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〈政治〉を超えて 民主党代表選の空騒ぎに思う

2011年08月25日 | 政治・経済・労働組合
クローズアップ2011:民主代表選 「前原・小沢」接近の芽
http://mainichi.jp/select/opinion/closeup/news/20110824ddm003010047000c.html

 稲盛和夫の最近の講演録を読むことがあった。結論としては完全否定だが、亡くなった永田洋子・丸岡修に言及していたのが意外で、印象に残った。

 60年安保では、京セラ創業間もなかった氏自身も、皇居前のデモにも参加したと振り返りながら、当時の自民党一党独裁、腐敗政治に対する批判的言及があった。この発言に、結党以来支持してきた民主党の混乱収拾に、動きがあるかもしれないと思った。稲盛は新進党時代から小沢と親交があり、地元京都の前原の後援者でもある。JAL再建をめぐって、国交省大臣だった前原とは一時気まずい関係にはあったとも聞いていたが、タニマチとして見るに見かねたということだろう。

 前原はタカ派だが、脱原発を表明した政治家でもある。消去法にはなるが、前原は他の候補よりはいい。

 しかし不満は残る。いちばんの不満は、与党の代表選なのに全く関心を持てないということだ。

 以前こんな調査があった。

http://diamond.jp/articles/-/12273
<「普段投票に行かない」と回答した人のうち、78.6%が「インターネットであれば投票する」と回答している。>

 調査対象がネット利用者であるというバイアスは加味しなければならない。しかし、すでに携帯電話とPCの普及率は、テレビに次いで2位、3位になっている。
選挙にネットを活用しないのはおかしい。

 直接の民意を政治に反映させるために、ネット選挙で直接民主主義を進めるというのは、ひとつの解だろう(ほかにもっと良い方法もあるかもしれない)。選挙管理委員会が候補者に公的サーバーを提供し、公的サーバーを通じた選挙活動のみを解禁するという形なら、セキュリティも公平性も保たれるだろう。

 もちろん、国税庁のe-Taxの現状を考えたら、技術的な道のりは遠い。e-Taxは電子証明搭載の住民基本台帳カード取得、さらにこれを読み取るカードリーダーの購入などの各種申請、導入まではハードルが高く、信じられないほどの使いづらさだ。

 サポーター投票制度のある民主党には、ネット民主主義に転換していく期待も少しはあったのだが……。また、ネット選挙に私は肯定的だが、しかし新しいテクノロジーを導入したらすべてが解決するというのは誤りである。

 擬制としての代議制・政党政治のメカニズムは、すでにメルトダウンを起こして、民主主義の理想の敵対物になっている。政党政治そのものに抗して、代議制を無化していく集合的意志を組織化していくところに、ポスト・マルクス主義の「何をなすべきか」があるのだろう。

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