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命がけのキャズム越え 大阪ダブル選挙・なにわ友あれ〈最終回〉

2011年12月03日 | 大阪
 大阪ダブル選挙問題について、最後のまとめ。

 さて、橋下徹さんが獲得したのは750,813票、平松邦夫さんは522,641票。
 得票比では41:59もの差がつきました。

 このブログも含めて、平松支持派の敗因は、投票率60%を超えた大阪市民の怒りを受け止められなかったことにあります。

 乱暴にいえば、ふだん選挙に行かない21万人(有権者の10%)が選挙に行き、全員橋下さんに投票した。さらに、この追い風がなくても(つまり投票率50%の戦いでも)、平松さんに勝てたということです。

 えげつない週刊誌といっしょになって、ネガティブキャンペーンしか打ち出せなかった平松サイドが、大衆に見限られた。結果としてですが、野田首相の消費税増税路線も、マイナス材料になったでしょう。大阪の有権者の気分を代弁するなら、

 「消費税をあげる前にやることがあるだろう」
 
 と、いうことでしょう。これは昨年参院選の「みんなの党」のスローガンでした。「みんなの党」の政策や路線には反対ですが、この主張自体は、庶民感覚を的確に言い表したものです。実際、消費税を増税したところで、法人税の減税分と相殺になるだけで、何の解決にもならないわけですから。民衆の怒りを、左派は変革へのエネルギーに転換することができず、結果、右派に譲り渡してしまいました。

 既存左派と、マジョリティとの間には、超えがたい壁があることを今回の選挙でも通関しました。

 ITマーケ用語をマルクス風に引用すれば、新しい思想や運動がブレイクスルーするためには、「命がけのキャズム超え」が必要なのです。ここが中之島だ、ここで跳べの精神です(薔薇園もあるし!)

 イノベーター(ハードサヨ層)とアーリーアダプター(ソフトサヨ層)だけでは、支持は広がらず先細りするだけ。メインストリームに打ってでるためには、マジョリティに対して、別の角度からアプローチしないといけない。

 昔の流行り歌ではないけれど、傷つけ合うのが嫌いだからと、ズルズルみんなをひきずって、最後にあなたはどうするつもり、ということでもあります。

 大衆と本音でどつきあい、孤立を恐れないこと。橋下は敵ながらあっぱれでした。ここは大阪なのです。

 結論的には、この意見に賛成です。

☆ひとりでデケタ 2011.12.02 ロスジェネ一期生より(キンピーさん)
http://a9leather.blog66.fc2.com/blog-entry-296.html

 「左翼が準備しなければならないことは、突発的に起こる事象に絶えうるだけの柔軟な理論を鍛え、そして提供し支えること。提供するために民衆が集うスペースにいつでも馳せ参じることができるフットワークの軽さではないのか。」

 自分が売りたいものを押しつけようとするから失敗するのです。いま、お客さんの悩みは何で、いちばん必要なものは何なのか。

 今回の敗北はいい教訓になりました。まだまだ、たたかいは始まったばかりです。

 「何をそないせかせかしてはりまんね。
 毒蛇(どくじゃ)は急ぎまへんで?」(開高健)

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5 コメント

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Unknown (kuro-mac@osaka)
2011-12-03 23:49:10
もっとも、キャズム理論からいけば、左派はラガード(遅延者)でオワコンもいいところなんだけどね。

ただ、名前は出さないけど、中学生にもマルクスの話はするよ。きみたちは自分自身の人生を生きる。しかし思い通りではない、と。

マルクス主義はオワコンだけど、マルクスは決してオワコンではない。「新しいものほどいい」という考え方のほうが古くてダサいよ。

ライバル社の新規店の視察も、オープン当初はチラ見で十分。3ヵ月後にじっくり見に行く。実際の顧客の反応はどうだったのか、痛ましいほどよくわかる。世の中、新しいものなんて、そうざらに転がっていないもんだよ。
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Unknown (kuro-mac@osaka)
2011-12-04 00:52:16
この選挙シーズン中、若い衆にこんな風にいわれました。

「えーっ、くろまっくさん、橋下派ちゃいますの?」

んな、あほな!

「だって、バリバリ改革派ですやん!」

さよか。そういう面もありますね。大阪財界・業界の長老に、「墓石重くなるだけだから、早よ死ね。ひとりで死ねないならいつでも手伝い出すぜ?」と、この間も暴言吐いてきましたから。

しかし、それはそれ、これはこれ。

「おまえは組合通信、ちゃんと読め! 橋下にも失礼だぞおまえは」

と、怒りました。

しかし、そんなものなの。

大阪の有権者はアホちゃいまんねん、パーでんねん! (もっと悪い?)

でも、どう転ぶか、まだまだわかりませんよ?
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Unknown (焚火派GALゲー戦線)
2011-12-04 13:59:48
 どうもはじめまして。 とりあえず、次の焦点は当戦線的には12月7日に大阪府立体育館で開かれる「亀田祭り」です。 亀田興毅(長男)の防衛戦が話題になっています。 それも、「ランク12位の弱い奴を選んで王座防衛戦とはあきれる」という問題点はありますが、より問題なのは大毅(次男)の「世界タイトル挑戦」です。 この試合の前座で橋下と新知事松井がリングで君が代を歌うそうで。 君が代そのものより、大毅が戦う「チャンピオン」デーパリットはチャンピオンではありません。(亀田サイドの圧力でWBAに11月に「正式王者」と認定されていますが。) 本当の王者は8月31日の試合でタイトルを勝ち取った清水智信です。 彼はこの試合で眼窩骨折して今試合ができないのは事実ですが、たった2ヶ月半で「休養王者」扱いされて正式王者はデーパリットに認定されました。(仮に半年1年試合ができない場合でも、本来であればデーパリットVS大毅の試合は「暫定王者戦」以上のものになりえないのが通常でしょう。=後で清水と戦って初めて正式な王者=)
 つまりは、デーパリット経由で大毅にタイトルを渡す茶番なんですが、これの箔付(清水サイドからの抗議を押さえつける権威)の役を果たしに行くのが橋下・松井両名なんです。

http://www.daily.co.jp/ring/2011/12/02/0004655715.shtml
http://www.nikkansports.com/battle/news/p-bt-tp0-20111114-863265.html
http://www.sponichi.co.jp/battle/news/2011/12/01/kiji/K20111201002144180.html

 まあ、「府立体育館廃止」を唱えていた橋下が府立体育館でパフォーマンスするのですから、せめて不要論を撤回したのであれば幸いですが。
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Unknown (焚火派GALゲー戦線)
2011-12-04 14:05:22
 連投失礼。 参考URL追加
http://www.sponichi.co.jp/battle/news/2011/11/30/kiji/K20111130002136640.html
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Unknown (kuro-mac@osaka)
2011-12-04 20:27:48
>>伊賀さん

大阪オワター( ^o^)ノと、初音ミクたんの「トルコ行進曲」ならキュートですが、いいおっさんがなー

いろいろ教訓ありましたが、橋下さんは演説場所、聴衆層によって話す内容変えるのは上手です。そこは謙虚に貪欲に学ばないといけませんね。

>焚火派GALゲー戦線 御中

ようこそ。
その問題、ある人気ブログで読んだことがあります。
どうしてそんなことが通用するのか。おかしいですよね。
しかし橋下維新の勝利のセレモニーがその茶番劇かー。タレントや吉本の芸人も大勢駆けつけるんでしょうね。
しかしボクシングに「民意」は関係ないですからね。
清水王者を支持・連帯!
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