいや、まてまて。」
「最終のHRの時に
もう着替えていよーぜ！」
「で、部室に寄らず
直行でアタックしたら
イケんぢゃね！？」
「おお！そーかっ！」
「それなら間に合うかもなっ！」
☆-(ノ゜Д゜)八(゜Д゜ )ノイエーイ
で、その日最後のHRでは
既に、それぞれの部活姿に
着替え済みの3人。
周りのクラスメイトから
「なんで着替えてんの？」
とか聞かれるが
「いや、今日は
急いで行かないと
先輩に怒られるんだよ」
とかなんとか
適当に誤魔化す。
陸上部のワタシは
ジャージ姿でさほど
違和感が無いのだが・・・
ソフト部のツボと
サッカー部のシバは
盛大な違和感ｗｗｗ
心の中では
「お前ら、バカだろｗｗｗ」
って、思いつつも
これから始まる
ドキムネMAXな
夢のプロジェクトの前に
羞恥心なぞ皆無っ！
(。・｀ω´・。)ゞ ぁぃ
そして、HRが終了し
脱兎の如く駆け出す3人。
人生であれほど速く
走れた時は無いかもしれない・・・
っつーぐらい
3人は風になった。
山岳アタックも
前日に行っているので
スムーズに観測所へと到着。
気を抜けば
滑り落ちそうになる斜面。
周りの木々に身体を預け
観測ポジションをキープっ！
そして、数分後・・・
静寂をかき分けるかの如く
遂にその時がやってきたっ！
声すら聞こえないが
何か楽しそうに会話し
更衣室に入ってくる集団っ！
「おい、誰か来たぞっ！（小声）」
「んーーーー。（小声）」
「あ、あれは・・・
バスケ部ぢゃね？（小声）」
「YES！YES！YES！（小声）」
(○-∀-)b グッ！
そこからの数秒が
何時間にも感じる空間。
体温が上がっているせいか
頬を伝う汗すら冷たく感じる。
眼前には
窓際に集まる女子達。
何か話しながら各々が
バンプの「天体観測」かの様な
肩にしょった、大げさな荷物・・・
スポーツバッグを置き
着替えを取り出す女子達。
ワタシ達3人は
呼吸をする事も忘れ
互いの鼓動が聞こえるぐらい
ゴクリ・・・と息を呑む。
そして、女子達は
誰からとも無く・・・
制服を脱ぎ始めたっ！
キタ━━━(゜∀゜)━━━!!!!!
が・・・何か違う！
ワタシ達3人が
期待してたのと
なんか違う。。。
「おい・・・」
「う・・・ん？」
「今、着替えてんの・・・
1年の女子ぢゃね？」
「そ・・そーだよな・・・」
「なんなら、
同じクラスの奴も居るぞ・・・」
「上級生・・・
先輩の女子は？」
「うーん・・・」
「奥の方にも人影があるけど
1年の奴らが窓際に居るから
全く見えんわ・・・・・」
その時、ワタシ達は
心の中で・・・
ちょっと待てっ！
こんな危ない橋渡って
見えるのが1年生！？
同級生の着替え！？
違うっ！違うっ！
違ぁーーーう！！
そーぢゃなぁーいっ！
俺達が見たいのは
「上・級・生」っ！！
2～3年生の
アダルティー搭載
先輩女子の皆様っ！
なんでこんな
「変態＆停学」を
掛けてまで
こないだ中学出たばっかの
同級生の「シミーズ姿」を
拝まなきゃならんのだっ！
(屮゜□゜)屮 コレジャナーイ
そして着替えの時間は
1分もあっただろうか・・・
同級生のバスケ部一同が
着替えを追え、体育館へ。。。
「なぁ・・・」
「うん・・・」
「これってさぁ・・・」
「わかってる！」
「みなまで言うなっ！」
「泣いちゃうからっ！」
そして無言で山を下り
トボトボと部室に向かう
ワタシとツボとシバ・・・
別れ際
「この計画ってさぁ・・・」
「うん。。。」
「もう、封印しよーな。」
「そーだな・・・」
「墓場まで持って行こう。。。」
こうして、僕たちの
「プロジェクトH」は終わった。
本来の目的は果たせなかったが
高校に入学したばかりの
別々の中学から集った僕たちは・・
今回のプロジェクトのおかげで
確実に、高校生活に於いて
部活動を超えた、熱い団結力が
生まれた気がしたんだ。。。
そして、1年後。
後輩達が入部してきて
部室の隅で何やらヒソヒソ。
「なぁ、あの体育館って・・」
「そうそう、どっかから
見えるんぢゃね？」
そんな話を耳にしたワタシは
胸のポケットから
そっと取り出した
うまい棒（めんたいこ味）
を、葉巻の様に咥え・・・
「ふっ。。。若いな。」
「え？なんです先輩？」
「悪い事は言わん。」
「やめとけ・・・」
「夢と希望は
叶えたとして
必ずしも幸せ
って訳じゃないぞ。」
パキっ！！
モグモグモグモグ・・・・
と、遠くを見つめながら
うまい棒（めんたいこ味）
を、かじるのであった。。。
-Fin-
「追伸」
ツボ＆シバ・・・
卒業後にお会いした
バスケ部女子には
アテクシから謝罪しといたよ。
(￣∇￣;) ハッハッハッ
現役の諸君っ！真似すんなよ～！ ←するかっ！(*・ω・*)
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