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第10回きのくにロボットフェスティバル全日本選手権に海外から初参戦 〈2016年11月30日〉

2016年11月30日 08時30分00秒 | 記事

艾克瑞特機器人集団(写真はロボット製作の様子)


 12月18日に御坊市立体育館で開く「きのくにロボットフェスティバル第10回記念大会」の全日本小中学生ロボット選手権に和歌山県と友好提携を結んでいる中国・山東省から選抜4チームが参加することが正式に決まった。海外勢として初参戦となり、全国各地の予選を突破した国内勢と技術を競い合うほか、地元の御坊小学校児童との交流戦も行い、両国の友好親善にひと役買う。

 小中学生ロボット選手権大会は「ロボットの甲子園」を合言葉に実施。第1回大会は「きのくに学生ロボットコンテスト」として県内だけだったが、第2回大会から近畿地区で予選会を開き、第4回大会から北陸地区の福井県、第5回大会から東海地区の岐阜県が加わり、第6回大会から「全日本小中学生ロボット選手権」に格上げし、四国地区の徳島県が加わるとともに全国枠を設けて全国の小中学生を対象に公募。その後も関東地区の栃木県、中国地区の島根県、九州地区の宮崎県が参加し、着々と全国に規模を広げている。
 10回目の記念大会となる今年は初の海外勢として中国が参戦する。県と友好提携を結んでいる山東省の艾克瑞特(あいくりえいと)機器人集団から小・中学生各2チーム(1チーム4人)16人が参加。同集団は山東省各都市にあり、生徒数は4歳から中学生まで約3千人。主に週末、平日夜に活動し、海外で開催されたロボット大会で優勝経験もある。
 同省内から選抜された子ども16人と引率教諭2人(団長は張祖平・済南市艾克瑞特培訓学校長)が来坊し、18日の選手権で国内勢と対戦するほか、前日の17日午前9時から市勤労青少年ホームで御坊小児童と交流戦を行う。今年7月にも来県し、和歌山工業高等専門学校や和歌山市立藤戸台小学校と交流した。県と山東省は農業や環境など各分野で技術支援など人的交流を続け、昨年11月に山東老年大学学生25人が来坊し、市民大学「はまぼう学園」と友好交流会を開いた。
 スーパーロボットショーは接客や案内を支援する(株)日立製作所の「EMIEW3(エミュー・スリー)」と、高度な人工知能が搭載された富士ソフト(株)の人型コミュニケーションロボット「PALRO(パルロ)」が参加。今年の全国高専ロボコン大会上位チームのパフォーマンス、県内高校生対象の「きのくに高校生ロボットコンテスト」のほか、4年連続で韓国ロボットも参加し、ステージでデモンストレーションを行う。10周年記念事業として全国の小中学生を対象にしたアイデア絵画展「わたしのアイデアロボット」の表彰式もある。


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「ふれあい野球教室2016」で往年のプロ野球名選手6人が指導 〈2016年11月29日〉

2016年11月29日 08時30分00秒 | 記事

投手を指導する元阪神の上田次朗さん(右)と元西武の木村竹志さん


 公益社団法人御坊市ふれあいセンターは27日、南部高校出身で元阪神投手で活躍した上田次朗さん(69)ら県内出身の元プロ選手6人を招いた「ふれあい野球教室2016」を市立体育館で開催。御坊市はじめ管内の学童野球チームの選手約200人が参加し、往年の名プレーヤーがポジション別に守備や打撃の基本などを指導。球児らは熱心に取り組んでいた。

 昭和48年に22勝を挙げるなどプロ通算92勝で2度の球宴出場、華麗な下手投げで阪神で活躍した上田投手、同じく球宴出場経験があり通算927安打の元ロッテ外野手の得津高宏さん、箕島高校で春夏連覇を成し遂げた元西武投手の木村(旧姓・石井)竹志さん、元阪神捕手の岩田徹さん、元広島外野手の井上紘一さんの県内出身の5選手と福岡県久留米市出身で元阪神内野手の樋口一紀さんが指導した。
 開会式で、指導者を代表して上田さんが「短い時間だが、元気にしっかり基本を学んでほしい。みんなが野球が出来るのは家族や指導者のお陰。野球に限らず感謝の気持ちを持って何事も基本を習って立派な人になってほしい」とエールを送り、西本・御坊市議会議長は「プロで活躍した選手から指導を受ける機会は滅多になく、何か1つでも自分のものにしてほしい。市では今後も野球教室の継続を考えている」とあいさつした。
 ウォーミングアップの方法を学んだあと、選手らはポジション別に分かれ、和歌山を代表する下手投げ投手として活躍した上田さんと木村さんの2人が投手、岩田さんが捕手、井上さんと樋口さんが内野手、得津さんが外野手を指導。得津さんは「ボールは強く握ってはダメ。キャッチボールが上手い人は打撃も良い」、岩田さんは「キャッチボールは投げるだけの練習ではない。特に捕手は捕ることがとても大切。ミットがボールに負けると、すぐに投げられない。しっかりと捕球することを心がけてほしい」などと声を掛け、上田さんと木村さんは投手1人ひとりの投球を見守りながら適切なフォームをアドバイスしていた。
 御坊市は平成26年に市制施行60周年記念事業で世界少年野球推進財団主催のWCBF少年野球教室、昨年は公益社団法人全国野球振興協会(日本プロ野球OBクラブ)主催の第21回ダイワハウス全国少年少女野球教室を開催。来年以降も和歌山野球推進協会・夢クラブの協力で毎年開催する。


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御坊市実施計画、子育て支援センター設置や市文設備改修など新規6件 〈2016年11月27日〉

2016年11月28日 08時30分00秒 | 記事

策定委員会で実施計画を採択


 御坊市総合計画実施計画策定委員会(会長・柏木征夫市長)が、総合計画後期事業計画(28年度~32年度)に基づき、平成29年度から31年度までの3年間で着手、実施する87事業を採択した。新規事業は子育て世代包括支援センター設置やブロック塀等耐震対策事業、家具転倒防止金具取り付け事業、市民文化会館設備改修事業など防災、子育て支援対策を重点に6件ある。学校空調整備や18歳までの子ども医療費無料化拡充など今年度で新規着手した事業もあり、例年より新規採択は少ない。

 新規事業のうち、子育て世代包括支援センターは国や県の方針に基づき、妊娠から子育て期までの総合的な支援体制を整えるためにワンストップ拠点を設け、保健師や助産師、ソーシャルワーカーなどを配置して各種相談、産前・産後のサポートやケアなどきめ細やかな支援を行うもの。市直営方式で健康福祉課内に設置予定。障害者支援も一括して行うかなど検討課題もあり、設置は早くて来年秋ごろになりそう。部屋の改修費約400万円、運営費年間約400万円。
 市民文化会館設備改修事業は、全面改修を行えば概算で20~30億円が必要になるため、今回は舞台音響設備、舞台機構設備、舞台調光設備に絞り計画的に改修修繕する。総額7億1800万円かかるため、まず急を要する大・小ホールの舞台音響設備改修(約2億4000万円)を4年計画で進める。着手時期は財政面を考慮し検討する。
 ブロック塀等耐震対策事業は、平成26年度に作成、全戸配布した津波ハザードマップで避難路に指定した道路(市道、県道、国道)に面したブロック塀を撤去、改善する場合、市がそれぞれ10万円を上限に助成する。地震発生時に倒壊、転倒の危険性のあるブロック塀等が対象。撤去後に生け垣等に改善すれば撤去費用と改善費用であわせて上限20万円の助成がある。平成29年度から導入予定。補助枠は年間、撤去が10件、改善が5件。
 家具転倒防止金具取り付け事業は、65歳以上の1人暮らし・夫婦世帯、障害者世帯を対象に1世帯あたり家具3竿の転倒防止金具取り付けを補助する。「できるだけ自己負担がかからないように」しようと、1世帯あたり7500円を上限に補助する予定。補助枠は年間100件。平成29年度導入予定。
 防災無線の移動系無線機のデジタル化事業は、平成34年度からアナログ電波が使えなくなるため、移動系無線機(20台所有)をデジタル化する。事業費は約3000万円。実施時期は未定。
 市営住宅マスタープラン作成事業は、紀小竹、庚申町、富安各団地の建て替えプランを作成。すべて建て替えとなると、数十億円の予算が必要になるため、着手時期等は未定たが、国の交付金を活用する場合、その4年前に同プランを作成しなければならないため、新規事業採択した。プラン作成業務をいつ行うかは未定。
  
庁舎改築など3事業
着手時期未定のまま
 
 前年度までに採択された市庁舎改築、御坊総合運動公園市民野球場屋内練習場、防災拠点施設建設の3事業は条件付き採択のため、着手時期等はまだ決まっていない。
 庁舎改築は施設規模縮小などコスト軽減で20億円程度に抑える方針。執行部は庁舎建設基金が10億円貯まる平成32年度をメドに着手する方針だが、議会から早期着手の要望があり、庁内に検討チームを設け、早期着手を視野に検討する。
 屋内練習場は他地域の例では面積約1600平方メートルで事業費は約3億円。場所は運動公園内で確保できる見通しで、財源確保も含めて整備計画を慎重に検討している。
 防災拠点施設は市消防本部が津波対策で海抜約20メートルの高台にある藤田町の北吉田住宅団地用地に通信指令機能やヘリポートなどを備えた非常時の代替え施設建設を建設。総事業費は約4億円を予定。


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県道改良(小松原)28日全面供用開始、管内初の都会型交差点に 〈2016年11月26日〉

2016年11月26日 08時30分00秒 | 記事

小松原交差点の完成イメージ写真


 御坊市湯川町小松原のレストラン「花ご坊」前、国道小松原交差点の県道御坊由良線拡幅事業・新川橋架け替え工事、同交差点改良工事が完成し、週明けの28日午後に全面供用を開始する。斉川に架かる新川橋から美浜町寄りの同線は右折溜まりがなく、日常的に渋滞が発生し、拡幅は長年の懸案だった。新川橋を含む交差点周辺は日高地方で初の都会型交差点方式を取り入れており、快適な道路環境に一新された。

 県は平成23年度から新川橋から西側の御坊市と美浜町の境界までの延長420メートル区間の県道拡幅事業に着手。24~25年度は測量設計や地元説明、用地交渉を行い、26年度から用地買収を始めた。幅員約6メートルの現道を全幅11・5メートル(うち片側2・5メートルの両側歩道)に拡幅する計画。用地取得の終えたところから順次工事を行っている。完成年度は未定。総事業費は約10億円。
 まず26年度から約5億円を投じ、新川橋(延長18メートル)の架け替え工事、橋を含む約90メートル区間の道路拡幅工事、小松原交差点の改良工事に着手。新川橋は昭和41年完成で老朽化が進み、太鼓橋のような形状のため見通しも悪い。一日通行量は約5000台あるが、橋から西側の県道も幅員が6メートルと狭く右折溜まりがなく、国道交差点で右折待ちする車で日常的に渋滞が発生し、交通難所の一つだった。
 新しい橋は両側歩道を含めて幅員が約15メートルと広くなり、右折溜まりも設けるため渋滞解消が期待されるほか、橋の形状はゆるやかにするため、見通しも良くなった。あわせて国道交差点の一部改良工事も行い、交差点手前の北行き、南行き両サイドにそれぞれ左折専用レーンを設け、交差点信号に関係なく、美浜町方面、御坊駅方面に左折できる都会型の交差点方式を日高地方で初めて導入した。
 新川橋の架け替えは10月末までに終わり、今月1日から供用を開始。残っていた国道の左折専用レーン取り付け工事もこのほど終わり、28日午後3時ごろから全面供用を開始する。天候が悪い場合は順延する。日高振興局建設部は「歩行者の安全と通勤時の渋滞緩和が期待できる」としている。小松原交差点に交わる東西の県道拡幅工事はこれで完了し、快適で安全な交差点に生まれ変わった。


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県高校総合文化祭、美術・工芸部門で石本愛美さん(日高)「光芒」全国へ 〈2016年11月25日〉

2016年11月25日 08時30分00秒 | 記事

石本さんの作品「光芒」


 県高校総合文化祭、美術・工芸部門の展示会がこのほど田辺市の紀南文化会館であり、そこで行われた全国高校総合文化祭への出品作品選考で、日高地方から日高高校2年・石本愛美さんの作品「光芒」が選ばれた。

 展示会には、県内24校から、油彩やポスター、イラスト、彫塑など約180点が集まった。全国への選考は、そのなかからさらに各校美術教諭らの推薦で絞り込んだなかから平面5点、立体2点を選出した。
 P50号の大きさの石本さんの作品は、インターネットの写真で見たイタリア・ナルボンヌ大聖堂を描いた油彩。本来の茶色がかった色彩そのままでなく「光の表現を鮮烈に描きたい」との思いで青を基調にした。「日常にはない、幻想的な雰囲気を表しました」と石本さん。
 絵が好きな石本さんは、同校附属中学校2年生のときから美術部に入部した。油彩は高校に入ってから手がけ、今回の作品は4作目。去る10月から制作に取りかかり、まだ7、8割の完成度で審査に臨んだ。
 初めての全国舞台への出場決定に「緊張します。私より上手い子はたくさんいるが、他の人の目に触れ評価される場に出るのはうれしい」と石本さん。全国出品までに、さらに大聖堂の壁に細かい装飾を加えるなど、作品に手を加えることにしている。
 全国総合文化祭は来年夏、宮城県で開催される。


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印南町フォトコン最高賞に為橋琳(新世代)古家禾積(一般)さん 〈2016年11月23日〉

2016年11月24日 08時30分00秒 | 記事

為橋さんの作品「☆切目祭りが大好きな本若女子軍団」

古家さんの作品「印南祭りの川渡御」


 町内の魅力ある光景などを撮影した写真を募集している印南町の「チョットええとこ いなみ投稿サポート会議」(嶋田隆道会長)が秋の写真投稿キャンペーンと題して実施したフォトコンテストの入賞者が決まり、最高賞となる「チョットええとこいなみ大賞」には新世代の部(平成11年4月2日以降に生まれた人)で為橋琳さん=印南町西ノ地、高校2年=の作品「☆切目祭りが大好きな本若女子軍団」、一般の部は古家禾積さん(71)=美浜町和田=の作品「印南祭りの『川渡御』」が選ばれた。

 町内の魅力ある光景などを写真に撮って投稿してもらい、それらの写真をインターネットのサイトで閲覧できるようにし、印南町の魅力を町内外に発信するとともに、町民が楽しみながら写真投稿などプロジェクトに参加することで、まちづくりへの取り組みを盛り上げ、町民同士のつながりも深めてもらうおうと8月から写真の投稿を呼びかけている同会議がさらに気運を高め投稿を促そうとキャンペーンを実施。
 10月1日から11月6日までの期間で写真を募集し、町内外から196点が寄せられ、去る10日に第一次審査を行い、52点を選び、20日に開催された印南かえるのフェステバルのイベントの一つとして来場者投票で入賞作品を決定。400人が投票。フェスティバルのステージで結果が発表され、「チョットええとこいなみ大賞」のほか「カワイイで賞」「印南風景賞」「オモシロイで賞」の各賞で金・銀・銅の9点の入賞作品を選んだ。フェスティバルでは最高賞2点と各賞の金賞3点を表彰、副賞として町特産品などが贈られ、最高賞を受賞した為橋さんは「とてもうれしい」と喜んでいた。
 為橋さんは10月16日に切目王子神社で行われた切目祭で祭り好きの女子3人組の後ろ姿を、古家さんは10月2日の印南祭で若中が屋台を担いで印南川を渡る「川渡御」の一コマを撮影した作品を投稿した。
 8月から投稿を呼びかけている写真は21日現在で669点が寄せられている。来年7月31日まで写真を募っており、来年度の町制60周年に合わせて投稿写真を収めた本の刊行も予定している。写真は電子メール(ktinama@gmail.com)かLINEでの投稿のほか、プリントした写真を直接町役場企画政策課内事務局へ持参、また郵送でも受け付けており、サポート会議は「魅力ある、楽しい、面白い、珍しい、美しいなどと思う写真をどんどん投稿してください」と呼びかけている。
 各賞の金賞受賞者は次の皆さん。
 カワイイで賞=森口詠士(印南町)▽印南風景賞=楠本倫也(同)▽オモシロイで賞=大谷栄(同)


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県ナース章に保健師の西岡倫代さん(日高町) 〈2016年11月22日〉

2016年11月22日 08時30分00秒 | 記事

ナース章を受賞した西岡倫代さん


 平成28年度県ナース章に日高地方から保健師で日高振興局健康福祉部保健福祉課長の西岡倫代さん(59)=日高町萩原=が選ばれた。管内保健師のリーダーとして県民の保健福祉の発展向上に寄与した功績が認められた。県下受賞者は13人。表彰式は28日午前11時から県庁正庁で行い、仁坂知事が表彰状と純銀製のメダルを贈る。昭和45年から表彰が始まり、今回までの受賞者は461人。

 西岡さんは昭和55年に保健師として県に採用され、御坊保健所などで勤務。平成19年に西牟婁振興局健康福祉部主任、26年から日高振興局健康福祉部保健福祉課長を務め、公衆衛生や地域保健の推進活動等の職務に精励してきた。7年には保健所で発達相談を実施し、乳幼児健診でフォローが必要となった子どもや発達に不安を持つ母親に対しての相談支援体制を確立。
 17年からは災害訓練を継続的に企画、実施し、災害医療救護における保健師の役割について指導。21年の新型インフルエンザ発生時にはリーダーとして危機管理体制の整備に尽力したほか、23年に大きな台風被害を受けた日高川町で管内保健師のリーダーとして被災地区や避難所に出向き、健康調査等の巡回指導体制を組むなど献身的に活動。25年からは総括保健師として保健所や市町の保健師の指導育成に努めている。22年に永年勤続職員知事表彰、24年に特別優良職員知事表彰などを受賞。
 受賞に当たり、西岡さんは「まさか自分が選ばれるとは思っていなかったので驚いています。先輩、同僚、後輩をはじめ、多くの関係者の皆様に支えていただいたお陰と感謝しています。この賞を励みに今後も一生懸命職務に精励したい」と話した。
 管内関係者では看護師で特別養護老人ホーム「カルフール・ド・ルポ印南」に勤務している佐藤房子さん(58)=和歌山市=も受賞している。功績等は後報。


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御坊発祥の認知症対策先進モデルを全国発信へ 〈2016年11月20日〉

2016年11月21日 08時30分00秒 | 記事

地域ぐるみの支援体制づくりへ
(写真は藤田地区で開いたアクションミーティング)


 御坊市は、国の地方創生交付金事業を活用した「ごぼう総活躍のまちづくりプロジェクト」を推進中。メーン事業となる認知症対策では全国に先駆けて地域支援体制構築の課題解決に向けた調査研究事業に取り組んでおり、行政や現場、地域が一体となり認知症の人やその家族を支援する御坊版モデルをつくり、全国に発信する。御坊市は認知症施策の先進地として知られており、その取り組みが注目されている。
 
 市は地域連携の推進やケアパスの作成など各種施策を展開し、認知症支援の先進地として評価が高い。国が策定した認知症施策推進総合事業(新オレンジプラン)に基づき認知症の人を含む高齢者にやさしい地域づくりを具現化するため、認知症研究の第一人者で認知症介護研究・研修東京センター研究部長の永田久美子さんをアドバイザーに、同センターと関係が深いNPO法人地域生活サポートセンターの協力で、認知症の人やその家族を地域ぐるみで支援する御坊版のモデルをつくる。
 今ある「人」「地域」「技術」を活用して認知症の人、家族を支える地域ぐるみでの支援体制づくりに取り組もうと、まず全職員を対象にした研修会や意識調査で現状や課題などを整理するとともに、今月から地域支援推進員や認知症コーディネーター、市在宅介護支援センター、地域密着型事業所などの専門職を対象に、より専門的な知識や技術を身につけてもらう地域支援推進人材チームづくり研修を始めている。
 地域ぐるみの取り組みでは藤田、名田地区をモデルに住民主体のアクションミーティングを順次開き、地域の現状や課題を話し合い、課題解決に何が必要かを話し合っているほか、地域ごとに認知症の人が集まり、日ごろの悩みなどを気軽に話し合える本人ミーティングの場も設ける。
 年明けには日本認知症ワーキンググループとのジョイントで西日本エリアを中心に認知症の人や家族、関係者らから生の声を聞く「認知症サミットin御坊」や講演会を開くほか、ごぼう総活躍プロジェクト実行委員会を立ち上げ、今後取り組む施策の目的や方針、事業展開、市民や地域との協働化方策などを検討し、御坊版モデルをつくり「望ましいこと」を「実際にできること」にシフトしていく。
 市は「御坊発祥の全国的な先進モデルになるよう取り組んでいきたい。『認知症になってもならなくても、誰にでもやさしく安心して暮らし続けられる御坊』の実現に向け、御坊市から新しいうねりを起こしていきたい」とし、取り組みについてはホームページで市民に周知を図るほか、調査研究のプロセスを映像に収め、DVD化するなど全国に発信していく。プロジェクトでは、市シルバー人材センターの強化や健康意識の普及啓発、在宅支援センターの機能強化などにも取り組んでいる。


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五輪題材の大河ドラマ(2019年)決定で和田勇氏の取り上げ要望活動へ 〈2016年11月19日〉

2016年11月19日 08時30分00秒 | 記事

故・和田勇氏

市役所前に設置している和田氏のレリーフ


 2019年のNHK大河ドラマに「オリンピック×宮藤官九郎」が決定したのを受け、東京にオリンピックを呼んだ男として有名な故・和田勇氏を取り上げてもらおうという動きが出ている。名誉市民第1号として顕彰している御坊市が中心となり、官民一体でNHKや脚本を担当する宮藤官九郎さんに要望活動するなどを検討。御坊の魅力を全国に発信できる好機となるだけに市関係者も「なんとか実現できれば」と期待を込めている。

 2020年の東京オリンピックを翌年に控えた2019年の大河ドラマは「オリンピック」を題材に、日本人選手が初参加した1912年のストックホルム大会から、水泳の前畑秀子さんら日本人選手が大活躍した1936年のベルリン大会、戦争の影響で幻に終わった自国開催、東京オリンピック開催にこぎ着けた1964年までの半世紀に亘るスポーツマンの奮闘ぶり、日本とオリンピックの関わりなどを描く。脚本はNHK連続テレビ小説「あまちゃん」を執筆するなど脚本家、俳優、ミュージシャンとして活躍している宮藤さんが担当する。
 主人公や登場人物などはこれからになるが、和田勇氏は東京にオリンピックを呼んだ男として有名で、過去にテレビドラマなどにも取り上げられた。市が名誉市民第1号として顕彰しているほか、御坊ロータリークラブが和田氏の功績と精神を次代を担う子どもに知ってもらおうと、市役所前にレリーフを設置。毎年、管内小中学生を対象に和田勇物語の感想文を募集し、表彰している。御坊商工会議所が中町商店街に開設した寺内町会館には和田勇資料館が常設されている。
 大河ドラマ決定を受け、柏木征夫市長は「和田勇氏を取り上げてもらえるように要望していきたい」との意向を示し、今後、県やロータリークラブ、商工会議所など関係機関と連携しながらNHKへ要望活動を行うことを検討する。機会があれば宮藤さんに会って直接、話をすることも考えており、今後の動向が注目される。
 和田勇氏は明治40年アメリカ生まれ(日系二世)。4歳で帰国、父の故郷・名田町祓井戸で過ごし、9歳でアメリカに戻った。戦後、ロサンゼルスで「ファーマー・フレッズ・マーケット」を経営。東京オリンピックを誘致するため、岸総理から特命全権大使級の権限を与えられ、私費を投じて中南米やヨーロッパを回り、支持を呼びかけるなど東京オリンピック開催に大きな功績を残した。メキシコやロサンゼルス、札幌冬季各オリンピックの委員等も務め、その誘致に努めるなど国際的に活躍した。勲三等瑞宝章、東京都の名誉都民称号、吉川英治文化賞、和歌山県国際文化功労賞など受賞。2001年に93歳で死去。


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日高川町長選(5月上旬)半年後に迫る 〈2016年11月18日〉

2016年11月18日 08時30分00秒 | 記事

 来年5月上旬に行われる日高川町長選挙(5月28日任期満了)が早くも半年後に迫った。現職の市木久雄町長(64)=1期、下田原=は現時点で再選出馬については明言しておらず、態度表明は年明けになる見方が強い。新町誕生後、過去3度ともに激しい一騎打ちの選挙戦を展開し、現職が1期限りで退任する町政運営が続いており、市木町長の再選に向けた意向とともに、対立する新人候補擁立への動きがあるのか、年末年始にかけて動向が注目される。

 来年5月28日に任期満了の町長選挙は5月上旬にも執行される見込みで、選挙まで半年となった。新町誕生後初の選挙は、平成17年に旧川辺町と旧中津村の前職首長同士、2度目の平成21年は新人同士のいずれも一騎打ち。前回の平成25年の選挙戦も告示が4カ月後に迫る年明けに、市木氏が出馬に名乗りを挙げ、現職を下して初当選を飾った。
 市木町長は就任後、まず町長報酬を削減。町の大きな課題となる若者定住と子育て支援施策として、医療費無料化の18歳まで引き上げや美山地区の学童保育開始と川辺、中津地区の拡充、若者定住促進住宅の建設などにいち早く着手した。公約のうち、町民から実施に慎重な意見が出た給食費の完全無料化については、年間3万円の「子育てサポート商品券」を配布する別の施策で対応した。
 もう1つ公約の柱となる産業振興では、施設栽培農家や柑橘栽培農家への補助制度拡充とハウス加温関連の助成、林業の間伐材出荷促進補助やシイタケ駒補助、商業はプレミアム商品券の増額などを導入。高齢者福祉では住民票等の宅配サービス事業や見守り装置貸与事業など新規事業を次々に取り入れた。
 防災面では最大の公約となる小熊地内への防災センター建設はまもなく着工の予定となったほか、日高川の水位監視カメラを町独自で設置するなどした。また南山陸上競技場の改修や美山産品販売所を建設するなど、前回の選挙戦で公約に掲げた事業はほぼ実現した形だが、市木町長は「町民や議会、町職員など皆さんの協力で大半の公約に着手できたと考えているが、3年半の評価は町民の皆さんがするもの」と話す。
 半年後に迫った次期町長選については「残り半年の任期を全うすることしか考えていない」と態度は明らかにしていない。現時点で団体などからの出馬要請はなく、12月議会には議員から進退を問う一般質問も考えられるが、「最終的に支援者の皆さんの声を聞いて判断したい」と話しており、態度表明は、年末年始を挟んだ年明け以降になりそうだ。


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