町長選出馬を表明する久留米啓史氏
5月16日告示、21日投開票の日高川町長選挙(5月28日任期満了)に9日、前町公室長の農業、久留米啓史氏(60)=江川=が出馬を表明した。久留米氏は「今期限りで市木町長が退任される中で、住民を第一に考えて来られた町長の思いを受け継ぎつつ、町の大きな課題である少子高齢化や人口減少を解消する新たな施策に取り組み、住みよい町にしたい」と出馬への決意を述べた。市木町長の退任表明後、新人の出馬表明は久留米氏が初めてで、今後は対抗馬擁立の動きが注目される。
久留米氏は江川の自宅で記者会見し「市木町政の4年間、職員として関わらさせて頂き、住民を一番に考えた施策を進められた町長の思いを引き継ぎつつ、さらに住民の皆さんとともに日高川町を住みよい町にしたいという思いを持った。微力だが、力を尽くしたいと決意した」と出馬への理由を述べた。
具体的な施策については今後発表するとしたが、市木町長の側近として現町政で取り組んだ施設栽培への支援など川辺地区を中心にした農業、中津、美山両地区の林業支援施策、子ども医療費や学童保育などの子育て支援策、建築中の防災センターを活用した防災対策、福祉、教育の面でも効果的な施策は引き継ぎたいとした。その上で、「町民の声に重きを置き、皆さんの声に耳を傾けながら社会情勢に沿った施策に反映させて充実発展させたい。人口減少を食い止め、若者が住みやすい町づくりを目指したい」と語り、かわべテニス公園のインドア化や中津地区へのソフトボール場整備、美山地区の産品加工所建設などを含めた地域振興施策の実現にも意欲を見せた。
38年間の町職員としての経験を振り返り「一人で出来ることはほとんどなく、町職員や町民の皆さんに助けられながらやって来られた。今後も周囲の皆さんに力をお借りしつつ、住民の皆さんが求められることを追求したい」と述べた。
久留米氏は、地元丹生中から日高高校、東邦大学理学部卒業。昭和54年に旧川辺町職員となり、合併後は日高川町の保健福祉課長、総務課長、平成27年4月から公室長を務め、今月8日付で退職した。平成21年7月から2年半、県高齢者医療広域連合総務課長も務めた。
今期限りで引退を表明した市木久雄町長は後継者について明言は避けたが、側近として町政運営に携わった久留米氏は、同町長の思いを引き継ぎながら、さらなる町政の発展のために幅広い支援拡大に努めたいとしており、後援会などの組織体制づくりは早急に進めるという。久留米氏の出馬表明の一方では、4年前の町長選の垣根を越えた新人擁立に向けた動きが水面下で活発化している。前回の選挙戦から支援者の構図にも変化がありそうで、告示まで残り3カ月余りとなり、対抗馬擁立の動きが注目される。
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