創る村から ~耕の会~

創る村から ~耕の会~ 己を耕し、世を耕す
21世紀平成の志士となるべく、日々修行と葛藤のスタッフブログ

ラスパンティ大学の研修生と過ごした7日間【音楽療法】

2016年10月26日 | アーカイブ
最後は、6回に渡ってラスパンティの皆さんに受講して頂いた「音楽療法」の様子をご紹介します。

今回、皆さんがいらっしゃるにあたって、どう過ごして頂くかみんなで頭をひねりました。
☆今回の来日の目的は研修であること
☆難しい通訳を必要としなくても理解して頂けること
☆楽しみながらやって頂けること
ということを考え、これは飴屋先生の「音楽療法」しかないとスケジュールのど真ん中にすえることにしました。

初日は、いつも題材に使うカンツォーネ「夢見る想い」の歌詞から覚えて頂くことにしました。

「この胸の このときめきを あなたは 笑わないでほしいの」

一つひとつの節をスマホで通訳し、少し日本語の出来るディエゴさんに補足してもらいながら、何とか意味を伝えることができました。

そして、歌詞をローマ字で掲示すると、いよいよ飴屋先生のレッスンが始まりました。
身振り手振りで手本を見せて、最初はぎこちなく腕を上げ下げしていました。

しかし、日に日に腕の動きはなめらかになり、声も大きくなっていきました。
何しろ南米の情熱とタンゴの遺伝子を持っている方々ですから、アルゼンチン流にアレンジを加えながら終盤には部屋いっぱいに歌声と笑い声が響き渡り、見事に大成功の研修となったのでした。

皆さんは「アルゼンチンに持ち帰って、大学のみんなに教えます」と約束をしてくれました。
そんな皆さんに、飴屋先生から“ときめき”と書いた扇子をプレゼントしました。

初日。


腕のスイングによって身体をしなやかに動かし、声もよく響くようになるのです(詳しくは飴屋先生のブログにて)


エドガーさんの野太い声はパイプオルガンのようでした。


ワルテルさんは情熱的に歌い上げます。


ディエゴさんはピアノで伴奏出来るようになりたいと、楽譜を持ち帰りました。


飴屋先生がピアノで弾き始めると自然と輪ができました。

ラスパンティ大学の研修生と過ごした7日間【6日目】

2016年10月25日 | アーカイブ
11日から本吉の障害者のための施設で研修をした後、15日に再び創る村を訪れたラスパンティの皆さん。
長い間とても遠く季節も真逆な地で過ごした疲れからか、ディエゴさんは風邪を引いてしまっていました。
翌日はワルテルさんとエドガーさんと共に、仙台で開かれた染め物の講座に参加しました。
僕(鈴太郎)の稚拙な説明で染め物自体も初めてなはずなのに、手際の良い手つきで見事綺麗な模様を完成させていました。
ディエゴさんへのお土産を手に創る村へ戻ると、材料がまだあるからとエンパナーダをもう一度作って下さいました。
今度はチーズとハムを包んだ一品。これまた絶品で、何度も「ムイ リコ!(とても美味しい)」と言いながら頂きました。

翌日、思いがけず長い期間を共に過ごした皆さんともいよいよお別れ。
今度はアルゼンチンでの再会を誓い、山野内先生の待つ東京へと旅立っていきました。

本当に素晴らしい体験の連続だった約7日間。
これはまだ序章です。これからもっともっと壮大な仕事を一緒に出来ることを目指していきます。


最後の仕上げをするワルテルさん。


完成したハンカチを手に。右は講師の梅染友禅作家・山本晃先生。皇室にも献上されている高名な方です。


2度目のエンパナーダパーティー。


出発前に記念写真を。みんなまぶしい笑顔です!


ラスパンティ大学の研修生と過ごした7日間【5日目】

2016年10月25日 | アーカイブ
晴天に恵まれた5日目は、モーターボートで松島湾周遊へと繰り出しました。
東は大西洋、南は南極海に面しているといえ、日本の7倍の面積を持つアルゼンチン。
ワルテルさんとエドガーさんは海から遠い州の出身で、船に乗るのは今回が初めてだったそうです。

最初に案内したのは、飴屋先生のとっておきの場所。遊覧船が決して通らない場所です。
とても残念なことに写真を撮り忘れてしまいましたが、波で削られて何とも優美な模様を描き出す崖が続きます。
その後は有名な名所、双子島、眼鏡島、仁王島などを回り、お昼には野々島に上陸。
砂浜で静かに打ち寄せる波を眺めながらおにぎりを食べました。
夜はおでん。珍しい具の数々に一つ一つ説明を聞きながら、全部美味しいと喜んで食べていました。

波しぶきを受けて目をぬぐうエドガーさんと、満面の笑みのワルテルさん。



仁王島をじっと見つめる。


パンとおでん。ここでも国際交流が…



それぞれが満腹を表現しています。

ラスパンティ大学の研修生と過ごした7日間【4日目】

2016年10月25日 | アーカイブ
この日は、アルゼンチンの伝統料理「アサド」を作って頂きました。
「アサド」は3~4時間かけてじっくりと肉を焼きます。
2週間に1回ほど、日曜日に家族団らんで食べる料理なのだそうです。
味付けはシンプルながら焼き方にコツがあるのか、日本では絶対食べられない
絶品の味なのです。これを家族のように親しくなった皆さんとテーブルを囲み、
ワインを手に「サルー!(乾杯!)」。
ラスパンティ大学の皆さんには、音楽療法レッスンの成果の発表に彼らの出身の州歌も歌って頂き、
日本からは善太&鈴太郎が杉山さんと一緒に斎太郎節を披露。最高の一夜でした。

焼き始めた頃。


途中、エドガーさんに庭石の移動を手伝ってもらいました。馬力が違います…


肉は、日本では普通は売っていない肉で、わざわざ名古屋から取り寄せました。ワルテルさんの焼き加減を見つめる表情は真剣です。


多摩美大の青木教授と相談。この場で話が決まって、21日に青木教授の授業で3人が講演をしました。


左端は、アルゼンチン滞在の際に大変お世話になったアルゼンチンの宮城県人会会長の息子さん。日本でこの味を食べれるとは思っていなかったと感激していました。

ラスパンティ大学の研修生と過ごした7日間【3日目】

2016年10月20日 | アーカイブ
3日目。
この日はボートでの松島湾周遊を計画していましたが、
あいにくの雨模様で予定変更。

ディエゴさんが環境問題・エコについて勉強したいとの希望に応えるため、
飴屋先生行きつけのエコ市場名取店へと向かいました。

古着、スポーツ用品、日用品、本…
色々なものが売っている店内に皆さん興味津々。さらに値札を見て驚きの声を上げていました。
特に古着の100円コーナーでは、「野菜より安い」と呆れるほど。

ここで、副店長に登場して頂いて解説をお願いしました。
「リサイクルショップは、小さくなったり古くなったり買い替えるために要らなくなったものを、必要とする新しい持ち主へ届けるとてもエコなシステムです。飴屋先生は、その中から良いものを見分ける名人です。」
ディエゴさんから質問「どんなものを売っていますか?」
副店長「生き物以外なら何でも!」

ディエゴさんはお土産をどっさり買い、アルゼンチンにはないリサイクル体験にとても満足したようでした。

その後、スーパーへと買い物に出かけました。
品名も形も違う食品に戸惑いながらも、何とか目当てのものを手に入れ家路につくと…

アルゼンチンの伝統料理「エンパナーダ」を料理して下さいました。
アルゼンチンでは家の中で食べる料理は女性、外で食べる料理は男性と役割分担しているらしく、
その腕前は見事なものでした。そして、日本では売っていないという特製の油を持参して来るこだわりよう。
3時間掛けて出来上がると、ワインと一緒に「いただきます」。

1年前、アルゼンチン滞在中に食べた懐かしい味が蘇りました。

名シェフのエドガーさん。