おぐりクリニック

眼科、アレルギー科、漢方外来

近視と失明

2024-09-09 | 日記
視力回復コンタクトレンズ(オルソケラトロジー)など、子供さんの近視進行抑制についてお伝えしてきました。
 
近視には、次のような合併症のリスクがあります。

網膜変性・剥離
近視の進行により、網膜が変性したり剥離したりするリスクがあります。
網膜剥離は、眼球内の網膜が剥がれて視力が低下する疾患で、飛蚊症が前兆として現れることがあります。

白内障
近視によって白内障のリスクが高まります。

緑内障
近視によって緑内障のリスクが高まります。
現在、日本での中途失明の第一位が緑内障です。

近視性牽引黄斑症
近視の進行により、網膜が引っ張られて層が裂けてくる疾患です。
分裂の初期には自覚症状はありませんが、分裂が進むと視力低下を招きます。

近視性脈絡膜新生血管
近視の進行により、網膜と脈絡膜の間にあるブルッフ膜に亀裂が生じ、異常な血管が網膜へ侵入する疾患です。
増悪すると視力低下、失明に繋がります。
近年、失明疾患として増加傾向の加齢黄斑変性症も同様の病態ですが、強度近視の方では重症化しやすく、あえて加齢黄斑変性症とは別の名前がついています。

近視性視神経症
近視の進行により、視神経や視神経線維が引き伸ばされて視野に支障をきたす疾患です
緑内障とよく似た視野障害ですが、近視が強いとより障害が強くなる傾向があります。
 
近視は眼軸長(眼の長さ)が伸びることで発生します。
近視の程度が強いものを「強度近視」といい、強度近視が続くと「病的近視」を発症する可能性があります。
病的近視になると、矯正をしても視力が得られず、上記のような気を発症すると失明する可能性が高くなります
 
近視が悪化して、メガネやコンタクトレンズでは視力が出なくなる「社会的失明」の多くは中年期以降の問題ではあります。
とはいえ働き盛りの方が視力を失うリスクをお考えください。
われわれは日々、視力を失い
「まさか自分に起こるとは思ってもいなかった。」
というショックを受ける患者さんに遭遇しています。
成長期の視力対策についてまとめたのが拙著「子ども視力回復トレーニング」です。
子供さんの視力低下進行の重要性をご理解いただければ幸いです。

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