山の神と言えば昔は怖い奥さん、今ならば箱根駅伝の山の神でしょう。
山の神
いろいろな説がありますが、「人は亡くなると山に帰り、山の神となる」と言われ、仏教と異なる古くからの他界(来世)観がありました。
山の神Wikipedia
すなわち山の神は地元の方々の氏神、即ちご先祖様なのです。
「ご先祖様は、いつも近くにいますよ」
境内山の神社
宗教、宗旨、時代により異なる他界観があります。天国、極楽、浄土、六道、黄泉、常世、それぞれの立場を尊重する必要があります。
しかし、近年に教祖が作った世界に行くとする教団があると聞きました。これはあり得ないでしょう。
私は宗教により、信仰により異なる世界に行くことは無いとする立場です。自分の信仰する宗教宗旨のみを最高であるとすることが、どれだけ危険なことになるか、ニュースで目にする悲惨な状況を見れば明らかでしょう。
自分の信仰する宗教から、広く見つめる目を持つべきでしょう。
このような話すると、うなずく人が多いのですが、一つの他界観しか認めない立場の人もいます。
おそらく浄土真宗寺院の檀家さんのようですが、血相を変えて抗議した人もいました。
仏教や神道を一切認めない、自分の信ずる宗教以外は、地獄に落ちると思っている人も大勢います。
平気で「他の宗旨では成仏できない」と言う方もいました。
お釈迦様の教えは来世に成仏する事を重視するのでなく、その前にこの世に善き人であれとお説きになっているのです。
各地の氏神は、後々に有力な諏訪、春日、八幡、山王などの神々が勧請されると、それらの神々が氏神となり、古くからある氏神は合祀されて、忘れ去られてしまうことが多かったようです。
山の民には山を守る神であり、鉱山でも山の神として信仰されていたのです。
山の神
また水は山からの恵みとして、水神としても信仰されたようです。水は農耕には欠かせない恵みでした。
関連する信仰に宇賀神があります。
当寺Home page link
下の図は、木こりや林業の神として、祀られていたのかもしれません。
山の神
田の神
日本に於いては人は亡くなると、山に帰り子孫を見守ると言われてきました。
稲作が入ると、春には田の神として農業を守る神となり、秋の取り入れを終わると、また山に帰ると考えられていました。
田の神は農耕の神として知られますが、穀霊神・水神としても信仰されたようです。
田の神Wikipedia
海上他界観
海の近くでは、海の彼方に常世の国(とこよのくに)があるとする他界観があります。
日本神話も出てきます。
南方にある補陀落浄土(観音信仰)の考えから、小さな船で旅発った記録が残されています。
熊野は渡海の中心地でした。
よく知られているのは、那智勝浦の補陀洛山寺です。