「あきらめたから、生きられた」
武智 三繁・著 ☆☆☆☆
いわゆる海の漂流サバイバル・ノンフィクションもの。
これまで「たった一人の生還(佐野三治・著)」や「大西洋漂流76日間(スティーヴン・キャラハン・著)」など同様の本をいくつか読んできたが、それらとはどこか一味違う内容。
というのもタイトルが現わすように、この本の著者が生きて還ることに執念を燃やすことなく、「なるようにしかならない」といった感じで淡々と漂流を続ける様が印象的である。
海でたった一人で漂流した場合、身体の衰弱よりもまず精神的におかしくなってしまうといわれるが、そういう点で「力を抜く」ことの大事さをこの本は教えてくれる。
山ヤにとっても参考になる本。
「いいかげんな青い空」
椎名 誠・著 ☆
旅のフォト・エッセイ集。
読み始めたが、あまり面白くないので、途中でやめてしまった。
シーナの熱烈なファンなら満足できるのかもしれないが、初期の「怪しい探検隊」の頃の面白さに較べると・・・シーナが歳をとったのか、それとも私が歳をとったのか?