新・私に続きを記させて(くろまっくのブログ)

ハイキングに里山再生、れんちゃん姉妹とお父さんの日々。

もし「こころ」の先生の手紙が電子書籍だったら

2010年09月01日 | 読書


 読書する女性の絵が好きだ。

 恋人や子どもたちが、二人で一緒に読書している絵もいい。
 「めくっていい?」
 「うん/だめ」
 というやりとりが聞こえてきそうな作品。

 しかし複数の人が一つの画面を触る、ということを想定したソフトは意外に少ない。2本以上の指で触ると、別の機能が作動してしまう。

 この点はまだ電子書籍も紙の本も、さほど変わっていない。しかしゲームに対戦モードがあるように、また別の読書文化が生まれていくのだろう。

 と、ある大学の先生の日記を読みながら考えた。ゼミの学生さん向けの「電子書籍の練習問題」がおもしろい。

(6)漱石の「こころ」で、主人公が先生から受け取る手紙は「縦横に引いた罫の中へ行儀よく書いた原稿様のもの」である。この手紙が電子書籍だったと想定し、主人公が手紙を受け取ってから本文を汽車の中で読むまでの描写を書き換えなさい。


 いま躓いているのは、先生の手紙を受けとるシーン。USMメモリとかDVDのような媒体で届くのだろうか? それともメール添付? 動画・写真・音声入りでむやみに重いので、ファイル転送サービス? 葬儀社がやっているような生前ビデオレターの進化形なのか。そして、その時病室にいる兄の役回りは? 考えてだすとやめられない、とまらない。

 出典:The Beach : August 2010
 http://12kai.com/diary.html



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