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管内4市町消防出初め式 〈2017年1月8日〉

2017年01月10日 08時30分00秒 | 記事

消防部隊が堂々と入場(御坊市)


 七日正月の7日、御坊市と美浜、印南、日高川3町の各消防団は出初め式を行った。近年、地震や大雨など大規模な自然災害が全国各地で連続して大きな被害が相次ぎ、地域の安全の守り手として消防団の存在意義が増すなか、団員らは引き締まった面持ちで式に臨み、分列行進や一斉放水をして士気高揚。「自分たちの地域は自分たちで守る」との決意を新たにした。

 御坊市 御坊小グラウンドで行い、藪脇廣司団長以下団員230人、車両25台をはじめ、市消防職員46人、車両11台、富安婦人消防クラブ22人が参加。消防部隊入場、団旗入場などのあと、20年勤続章など表彰(既報)を行った。
 柏木征夫市長は、昨年発生した災害に触れ「市民に消防団の重要性を再認識していただいた。消防団は市民に信頼されているのが大事。一朝一夕でできるものではない。消防団は訓練などの団活動を通じて、市民の大きな支えとなっている」と式辞。西本和明市議会議長があいさつ、中村裕一県議、太田清太郎御坊署長が祝辞を述べた。
 このあと、昨年、市消防団から初めて全国消防操法大会に出場した塩屋分団が小型ポンプ操法を、わかば保育園幼年消防クラブが和太鼓演奏を披露した。藪脇団長が「地域の防災力の向上を図り、災害に対応できるよう、訓練を重ねていきます」と謝辞を述べた。
 

松林に向け団員らが勢いよく一斉放水(美浜町)

 美浜町 松洋中グラウンドに、松原、和田、三尾の町内3分団72団員が集結。分列行進、人員報告、国旗掲揚に続いて全国殉職消防本部団員・職員の御霊に黙とうした。勤続20年の2団員に表彰状、退職3団員には感謝状(既報)が手渡された。
 森下誠史町長は「団員の献身的な消防・水防活動に敬意を表し、それを支える家族に御礼を申し上げます」と式辞。昨年町内で発生した2件の火災がいずれも大きな類焼を免れたことを振り返り「今後も自主防災会と消防団との連携を密に、地域の安全確保に努めていただきたい」と述べた。冷田光啓団長は「迅速な行動、的確な判断、正確な消防活動のため励んで参りたい」と謝辞を述べ、決意を新たにした。
 冷田団長や森下町長らが部隊を巡閲した後、団員らは松林に向け一斉放水。森下町長は「すばらしい」と講評した。
 

下野団長や市木町長らが団員と消防車両を観閲(日高川町)

 日高川町 美山若者広場で行い、消防団員261人、消防車両22台とともに江川、山野の婦人防火クラブの女性20人が参加した。
 人員報告、黙とうのあと、下野智昭団長や市木久雄町長らが団員や消防車両などを観閲。下野団長は「今後予想される有事はじめ日常の災害に対し、我が町は我が手で守るの基本理念のもと各種訓練等の充実強化を図り、初期体制の構築に努め、町民の皆さんに信頼される消防体制を推し進め、団員一丸となってさらに努力したい」と訓示した。
 38人を表彰(既報)したあと、市木町長が「今年は防災センターを建設する予定で、あわせて自主防災活動の充実を図りたい。各地域住民の安全安心な生活確保には消防団に大きな期待が寄せられる。全町民が豊かに安心して暮らせるための一翼を担ってほしい」とあいさつした。
 式終了後、消防車21台が川原河の川上橋付近に移動し、日高川河川敷で一斉放水を行った。
 

ポンプ車操法披露で放水する団員(印南町)

 印南町 消防団員217人、消防車両30台が参加。分団ごとに入場行進したあと日裏勝己町長が日ごろの労をねぎらうとともに「自然災害が各地で発生、地震地震、津波の発生も懸念される。災害はいつ、どこで発生するか分からない。『強靱で安全・安心なまちづくり』に向けてまい進する覚悟ですので団員の皆さんも引き続き印南町の守りをお願いしたい」と式辞。浜中芳光団長も訓示で「火災をはじめ災害を未然に防ぐことは困難だが災害時に災害をより少なくすることが重要。そのためには平素から訓練に努めることが必要。新年を迎え心を新たにし団員一丸となって『安心・安全なまちづくり』のためにまい進したい」と述べた。
 永年勤続章や精績章の表彰者に表彰状、退団者らに感謝状(いずれも既報)が贈られ、日裏町長、浜中団長らが団員や消防車両を観閲。最後に第1分団の山下勝也さん、清水章広さん、中家智之さん、木下宗久さん、丸田修司さんの団員5人がポンプ車操法を披露した。


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日高川町・円通寺の豊嶋住職が寒行1000回迎える 〈2017年1月7日〉

2017年01月07日 08時30分00秒 | 記事

1000回の寒行を迎える豊嶋英雄住職


 日高川町玄子、浄土宗円通寺の豊嶋英雄住職(62)は毎年恒例の寒行を5日から始め、今日7日に1000回を迎える。毎年寒の入り(6日の年もある)から2月2日まで行う寒行は27歳の時の昭和57年1月6日から始め、雨や雪など悪天候の日も休むことなく毎晩念仏を唱えながら地域を巡り、数えること999回。節目の1000回に「目標だったがこれで留まることはない。これからも寒行を通じて僧としての姿を求め続けていきたい」と話している。

 今年で36年目を迎えた。27歳の時に始めてから期間中、毎晩、網代笠に墨染めの衣、手は手甲(てっこう)、足には脚絆(きゃはん)という格好でひたすら「南無阿弥陀仏」と唱えながら川辺地区を中心に回ってきた。住民らから寄せられた浄財は町の社会福祉協議会をはじめ、各種支援団体、地震や台風の被災地などに寄付している。
 円通寺の長男でありながら仏の道を志す意志がなかった豊嶋住職は、大学時代に友人の紹介で奈良県内の二つの寺院を訪れたことがきっかけで仏の道に強い関心を持ち、寺を継ぐことを決意。大学卒業後、実家で父・雄成住職の元、仏道に励んでいたところ、「修行をしたい」という思いが強くなり、26歳の時に早朝に念仏を唱えながら地域を巡ったが、数週間しか続かず断念。そこで大学時代に訪れた奈良県の寺院の住職から「寒行は人目を忍んで夜にするもの」との助言を受け、27歳となった翌年の寒の入りから心改め本格的に寒行を始めた。
 これまで35年間の修行では、大雪で凍てつくような寒さのなか、数十センチの積雪の上を歩いて網代傘には5センチ以上も雪が積もる夜も。冷たい雨やみぞれに打たれて濡れねずみのようになったことも多い。真っ暗闇で足元に気付かずに転倒してしばらく身動きがとれなくなったことや道路から転落するなど危険な目にあったことも。巨大なイノシシと遭遇したこともあった。左足にできた動脈瘤や痔、虚血性大腸炎、腰痛など体調が芳しくない年もある。そんな寒行だが、檀家は豊嶋住職が通るのを待ち、檀家以外の町民も手を合わて「頑張って」「体に気をつけて」と声をかけ浄財を預ける。
 豊嶋住職は「やり始めた頃は年に1カ月ほどの修行で周りの皆さんが応援してくれてやる気になりました。始めて数年間は寒行を知らない人も多く、暗闇で声が聞こえて慌てふためいて逃げる地域の方がいたり、1月になるとおばけがでるといううわさもありました」と笑う。厳しい修行にも「真っ暗闇で谷底に落ちそうになった瞬間に月明かりが差して助かったこともある。見ず知らずの人との出会いも多く、懸命に追いかけてきた酔っ払いの男性やたまたますれ違っただけの観光客、国家試験に受かりたいと念願成就を願う人、病気・事故などが続くと悩みを抱える人もいて、寒行をしていると日本人に薄れがちと思われている信仰心をひしひしと感じる」とし、「やり始めた頃は早く行が終わってほしいと思う時もありましたが、今では1日でも長く修行を続けていたいと名残惜しい気持ちになる。年々体力的にはきつくなってきますが、自分のやるべき姿を感じられる期間」と話す。
 5日の998回目は中津川、千津川方面をめぐり、6日の999回目は平川方面。今日7日の1000回目は土生、千津川方面で念仏を唱える。


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管内トップ切り日高町消防団出初め式 〈2017年1月6日〉

2017年01月06日 08時30分00秒 | 記事

一斉放水で士気を高める


 管内のトップを切って5日、日高町消防団(田端惠次団長、団員90人)出初め式が行われ、消防車両12台とともに団員77人と4地区の婦人防火クラブ員40人が参加した。永年勤続者を表彰でたたえ、松本秀司町長が訓示したほか、部隊観閲や一斉放水も行い、団員が士気を高めた。御坊市、印南町、日高川町、美浜町は7日、由良町は8日に行う。

 町若もの広場で消防団員と荊木、比井、産湯、阿尾の婦人防火クラブ員が入場行進し、整列。国旗を掲揚して殉職者に黙とう、田端団長が松本町長に人員報告した。日高町長表彰(45年、30年、25年勤続)8人、県消防協会総裁表彰(20年勤続)8人、日高地域消防協会長表彰(10年勤続)2人、退団者3人に表彰状や感謝状を贈った。
 松本秀司町長は「昨年を顧みると、熊本地震に始まり、台風10号による岩手県の被災など大規模な災害が発生した。日高地方でも東南海・南海地震、それに伴う津波による被害が危ぐされており、予測困難な自然災害に立ち向かうため、『自分たちの地域は自分たちで守る』という強い意志で、住民と自主防災組織と行政が連携し、より防災意識の高い、災害に対して強靱な町づくりが必要。どうか、地域防災の要となる皆様が、町民の生命・財産を守る活動への誇りを持って、今年もなお一層のご活躍をいただけるようお願いしたい」と式辞を述べた。
 仁坂吉伸県知事のメッセージ代読で田中達也日高振興局長、清水正巳町議会議長、冨安民浩県議、太田清太郎御坊警察署長の来賓祝辞の後、田端団長の先導で松本町長をはじめ、尾崎稔副町長や来賓らが部隊と消防車両を観閲。
 最後に田端団長が「皆様から頂いたご祝辞を心の糧とし、日々訓練を重ね、あってはならない万一の時に被害を最小限に食い止めるべく、迅速に対応できる組織力を構築するとともに、より一層の防火啓発に取り組む」と謝辞を述べた。
 式終了後、部隊は萩原地内の奥山池へ向かい、消防車両を一列に並べて約1分間の一斉放水を実施。団結力の高揚や放水技術の習得に努め、万が一の災害に備えた。


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美浜町、日高町で成人式 〈2017年1月5日〉

2017年01月05日 08時30分00秒 | 記事

晴れやかな席に笑みがこぼれる(美浜町)

バルーンリリースする新成人(日高町)


 美浜町と日高町は4日、成人式を行った。新成人は美浜町で98人、日高町で85人。女性らはあでやかな振り袖姿、男性らは紋付き袴やスーツ姿で正装して晴れやかに式に臨み、成人としての第一歩を踏み出した。

 美浜町 午前10時半の開式を前に、会場の地域福祉センター前には正装した新成人らが続々と集まり、久しぶりの同級生との再会を喜んだ。
 式典には74人(男33・女41)が出席。一人ひとり名を呼ばれた後、森下誠史町長が「成人としての責任感を持ち、社会貢献を」と式辞。森下町長は、60年前に日の岬沖で海難救助中に殉難したクヌッセン機関長の勇気と人間愛をあげ「勇気を持つことの尊さと、愛することのすばらしさを感じてほしい。困難に直面することもあるが、勇気を持って事に当たり、支え支えられる人がいることを覚えておいてほしい」と述べ、「故郷を思い、それぞれの立場から関わってください」と町への貢献を呼びかけた。
 鈴川基次町議会議長は「自らの人生の努力目標としている」として「実るほど頭を垂れる稲穂かな」とのことわざを紹介し「志、目標を高く掲げ、思いやりと謙虚さを忘れず、ここまで育ててくれた両親に感謝して、故郷に対する思いを持ち続け人生を歩んでいただきたい」と祝辞。坂本登県議も「人生は一度きり。友、家族を大事にすばらしい人生を」と祝いの言葉を述べた。
 新成人の堂岡莉帆菜さんは「二十歳の誓い」。今日に至るまで得た多くの経験を今後の大きな財産とし、これからは一社会人としての自覚を持ち努力し続けたい-と述べた。
 中前良紀さんは「皆様から頂いた教訓を胸に刻み、社会という大海に胸を張って船出していきたい」と謝辞。最後に小塩泰世さんの音頭で全員で乾杯して祝った。

 日高町 町中央公民館で行い、対象者85人(男44・女41)のうち、75人(男40・女35)が出席した。
 出席者一人ひとりが学業に励んでいることや就職したことなど自己紹介した後、松本秀司町長が二十歳を迎えると権利と自由が認められ、責任や義務も重くなるとしながら、昨年は選挙権が18歳以上に引き下げられ、参議院選挙の投票も経験したことをあげ「常に時代は動いています。大いなる夢と何事にも果敢に挑戦する勇気、夢の実現に向かって失敗を恐れず、一度しかない人生を心豊かに歩んでいただきたい」と念願し「今日まで皆さんを育ててくださったご両親や関係の方々に感謝されますことも忘れてはならない大切なこと。これから先、つらいことに出会ったら、思い浮かべてください。皆さんのことをいつも思ってくれています。皆さんが歩んでいく力となる」と式辞。来賓の坂本登県議、清水正巳町議会議長、玉井誠町教育委員長が祝辞、松本町長が新成人代表の川井田渉さん(高家)に記念品を贈呈した。
 新成人代表の三井田夕夏さん(阿尾)が「晴れて成人したとはいえ、私たちはまだまだ未熟。いただいたお祝いと励ましの言葉を大切にし、今まで私たちを愛情を込めて育ててくれた家族、支えてくれた地域の皆様に感謝し、社会の役に立つような人間になることを誓います」と謝辞を述べた。
 玉置雅已町校長会長の音頭で、ノンアルコールのシャンパンで乾杯。その後、外に出て川瀬利那さん(志賀)の合図で全員がスイートピーの種が入った風船を飛ばすバルーンリリースを行って門出を祝い、記念撮影した。


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