田園 里山 野鳥そしてアルプスの山々

日進市と近隣の里山、春から秋にはアルプスの山々を歩いて感じたこと、考えたことなど・・・

逢妻女川の彼岸花

2012年09月26日 | 季節・花

日進から旧国道153号線(現県道520号)を豊田市方面に向かい、東名高速道を陸橋で渡ってしばらく行くと逢妻女川に出会います。地元の人々の努力でこの川岸に彼岸花が育てられていて、毎年見事な花を咲かせています。

今年は開花が少し遅れているようでようやく咲き始めたところですが、満開になると写真のように河川敷一面がピンクに染まります。

一面の赤い花に混じってところどころに白い彼岸花が咲き、水の流れとともに良いアクセントになっています。

”逢妻町” はここ、豊田市のほかに知立市、刈谷市にもあります。逢妻女川は知立市との境で逢妻男川と合流し逢妻川となり、最後は境川と合流して三河湾に注ぐのですが、流域に3つの逢妻町があり、刈谷市にはJR東海道線の逢妻駅もあります。”逢妻”の名は刈谷市の市民便りによると在原業平にゆかりがあるとのことです。このあたりは ”カキツバタ伝説” や、業平の ”からころも きつつなれにし つましあれば はるばるきつつ たびをしぞおもふ” の歌で知られているところでもあります。旅の道すがら出会った女性が、”都へ帰る業平を追って最後にこの川を挟んで別れを惜しんだ”ことから”逢妻川”と呼ばれるようになったとの話ですが、業平にとっては故郷の妻もこの女性も”妻”ということだったのでしょうか?

彼岸花が見られるのは逢妻町から宮上町にかけての 2km ほどですが、逢妻女川に沿って 17km にわたるサイクリングロードが整備されており、この季節、彼岸花を眺めながら歩く良い散歩道にもなっています。

   

 

 

 

 

 

 


サントリーニ島のイエスズメ  エーゲ海に沈む夕日とともに

2012年09月19日 | 野鳥

海外で出会った鳥たちの第3弾、サントリーニ島のイエスズメです。サントリーニ島の風景とともに紹介します。

一昨年、2010年の5月の連休。娘の誘いを受けて3人でギリシャを旅しました。11日間かけて、ロドス島、クレタ島、サントリーニ島、アテネ、メテオラとまわりました。ちょうど経済破綻による騒ぎが始まったころで、アテネ市内には暴動の傷跡も見られましたが、史跡の見学には支障がなかった頃のことです。サントリーニ島には3泊し、エーゲ海の青い海と空、海岸の断崖に並ぶ白い街並みが印象に残りました。

   エーゲ海岸の断崖に白壁の家々が並ぶサントリーニ島、イアの街並み

島の北端の町イアはエーゲ海に沈む夕日の美しい眺めで有名です。洞窟(ケーヴ)式ホテルと呼ばれる白壁のプチホテルに滞在。下の写真はそのホテルの部屋入り口から、エーゲ海の眺めです。

            滞在したアリス・ケーヴホテルからの眺め

2日目、サントリーニ島で一番大きな町、フィラを散策したとき、白壁の家、ピンク色をしたチムニーの上に見慣れない鳥を見つけました。

       建物の左上、ピンク色のチムニーに見慣れぬ白っぽい鳥が・・・

鳴き声は日本のスズメに似ているのですが、嘴や顔つき、全体の色合いがスズメとは違います。

                   ズームアップした鳥の姿 

帰国後、ネットで探した結果、妻がそれらしい鳥を見つけました。ユーラシア大陸やアフリカ大陸に広く分布する”イエスズメ”と呼ばれる鳥のようです。Wikipediaによると「世界一分布域の広い鳥類」だそうですが、朝鮮半島や日本列島など、東アジアにだけは住んでいないとのことです。

               近くの木立にもイエスズメの姿が

夕方はディナーをいただきながらの夕日見物です。1日目はイア岬、崖下の海辺のレストランで。

        イア岬、崖下の海辺に並ぶレストラン ここで1日目のディナーを

      海辺のレストランから眺める夕日 ムール貝とワインの味が格別です

                 夕日が沈んだあとの残照

2日目は崖の上のケーヴホテル、”ファナリ・ヴィラ”のレストランから、眼下にエーゲ海を見下ろします。

           ファナリ・ヴィラのレストランから風車を見上げる

テーブルについて見上げると、青い空に白い風車が一台。 洋風海鮮料理とサラダを注文し、ワインで乾杯。

                 アサリ?の料理と野菜サラダ

         2日目、ディナーをいただいたホテルからの夕日とエーゲ海

静かなエーゲ海の彼方にゆっくりと日が沈んでゆきます。遠い島々がシルエットで浮かびます。

        夕日の沈む右側には シキノス島がシルエットで浮かぶ

日が暮れると、ホテルの明かりが白壁を彩ります。空が次第に暗さを増し、昼とは違った風情を醸し出します。

            日没後、 白壁にオレンジ色の灯火が

天候に恵まれ、エーゲ海に沈む夕日を、違った角度から楽しむことができました。初めて出会ったイエスズメとともに、忘れられない日々を過ごすことができました。

動画を3本、YouTube に投稿しました。

  イエスズメ          http://youtu.be/WXYvr0rUv5c

  サントリーニ島風景        http://youtu.be/FS5H7akCrEE   

  エーゲ海に沈む夕日     http://youtu.be/LYHdptjuUaQ

    

 

 

 


赤石岳・聖岳縦走 -その3

2012年09月05日 | 山歩き

赤石岳山頂からは百間平を経て百間洞山の家に宿泊。3日目以降は中盛丸山、小兔岳、兔岳を経て前聖岳山頂へ、そして聖平小屋に1泊して下山しました。百間洞から聖岳を越える部分はこの山旅のハイライトです。以下、縦走路で撮影した写真と動画を紹介し、今回の山行記を閉じたいと思います。

         兔岳との鞍部から振り返って見上げた中盛丸山

以下は聖岳右の兔岳から聖岳まで、中盛丸山頂上から、時計回りに順に見た眺望です。朝7時過ぎ、ということで、夏雲もまだ湧いておらず、遠くの山々も良く見ることができました。

                 中盛丸山頂上から兔岳方面

                これから向かう南どなりの兔岳 

  中盛丸山頂上から望む奥三河の山々 宇連山、愛知県最高峰の茶臼山など

    恵那山方面  手前にシラビソ峠 以前宿泊した ”ハイランドしらびそ” が見える

   御嶽山と中央アルプス 8月初めに歩いた越百山から空木岳の稜線が近い

              北アルプス方面のズームアップ

         荒川三山(前岳、中岳、東岳)と 南アルプス北部の山々

                      悪沢岳と赤石岳

                      富士山と笊ヶ岳

       聖岳全景 兔岳背後の鞍部に下って再び標高差400mを登り返します

         最後に聖岳山頂からの下りで見られた富士山の夕景です

中盛丸山頂上にカメラを据え、同じく時計回りで360度の眺望を動画で撮影し、YouTubeに投稿しました。

     http://youtu.be/CCP3SzalzR8

         

 

 

 


赤石岳山頂の眺望  -赤石・聖縦走 その2

2012年09月03日 | 山歩き

赤石小屋の朝食は4時半から。日の出前の東の空が食堂から見えます。シルエットになって見えるのは奥秩父方面。瑞牆山、金峰山が見えています。

     赤石小屋食堂・窓からの朝景 奥秩父の山々がシルエットで浮かぶ

写真左手、シラビソの木のすぐ右のピークが瑞牆山 その右に金峰山、北奥千丈岳と続きます。

小屋の前に出ると、昇った朝日に赤石岳が赤く染まっています。5時半には山頂に向かって小屋を出発しました。

               朝日に染まる赤石岳  -赤石小屋より

4~50 分ほど登ると樹林が切れて、このコース初めての素晴らしい展望が開けます。 標高 2720m の富士見平です。

            富士見平  遠景は聖岳(左)と赤石岳(右)

 振り返ると、その名のとおり、富士見平からは大きな富士山が見られます。このコースで初めて出会う富士山の姿です。

 

       富士見平から見る富士山 右手前は椹島南にある山、生木割 (朝6時)

写真の富士山左下、雲海の海面に沈むようにかすんで見える山は山梨・静岡県境の毛無山です。

                富士見平で撮ったパノラマ写真

私のデジカメには”パノラマ撮影”という機能があります。上はその機能を使って撮った写真。ダウンロードして拡大表示するか、ブラウザ画面表示を200%以上にしてご覧ください。

富士見平から2時間余りで主稜線に達し、赤石岳と小赤石岳の分岐に出ます。ここで初めて、西側の展望が開けます。

    赤石岳と小赤石岳の分岐から見る西側の眺望  雲上遥かに穂高・槍の姿が

ここから赤石岳山頂まではもう一投足です。およそ30分弱で登り、9時過ぎには山頂に着くことができました。

            分岐から赤石岳頂上へと続く稜線上の道

以下の3枚は山頂からの眺望です。まず、北には仙丈ケ岳、北岳へと続く南アルプス主稜線上の山々の姿が雄大です。とりわけ荒川三山(前岳、中岳、悪沢岳)は迫力があります。

          赤石岳山頂から北方を望む 荒川三山と仙丈、北岳の姿が

悪沢岳の右手奥には今朝、小屋からも見えた金峰山など、奥秩父の山々が。朝9時ということで、この方面は少し雲が上がってきていますね。

                      奥秩父方面の眺め

                       聖岳方面の眺め

南を見ると、これから向かう聖岳の姿が圧巻です。南の主稜線上の山々、上河内岳、茶臼岳、光(てかり)岳も見えています。

                赤石岳頂上手前からの富士山

富士山には左右から雲が上がってきて、頂上に着くころには頭だけを雲の上に残した姿になっていました。

                   頂上直下の赤石岳避難小屋

頂上から2~3分下ったところには赤石岳避難小屋があります。通常の食事は出ないそうですがカップ麺やレトルトカレーなどのサービスはあり、十分宿泊できる立派な小屋でした。北穂山荘より高い位置にあり、「日本で標高の一番高い営業小屋」と小屋の方は言っておられました。次回は是非ここに泊まり、朝夕の富士の姿などを見たいと思いました。

缶ビールを注文したら、「どちらへ下りるか?」と聞かれました。「百間洞」と答えると、1本売って下さいました。赤石小屋方面だと、途中危ないところがあるので、酒類の販売を断るそうです。

ビールでのどを潤し、昼食の弁当をゆっくりいただいて百間洞に向かいました。

赤石岳山頂からの眺望を動画にまとめ、YouTubeに投稿しました。

    http://youtu.be/FiV5FCRfER4

      


赤石岳・聖岳縦走 -その1

2012年09月01日 | 山歩き

椹島を基点とし、8月26日から赤石岳、聖岳を歩いてきました。

家を出たのは朝3時半、新東名高速道の島田金谷インターを下り、千頭、井川を経て畑薙ダムに着いたのが7時、東海フォレストのバスで登山口の椹島着が8時半。案内板に”大倉尾根”とある登山路をまず赤石小屋目指して登ります。

                椹島ロッジ前にある案内板

9時過ぎに登山口を出発。樹林帯の中をひたすら登り続けます。北アルプスと違って道標は少なく、自分の位置を理解するのが難しい道です。

       大倉尾根の登山路 道標には ”3/5”などと書かれている

登ることおよそ6時間。1日目の宿、赤池小屋に着きました。ここまで来てやっと目指す赤石岳の姿が見られます。

                  赤石小屋 (標高1540m )

 雲の切れ間、右奥に、標高3120m の頂上が顔をのぞかせます(写真下)。

                  小屋から望む赤石岳頂上

小屋の前にある道標には、”さわら島3時間”、”赤石岳3時間” と書かれた下に小さく、 ”トイレ30秒”とあります。

 

     小屋前の道標                       トイレの張り紙

トイレのごみもヘリで回収するようで、トイレの壁にはなかなかウィットに富んだ張り紙がありました。回収費用としてトイレ使用料 100 円 が宿泊者を含めて徴収されます。

夕食をとって早めに就寝。夜中の2時に目が覚め外へ出ると、月が沈み暗くなった空に満点の星。天の川を挟んで織姫(ヴェガ)と牽牛(アルタイル)、天の川の中、白鳥座のデネブと形づくる夏の大三角形が見えます。

          夏の大三角形(アルタイル-ヴェガ-デネブ)

白鳥の嘴に当たるアルビレオ(3等星)も何とか写っていますがさすがにコンパクトデジタルカメラで天の川は無理のようです。

         明け方前の東の空 オリオン座が上がってきています

夜明け前の東の空にはオリオン座も姿を見せています。この日の晴天を約束する美しい星空を仰ぎながら2日目を迎えました。