セイショウ坊のブログ

埼玉県飯能(はんのう)市 真言宗智山派・円泉寺住職です。
円泉寺ホームページにもブログがございます。

大黒天と青面金剛 庚申塔

2021-11-30 07:48:21 | 仏像
当寺の大黒天です。
札所の七福神ではありません。



にこやかなお顔になる以前の像で、江戸初期の御尊像と話す仲間がいました。

恵比須大黒として祀られるのを見たことが多いと思います。




しかし、本来の大黒天は恐ろしい神でした。
日本では大国主と習合し、福神と変わっていきました。


この三面大黒天(摩訶迦羅天)は天部の神で、三面六臂の憤怒相、象の皮を背後に広げ、羊と人間を両手でぶら下げ、剣を横に持ったお姿です。



特に明治以降は、赤痢などの疫病流行のおり、摩多利神(忿怒相の三面大黒天) としても信仰されました。
あえて悪神である神を祀り、病気の平癒を祈ったのです。

摩多利神ブログlink

民俗学伝承ひろいあげ辞典の資料に、「三面暴悪の大黒天を中心に周囲に八天女を配した曼荼羅、この八天女を七母女天(摩怛利神)・梵天女とし、摩多羅神を摩怛利神として供養する摩怛利神法が修法された。」とあります。




庚申信仰では、青面金剛に似た像を本尊としています。
三宝荒神とも同じようなお姿をしています。
日本独特の信仰です。

この姿を見たチベットの方が、「マハーカーラ(摩訶迦羅天)だ ! 」と言ったそうです。
比べてみると、確かによく似ています。
マハーとは「大 」、カーラとは「黒 暗黒」の意味です。

青面金剛





図の下に三猿が描かれています。

手に髪の毛を捕まれた人間が描かれています。




庚申塔

青梅市の宗建寺


寄居町の少林寺





五百羅漢と千体荒神が祀られています。

本庄市の成就院



たくさんの庚申塔が祀られています。
庚申信仰の盛んな地域だったのでしょう。


マハーカーラ、庚申、、青面金剛、三宝荒神は似ているのが分かります。


恵比寿大黒天

2021-11-28 07:37:43 | 仏像
当寺は七福神札所になっています。
埼玉県では一番古い札所なのですが、昭和50年代から各地に七福神札所が林立しました。



そのため年々参拝者が減ってきています。ましてコロナの流行です。
当寺では実質赤字が続いています。


イラストの大黒天絵馬

さらに当地区にも新しい七福神札所が出来ました。
来年から参拝者を迎えることになっています。

当寺ホームページ中の「七福神札所」の案内が、実質的ホームページになっています。
私が書き込んでいますので、「埼玉県 七福神」と検索すると、かなり上位に出てきます。
手入れをしなければ、さらに下がる一方になります。

札所の例会では、私が更にボケる前に専用のホームページをとお願いしているのですが、いまだ出来ていません。

チェーン店に「エビス」を冠する店が、ホームページだけでなく、紹介サイトなどにも経費を掛けて宣伝しているようです。
そのため恵比寿神社を紹介する私のブログだけでなく、他の方のブログや紹介サイトも出てこなくなってしまいました。

「○○市 恵比寿」の検索では、かなり順位が下になります。あるいは出てきません。
○○市 恵比寿神社と検索しなければ出てこないのです。



諏訪八幡神社内・恵比寿神社ブログlink

検索してみると、いろいろな方の当七福神各札所紹介ブログなど順位が下がっていました。
当札所でホームページを利用している寺は当寺だけですから、私がブログを書かないと、あまり出てこない寺もあるわけです。
そのため現在各寺社紹介ブログと当寺七福神像を再構築しています。


さて肝心な当寺の御尊像をご紹介致します。

恵比須大黒天像



にこやかなお顔になる以前の古い御尊像です。
大黒天右手の印は槌握りと言い、後に大槌を持つ像に変わりました。


恵比須大黒図






大津絵の恵比寿



一福延寿 えび寸殿 きげん良きこそ道理なれ おのが家職のたいをはなさず


遊福の図 河西草畝作



大黒天は出てきませんが、正月準備に使いであるネズミが、大槌を磨いている図です。
元になった絵が、狭山市の西浄寺にあります。西浄寺ブログ


七福神シャッフル画像




当寺七福神
札所とは関係ない七福神です。



ひまになれば私としては楽なのですが、埋没した札所にしたくない思いがあります。
実際、正月三日に参拝した某七福神札所は、殆ど人がいなかったと話していた方がいました。
商工会に頼まれて札所になったけれど、後悔していると話していた御住職もいます。


出来る限り各寺を紹介したブログにも手を入れて、市内では全寺社が検索で十番以内を目指したいと思いますが、無理でしょうね。




五代目宝井琴鶴 自宅待機講談会 「曽我物語 平重盛御裁き」

2021-11-26 07:37:03 | いろいろ
地元の当寺檀家さんの姪御さんが、真打ちとなり、五代目宝井琴鶴となりました。
講談界の名跡です。



講談の世界でもコロナは、深刻な影響を受けています。
琴鶴さんは積極的にホームページ、ブログを発信しています。

琴鶴さんのユーチューブです。

五代目宝井琴鶴 自宅待機講談会【第20回】 連続講談 曽我物語①「平重盛御裁き」


ホームページから他のユーチューブを鑑賞することが出来ます。
是非ご覧になってください。

当寺の永代合同法養で、講談をお願いしたこともあります。
御親戚の方々は、大挙してこられました。
法要後に琴鶴さんと御親戚は、ご本家や御親戚の墓参りをしていました。

しかし、コロナのため次回の法養は何時になるか分かりません。


ホーム - 宝井琴鶴オフィシャルウェブサイトlink


※季節外れですが、当寺の藤と琴鶴さんの合成写真を利用しました。




境内の黄葉 赤い実 花々

2021-11-24 08:00:44 | 境内
境内の銀杏や寒椿などが、秋の風情を感じさせる季節となりました。
あまり良い庭ではないのですが、良い所ばかり掲載致します。
数日前の写真です。ご了解ください。


センリョウ





マンリョウ





銀杏




寒椿




サザンカ




皇帝ダリア




現在皇帝ダリアは、もっと咲いています。





正覚寺と小松姫墓

2021-11-23 07:41:50 | 他の寺社
浄土宗 正覚寺

小松姫は本多忠勝の娘で、徳川家康の養子となりました。
真田信之に嫁いでいます。
真田家は、このこともあって、豊臣と徳川とに別れて対立しました。

真田幸村の家臣である猿飛佐助や霧隠才蔵などの真田十勇士を思い浮かべます。
あくまでも架空な話しですが、子供向けの本を何度も読んだ記憶があります。
若い方は知らないと思いますが。

山門




御本堂は阿弥陀さまが御本尊です。




小松姫墓は墓地の東側にあります。
鴻巣で亡くなり、ここに分骨されました。






墓隣の御堂は、小松姫の位牌堂と思います。



閻魔像、奪衣婆像も祀られていました。


境内東側からは、利根川に沿った町並みが見下ろせます。



戦国時代から沼田の地に堅固な城を築いたことを理解できます。


観音堂



百体観音と呑竜上人が祀られているそうです。



浄土宗 勝願寺

小松姫は鴻巣(埼玉県鴻巣市)でなくなりました。



ここから沼田の正覚寺と信州上田の芳泉寺に分骨されています。

正覚寺 群馬県沼田市鍛冶町938 地図