今日のお楽しみ。

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ナイロン100°C「Don't Freak out」

2023-03-31 23:40:00 | 日記
作、演出ケラリーノ・サンドロヴィッチ。東京では、下北沢ザ・スズナリで、そして大阪では、わが町のデパート、ハルカスの中にある近鉄アート館にやって来た!
これは、観なきゃ!とチケットを取って行ってきた。
ドント・フリークアウトって、落ち着けって意味だそう。
フライヤーからの紹介文はー
 天皇がまだ神だった頃。とある屋敷の女中部屋。身を寄せ合うようにして暮らすふたりの女。(難しいので中略)2人の女は可笑しくもない話をして無理矢理笑う。それでもかき消せない魂(白に鬼という変換出来ない難しい漢字)たちの囁き。ふたりの耳元で小さく。「怖がらないで」。


とにかく昭和初期が色濃く漂うホラーでコメディもくっついてる作品。
可笑しいのが、演者の顔がみな白塗りで、でもそれがあまり気にならないのが、
セピア色のような凝った照明だからか。褪せた写真のような演出にしたいから白塗りが効果的だったのか。とにかく不思議な横溝正史のようなおどろおどろしい世界観があった。最初、クラッとする感覚に襲われたけど、斬新な照明と演出に驚かされた。お話が動き出すと照明は温かい色合いになった。

屋敷の主は、精神病院の院長。この院長も老いた母には頭が上がらず、嫁はやがて精神を病んで…って感じでこの家には、隠し事が多くて、医者の屋敷は闇だらけ。そんな屋敷の女中部屋が舞台で、家人や関係者らが問題を持ち込んでくる。女中の姉妹ふたりにも大事な隠し事があり…人を巻き込んだり巻き込まれたり…と。

この女中さんのとくに姉を演じた役者の所作がテキパキとして大変お見事。着物捌き(裾、袖、お端折りまで)、風呂敷の使い方畳み方、熱い鉄瓶の持ち方、とても溌剌としていて気持ち良かった。着物の時代の生活感があった。ただ、2人とも頭が大きかった(髪型が演歌歌手並みに盛ってあった)。

仲野太賀主演「泣く子はいねぇが」

2023-03-29 00:04:00 | 日記
2020年11月公開の映画。
wowowで視聴。
仲野太賀が主演ということで、がぜん興味を持った。
これが、思いのほか良かった。ラスト泣いた。ジーンとくる。
これが泣けるということは、どうやら大人になり切ってないらしい。
予告編で、「大人になりきれない全ての大人たちへ。」とクレジットされてた。
もう、還暦なのに。まだ、大人じゃなかった。
仲野太賀はこの役で、やたらと責められる。元妻(吉岡里帆)に、👹なまはげボランティアの会長(柳葉敏郎)に、兄にと。
なぜなら、なまはげの最中に彼は(酒癖が悪いようで、)全裸のなまはげ姿をTV中継で全国に晒してしまったのだ。
それで地元におられなくなり、東京に逃げてみたり。また戻ってみたり。帰ったら、帰ったで元妻を探してより戻してくれと懇願したり。子供に会いたがったり。
確かにろくでもない、こう書くと。しかし
仲野太賀の頼りない抜けてる感じが、悪くないんだ。だって、元妻にも謝りたいだろうし、子供にも会いたいのは人として当然。母(余貴美子)だけは厳しくも優しく見守ってる。そんな母の愛情で彼は甘えん坊な優しい次男坊に育ったのか。母のアイス売りを手伝う大賀は、ほんわかしてていいのになあ。こういう人を怒るのは、ちょっと了見が狭いんじゃないか?とさせ思わせるのは、大賀の持ち前の雰囲気とか演技の巧さかな。
とにかく、ラストが泣かせます。

阿刀田高著「小説作法の奥義」

2023-03-25 16:26:28 | 日記
先日読んだ「読書会の幸福」で、著者の向井和美さんが数ある大河小説の中でもとくに夢中になったのが「チボー家の人々」だと書かれていた。すぐ感化され私もこれはチャレンジするぞー!と意気込んでいたら。本書を読むと最初の方で阿刀田氏は、「チボー家の人々」を途中で力尽きて断念したとあっさり告白。ガーン!ショックを受けた。
阿刀田氏は、私には長編は向かない、ときっぱり書いている。
「私は小説が好きというより、短編小説が好きなのだと年老いてわがままを素直に告白するようになっている。」と。さらに、「長いのはくどくてもういい!」とも。なんて潔いいんだ!私もチボーには、手を出さない方がいいかも(若くもないし)。読書会ならまだしもひとりで読破なんて、まずムリだわ。そもそも読書が難しい私なのに。コロコロ気持ち変わるけど。
阿刀田氏は、学生時代、外国文学を専攻しているのだからと、モーパッサン、モーム、ヘミングウェイ(やっぱり向井さんオススメの主要な作家は押さえてるわ。当然か)などの短編集を読み尽くしたそうだ。だから短編を追求し、短編小説の名手となったのだ。
そして阿刀田氏はいう。短編小説は、読者のもとに長くお邪魔しない。奥ゆかしく礼儀正しい文学だと。なるほど。面白い考え方。
また、平成7年夏に直木賞の選考委員に任命された時の話が面白かった。委員は五木寛之、井上ひさし、黒岩重吾、田辺聖子などなどユニークな論客ばかりで、議論は多彩、示唆的ですてきだな、と楽しみだったそうである。これって、まるで大物作家による読書会じゃないの?ひよっとしてこれが楽しくて、年に2回もやってんじゃないのか?と思ってしまった。
また、読書会の話になってしまったけど、この本のタイトル通り、阿刀田氏がどのように小説のヒントを得ているか、これまでの経験をたくさん披露してあって、興味深い。また、ギリシャ神話や聖書、源氏物語などの古典から谷崎潤一郎、中島敦など知ってそうでよく知らない内容が分かりやすくダイジェストで紹介されていて、面白く読んだ。🥷




映画「コンペティション」鑑賞 スタイリッシュor殺伐?

2023-03-21 18:27:33 | 日記
キリッ!としたペネロペ・クルスのどアップから始まる。これまでの色気と可愛いさを封印して。(彼女も個性派に脱皮?知らんけど。美貌はそのまま)なにしろ奇才の映画監督役だもんね。ちょっと怖いよ。😅

アントニオ・バンデラスは世界的人気スターの役。いっぱい賞とってるけど、ちょい言動が軽いのよ。遅刻もよくする。😣

そして、老練の一流舞台俳優の役にオスカル・マルティネス(誰?)。お堅いうんちく叔父さんだ。スターが遅刻するなら、僕も2時間遅れて行く、とか言い出す可愛い面も。😜




この水と油の3人で新作映画を撮ることに。
初めての本読みシーン。スタイリッシュな建築物の大きな大きな広間で2人の大物俳優が向かい合う。
うんちく叔父さんは、演技論をくりひろげ人気スターは感性でやると言い出し。最初から噛み合わない様子が可笑しい。
そこへ奇才で感受性豊かな監督ペネロペが奇抜なリハーサルを繰り出してくる。2人の頭上に大きな大きな岩を吊り下げて緊張感を持たせたり!または、2人一緒にセロハンテープでぐるぐる巻にしたり!そんなことで、2人の一体感が増すかはまったく不明だが。脚本上2人は一心同体の兄弟役だから?
ペネロペは、「何人かの監督をモデルにし、撮影現場で経験したとんでもない出来事をプラスした」らしい。そうフライヤーに書いてある。

それにしても、人間関係だけでなく、映画自体の背景も殺伐としていて、スタイリッシュなんか殺風景なだけかよくわからん。なんとな〜く可笑しいけど、寂しさがジワジワ〜とくるんがだ。それから色々おかしな演出(監督の指導)やトラブルがあり…
さあ、これからクランクイン!(え?映画も終盤なのにまだこれから撮影かい?!と思ったけど)クランクインのお祝いパーティが始まり、ここからが衝撃的な展開に!やっと人もたくさん集まって賑わってきたと思ったらもう終盤。そして、ラストにも唸ったよぉ。


これって舞台だったら殺風景も気にならんかったやろうなあ。監督的には何か狙いがあるのかも知れんが。
リハーサルの1シーンで、勢い余って椅子を叩き壊した一流舞台俳優に、人気スター俳優が「壊すことないだろ、舞台じゃないんだから」って怒ってたのも面白かった。


「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」鑑賞!

2023-03-17 22:44:00 | 日記
どんだけ大騒ぎ大騒動して、家族喧嘩してんねん!って感じで(中国らしくもある?)吹き出す場面も多々あり、途中まだやんのかあってなりながらも最後までハデハデメイク、京劇やらハリウッド女優やらのコスプレ(別世界だかの)ファッションと変てこなアクションで眠くはならず。主演の女優さんは、激しいアクションと七変化で面白い。その娘も過激。

で、ジェイミー・リー・カーチス!アカデミー賞で助演女優賞に選ばれ、飛び上がって喜んでいらした。貫禄の64歳なのになんて気さくで(知らんけど)楽しい人。
彼女を初めてみたのが、「トゥルーライズ」(ゴールデングローブ賞受賞)だった。若くてショートカットでスレンダーで、みごとな面白セクシーダンスを披露していて、見惚れた❣️コメディもダンスもアクションも達者。
で、今回このエブエブでのジェイミー。歳はとっても存在感は増すばかりだ。金髪バサバサおかっぱ黒縁メガネ。二段腹の中年太りで国税庁オフィスのデスクにデーンと構えていた。アカデミー授賞式で初めてこの映像をみた時、これが、ジェイミー?と驚いた。で、エブエブ観よう!と、なったわけ。そしたら、その二段腹にも関わらず、激しいアクションで主人公エブリンを容赦なく追い込む。衰え知らずで、追い込む。途中、仲良くもしてたような。ストーリー展開は、よくわかりませんでした。
ところで、あのブヨブヨ二段腹と大きな胸は作り物だよね?だって、授賞式はシュッとしてたしな。それとも役作りで太ったとか?いや、あれは作り物だね。