ウトピア

真実と欲望が出会うところ

投票行動は?

2012-12-15 11:14:08 | エッセイ
日本の過半数以上の人、貧しい、権力も、社会的地位も、有力な人脈もない人々にとって、自民党圧勝予想は胃の中に何かをため込んでいるような感じを与えているはず。戦後、民主主義を進める努力が、それを阻止して有力者や官僚、政治家の支配を優先させる勢力に多くの場面で敗北ないしは制約されていったとみることができよう。経済力の発展は多くの犠牲、それも直接的に環境汚染やそれに伴う多くの被害者(不特定多数者も含む)格差社会の形成、原子力発電の安全神話による犠牲を伴って、官僚集権政治の温存と発展、そして、田舎の選挙民の日本国民としてのモラルの低下ないしは未発達の継続をもたらした。

資本のメデイア支配と農村部における利権組織、財界との利権の絆がこれらを可能とした。
自民圧勝は一時的な経済の名目的はってんはもたらすが多くの国民の子孫への負担を約束するものになろう。原子力発電による、汚染物質の処理方法はほとんど解決の道はない。地震による事故の起こりやすい場所にほとんどの原子力発電所は立地しているという専門家もいた。事故が起きれば民衆の生活に破局的な被害をもたらす。しかし当事者たちは国が保証してくれるものだから無責任に安全を主張できる。原子力発電を推進している連中に刑事民事とも罰を課することはできないのが現在の法律であり、長年政権を担当してきた政党がそれを作った。
膨大な財政赤字は何が原因であることは言うまでもないだろう。地方にお金を回す公共工事(まわりまわってゼネコンに利益をもたらす)、地方交付税交付金など。社会保障費が増大したからと言って地方に回る官僚、政治家によるばらまきは決して小さな額ものではない。
これで農村部に強固な利権組織が地縁血縁をともなって出来上がる。新勢力は入り込むことは難しい。農村の人は選挙権の著しい不平等の特権を手放すようなことはしない。前回の衆院選挙で民主党が勝ったのは僅差でしかない。特に地方区ごとの投票数を見れば。あまりにそれまでの政権党がおかしかったから。民主党はだめだ、何もできない、やはり自民党にといったところか。自民公明が参議院で多数を占めていたのでは民主党はなにもできない。民主党の無能を印象づけるのに成功している。

都会部に住む人間は、農村の選挙民が特権を放棄する意識を持ち、その主張を持った候補者を選ぶことを期待するのは非現実的であろう。
楽観論者はそれを期待するしかあるまい。

では都会部に住む人間はどうするべきか、否、農村部に住む人間でも、不平等を否とする、過半数以上の人々が未来に希望を持てる国社会を期待する人はどの候補者、政党に投票したらよいのか?

選挙に期待しないで別方法を考えるのは、もうこの時代の分かれ目では、現実的ですらある。未来に希望を見渡せば。

今の政党、政治家が過去、何をしてきたかを思い出すことだ。新しい政党名であっても構成しているのは過去の政党に属していた人やその伝統を受け継いだ人たちである。彼らが何をしたのか。いま彼らの威勢のいい発言や公約なるものがいかにあてにならないものかはお分かりのことと思う。彼らが約束した事と結果を比べてみよう。多くの民衆の立場で。しかしこれは非常に困難である。多くの人はメデイアの情報にその日その日引きずり回されて、何が重要か、何が本当にずーと考えていかなくてはならないか、よくわからないであろう。記録してはいないであろうし、記録の勧めもしない。

故に、少なくとも、具体的には、過去のことを調べる。図書館に行って過去の新聞を読み返す。特に原子力と民主党の政権交代のあたり、そして公害の問題の顕在化した70年代、金融問題について、バブルの時代や消費税導入の前後。この時各政党、政治家、これを支援している団体、官僚はどんな言動をしていたか?

こうした努力をもとにして、投票行動の次善の策としては次の二点ぐらいが考えられる。
投票の基準としては、よりましな候補者、言ったことと行動が合致している度合いがましな候補者や政党、あるいはその人脈の人に投票する事。
もう一つは一つの勢力に圧勝させないこと。衆院と参院で両方過半数を取る政党があれば、勢力ができれば、それが多くの民衆を圧力団体とするものを除き、なんでもできる傲慢さを生み、日本の格差社会を促進させるであろう。貧しいものはより貧しく、中流と思っていた人も貧しくなり、有力な権力者、権威者、富者、人脈を持つものは潤うであろう社会、そして最悪は軍国主義まがいの社会などができて、徴兵制も復活することだろう。(人権軽視の伝統は旧軍から自衛隊に受け継がれていると考えていいだろう。組織内部においても。)

以上、まだ遅くはない。考え行動しよう。これらを考慮しない日本人には・・・・・・ただ、???。
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