知っているようで知らない、あるいはあまり気にしたことが無いのが「目薬の使い方」です。
眼科を受診する多くの方が「不快症状の改善目的で目薬の処方」を希望されます。
眼科の疾患の多くが目薬では根治しないのですが、不快感の緩和には有用です。
例えば花粉症。
今年は5月以降に症状が強くなっている方が多いようです。
点眼薬や飲み薬で一時的に症状は緩和します。
「目薬でかゆみが止まったから(点眼を)止めていた。そしたら、こんなにひどくなって、
この前の目薬をさしても治らない。」
という方が後を絶ちません。
薬で ”治った” と勘違いされているのです。
アレルギーの根治方法については過去のブログをご参照下さい。
とは言え、不快感を早く緩和する目的としては点眼薬は有効です。
掻きむしりたい目のかゆみが目薬で緩和したとき、心からありがたく感じられることでしょう。
一般的な点眼方法と言うと、製薬会社からも以下のような案内が出ています。
https://www.santen.com/jp/healthcare/eye/eyecare/eyelotion
調剤薬局で目薬を処方されるとこのようにお伝えされるようです。
困ったときの目薬、でも同じ回数使うとしても、使い方で症状緩和効果が異なることをご存知でしょうか?
物は使いよう!
折角なので効果的な目薬の使用方法をご参照下さい。
① 点眼瓶の先が『まつ毛に当たらない』ように、上を向いて10センチ以上、目から離して点眼して下さい。首が痛い方は、横になって点眼していただくと安全です。
市販薬にも同じことが言えますが、点眼瓶がまつ毛や皮膚に触れますと、雑菌が点眼瓶の中に侵入して、薬が汚染される可能性が高いためです。
② 2種類以上の目薬を使う方は、使用の順番に関わらず『1~2時間程度、点眼の間隔を開ける』方が良いです。
例) A、B、Cの3種類、各一日3回点眼
厳密でなくても1~2時間ずれても可
時間 |
(例) |
7:00 |
A |
8:00 |
B |
9:00 |
|
10:00 |
C |
11:00 |
|
12:00 |
A |
13:00 |
B |
14:00 |
|
15:00 |
C |
16:00 |
|
17:00 |
A |
18:00 |
B |
19:00 |
|
20:00 |
C |
現代人はアレルギー体質増加が顕著で、
それに伴ってドライアイが激増しています。
一種類を点眼しても、1時間後にはほぼ乾いて
いるため、『できるだけ保湿継続』の目的で
5~10分の短時間間隔で次の点眼をするより
1時間以上開けての使用を『保湿』対応として
推奨します。
目が乾くと多くの場合、「疲れ目」だと思われがちです。
疲れ目の原因の多くは ”ドライアイおよび慢性結膜炎” です。
点眼で可能な不快感除去目的として、この方法をお試しください。
参考になれば幸いです。
-----------------------------------------------------------------------
おぐりクリニック https://oguriganka.or.jp/
〒526-0847
滋賀県長浜市山階町451
ネットショップ オピュール https://www.rakuten.co.jp/oland/
メールマガジンの登録はこちら