田園 里山 野鳥そしてアルプスの山々

日進市と近隣の里山、春から秋にはアルプスの山々を歩いて感じたこと、考えたことなど・・・

セッカとオオキンケイギク  -境川にて

2013年05月18日 | 野鳥

今朝は久しぶりに境川の土手を歩きました。このあたりにはセッカが多く、飛びながらヒッ、ヒッ、ヒッ・・・と鳴いてはチャチャッ、チャチャ、と言って着地するので、春にはよく目だちます。

しかし近くで写真に撮れたのは初めて。スイバ(スカンポ)の枯れ穂にとまってチャチャッと鳴いていたのを見つけました。北関東から東北にかけては絶滅危惧種に指定されているようです。

境川は尾張(東郷町)と三河(みよし市、室伏広治の出身地)の境を流れるので「境川」と呼ばれています。

セッカの写真を撮ったのは左岸のみよし市側。その対岸、東郷町側にはオオキンケイギクの大群落があります。

こちらは”侵略的外来種ワースト100”のひとつ。自治体によっては駆除の対象とされています。大柄で大変見事な花なのですが、きれいだからといって栽培したりすると法律で罰せられるとのことです。

   


地上で囀るヒバリ -折戸川にて

2013年05月15日 | 野鳥

ロバート・ブラウニングの作、 上田  敏 訳の詩 「春の朝」は確か中学校の国語で習ったような気がします。中学の国語の先生のあだ名が「すずめ」で、「すずめから雲雀の詩を教わった」などと、当時は男の子の間でふざけていた記憶があります。

その詩は 「時は春、 日は朝(あした)・・・」 で始まり、すぐあとに「揚雲雀(あげひばり)なのりいで・・・」という一句がでてきます。

シューベルトの歌曲 「きけきけ雲雀」(詩はアウグスト・ヴィルヘルム・シュレーゲル)でも冒頭に "Horch,horch,die Lerch' im Atherblau!" と、高い空で囀るひばりが歌われます。

というわけで、ヒバリが囀るのはてっきり空の上、と思っていたら、けさの折戸川近くの畑、地上でヒバリがしきりに鳴いていました。

囀る様子と声は YouTube http://youtu.be/9m_z5Papx_E にアップしました。

先日第2回の「大人の自然塾」に参加しましたが、講師の方から「昔ヒバリは金貸しをやっていて、太陽に金を貸したがいつまでたっても返さない、そこでヒバリは怒って空に舞い上がり、”金貸した。利取る、利取る。利子くれ、利子くれ”と毎日叫んでいる」という話を聞きました。

なかなか面白い話で、聞きなしもうまくできている、と思いました。

3枚目は一昨年、尾張と三河の境界を流れる境川のほとりで撮ったヒバリですが、冠毛のようすがよく写っているので載せてみました。

   


鞍掛峠から三国山・白草山

2013年05月01日 | 山歩き

4月27日、御厩野(みまやの)林道から鞍掛峠を経て三国山・白草山の長野・岐阜県境尾根を歩いてきました。

林道は標高1100mあたりにゲートがあり、そこからは約1時間余りの林道歩きになります。

          林道のゲート 鍵がかかっていますが人は通れます

朝7時半、ゲート前に駐車して歩き始めました。移動性高気圧が張り出してくることを期待していたのですが、時おり青空が見えるものの雲が多い天気。

             御厩野林道から鞍掛峠方面を望む

小雪もちらつきますが風はさほど強くありません。昨日からの新しい雪を被った木々が青空に美しく映えます。ヤマガラやコガラがしきりに鳴いています。

      新雪の雪景色と野鳥のさえずりで林道歩きもなかなか楽しめました

コマドリの声も聞こえます。野鳥の写真を撮りながら、1時間半近くかかって鞍掛峠に着きました。

                 鞍掛峠  白草山への登山口

左手に、白草山への登り口が見えます。今日はまず、もう一つの目的地三国山へと向かいます。

三国山への尾根への取付きがわかりにくく、断念した人もいたようですが、今回は笹が刈られていてすぐにみつかりました。

    三国山への登路 取付き。 写真は峠側から御厩野方面を振り返って見たところ。

やや左手から正面の崖上に登り、斜め左方向に進む。右手奥(写真ではかげになって見えない)からも登れるが勾配はきつい。赤いテープはそちらの登り口の灌木に巻いてあった。

             取付き点から間もなくはっきりした道に  

取付き点から5~60mも行くとこの写真のような、ヒノキの林間のはっきりした道が現れます。赤いテープの目印もあります。

この道を少し進んだところから笹のヤブ道になります。今は笹が刈り取られ、倒れたササを踏んで歩くようになり、大変歩きにくい道です。

              笹薮に覆われた踏み跡をたどる

この日はご覧のように笹の葉に雪がのっていて、かき分けて歩くうちに全身ビショ濡れになりました。

それでも小一時間登って、ひと気のない三国山山頂(1611m)に到着。熱いお湯でコーヒーを入れてひと息つきました。

               三国山山頂の三等三角点

ここは、信濃、飛騨、美濃三国の境。現在は岐阜県と長野県の県境上になります。連休初日ですが、人の来る気配は無く、、静かな時が流れています。

                    山頂から小秀山方面

枝に積もる雪が解けて落ちる音があたりに響きます。小秀山も雲の中。来た道を下って鞍掛峠に向かうと、県境尾根の彼方に白草山と箱岩山の姿が大きく見えます。

       三国山から下山の途中、白草山、函岩山がよく見える

峠から反対側に登り返し、白草山へは歩きやすい山道、苦労させられたこれまで道とは地獄と天国の違いです。足が軽くなったような気がして快調に道がはかどります。

          真冬から残る吹き溜まりの残雪  深さは50cm ほど

それでもところどころに冬を越した残雪があります。誰も通らないのか、自分の靴跡だけがくっきりと残ります。

               林道に直接下りる道との分岐

ひとしきり登れば、登り下りの少ないほぼ水平な尾根道。1時間ほどで御厩野方面の林道に直接下りる道との分岐に着きます。ここには避難小屋が建っていますが、道標はこわれてありませんでした。

さらに登ること20分弱で白草山山頂(1641m)に到着。ここはさすがに人気の山で、この日初めて4パーティ18人に会いました。ほとんどが反対側の乗政から登ってきた人たちでした。

                  白草山山頂から小秀山を望む

到着した時は小雪が降っていましたが、すぐに霧が晴れて、小秀山と先ほど登った三国山が良く見えます。

                   御嶽山は雲に隠れています

残念ながら御嶽山は雲の中。30分ほど付近を散歩し、来た道を鞍掛峠へと戻りました。

                           県境尾根・三国山と歩行ルート

最後に、鞍掛峠から白草山方面に少し登り、三国山方面を振り返った時の写真とルート図を載せておきます。左の写真、樹林帯と笹原の境界を先ほどの笹薮の悪路が通っています。

弱い冬型と寒気がまだ残っていたためか、青空が見えたかと思うと小雪やあられが降ったりして天候の不安定な日でした。遠くの山は見えなかったものの、静けさと面白い天気を楽しんだ山歩きでした。