洞窟内にまっすぐ光が射し込む
(奥が洞窟入り口)
由良町白崎海岸の新たなダイビングスポット「KODAKUSAN(こだくさん)」が、ダイバーの人気を集めている。海洋公園内の石灰岩に自然にできた海中洞窟で、5月から9月半ばまでの期間限定で一般に開放。洞窟の出入り口や頭上の穴から太陽の光が射し込み、時間帯によっては壁面に反射し幻想的な光景が広がる。7、8月は最も太陽光が強く光を楽しむには最適で、海洋公園でも「この時期にぜひお楽しみ下さい」と呼びかけている。
白崎海洋公園指定管理者・一般社団法人白崎観光プラットフォームがダイビング事業を手がけており、地元漁業者から洞窟の存在を教えてもらったのがきっかけ。
海中洞窟は海洋公園内の展望台の真下にあり、長年にわたる波の浸食で自然にできたとみられ、ボートダイビング(船に乗ってポイントに移動しダイビングを楽しむ)の新たなスポットとして数年前から開放している。
洞窟は入り口が水深5メートル、内部の最も深い所で18~20メートルで、初心者でも楽しめるのが特徴。ボートに乗ってポイントまで移動した後、海に潜り、入り口(縦5メートル、横は広い部分で2メートル)から洞窟へ。15人程度ならゆったり楽しめる広さだという。
光は太陽の動きや潮の加減で色や見え方が異なり、真上に太陽が昇る午前11時~正午は頭上の穴からレーザー光線のようにまっすぐ射し込み最もきれいだという。その他の時間帯でも、光が壁面に当たって屈折や乱反射し、違った光景が楽しめる。光だけでなく、伊勢エビ、イワシの群れ、ウミウシ(貝の一種)などの生物も見られる。
洞窟ダイビングを楽しめるのは県下でも白崎だけとあって、ダイバー向けの雑誌やフェイスブックなどSNSで存在が知られるようになり、今年は5月から開始し3カ月で約400人が潜った。昨年は600人がボートダイビングを利用しており、今年はそれ以上になる見通し。
名称のKODAKUSANは、洞窟内のごつごつした壁面が子宮内にいる胎児の胎動を感じさせることに加え、安産を願って付けられたという。
ダイビングは、セルフダイビング(インストラクターなし、ライセンス保有者2人以上での潜水)、ガイド付きのビーチダイビングやボートダイビングがあり、いずれも事前予約が必要。料金は内容によって違い、1回のボートダイビング(ガイド付き)なら1人につき1万1500円程度(ダイビング器材レンタル代は別途)で利用できる。
海洋公園の高田康平店長は「ケープ(洞窟)ダイビングは国内では宮古島が有名ですが、白崎の洞窟は規模は違いますが、光のきれいさは宮古島に劣りません。光が一番きれいな今、ぜひ見に来てください」と話している。予約・問い合わせは白崎海洋公園(電話65・0125)へ。
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