KU Outdoor Life

アウトドアおやじの日常冒険生活

モノポール・シェルター、レビュー

2017年08月13日 | 道具
 最近のお泊り道具のお気に入り、ローカスギアのシェルター「クフ・タイベック」。
 
 これまで外での使用は、小川山の廻目平(一泊)、南ア鞍掛沢の河原(一泊)、そして東北の沢(三泊)。
 使い勝手もわかってきたところで、個人的レビューなど記しておこう。
 
 
 
【機能性】
 中央にポール(ストックor立木)を立てなければならないが、大人二人が横になれるスペースを確保でき、沢でもタープより安心感があり、ツェルトより快適。
 通常はペグダウンできる地面を選ぶが、裾を石積みでも対応できる。
 東北の沢では三日目にポールに使用していたストックを失ったが、横に伸びている枝を利用し、天頂部を結び付けて張るなど臨機応変な対応が可能。(ドームテントでポール一本無くすと、けっこう大変だと思う。)
 設営時間もドームテントとほぼ同じ。床はないので、グランドシート代わりのビニールシートなどはあるといい。
 色が白だと使っているうちに、汚れが目立ちそうな気がするが、タイベックの生地の特性か、軽くタワシでこすればシミがあまり残らない。
 
【耐候性】
 タイベックは耐燃性が一つのウリなので、ナイロンよりはそばで焚火をしても安心できそう。
 そして予想以上に良かったのは防水性。まだ比較的新しいからかもしれないが、東北の沢で雷雨で一昼夜停滞した時も雨水の浸透は(縫い目からも)無かった。
 もちろん裾が空いているので結露も無いし、床が無いので中でストーブを焚いても安心。(さすがに中で焚火はしないと思うが。)
 生地が水を含まないのか、濡れた分の重さをあまり感じないし、乾きも早い。
 ただ風の強い三千m級の稜線とか、隙間風の厳しい積雪期には厳しいかも。やはり使うなら無雪期の森林限界以下でしょうな。
 
【携行性】
 ゆったりした専用のスタッフバッグに入れて雨具上下よりややふっくらした程度で、夏用シュラフよりコンパクト。
 重さはMSRのジュラルミン・ペグ6本と百円ショップで買った硬質ゴムのペグ打ちハンマーを入れても500gを超えない。
 最近のウルトラライト業界?の競争は激しく、カモシカの「クロス・ドーム」など小ささ、軽さは驚くべきものがあるが、それでもこれもウルトラライトの範疇に入り、許容範囲だと思う。
 
【耐久性】
 残念ながら、これはやや難あり。
 野外で実質二回しか使用していない段階で、はやくも生地の一部が破損していた。
 原因は不明だが、耐燃性はあってもやはり切り裂き強度に関しては従来のナイロン生地の方が安心できそう。
 スタップバッグもなぜかボロくなっており、何か弱点があるのかもしれない。現在、原因究明中。
 
【デザイン】
 個人的な好みなので、意見が分れるところだが、これはもう言うことなし。
 ドームテント主流の日本の山で、この「白い三角形」はかえって近未来的。ハイシーズンの涸沢でもほぼ「一発検索」可能だろう。
 白は雪山では判別しにくく視認性に難ありだろうが、日本の緑に映え、自然の中でも意外と違和感が無い。
 
【総合評価】
 最高五つ星中、☆☆☆☆
 満点でないのは、やはり耐久性。
 自分のようなややハードな使い方をしていると、たぶん10回の山行がもつかどうか。
 しかしそれを差し引いても、その手軽さとデザインの良さで、自分はとても気に入っている。
 かつてノースフェイスで、ダイニーマ製だったか?白い生地のザックがあったが、タイベックに拘らず強い生地で「白い三角シェルター」ができないものかと願っている。(patagoniaやmon-bellで最近白いザックが出ているようだが。)
 おそらくこのタイベックがダメになっても、同じくローカス・ギアなどのこの手のシェルターは一つ欲しいと思う。
 
 


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