今日のお楽しみ。

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「風と共に去りぬ」結末は

2022-02-23 15:24:00 | 日記
知っての通りバットエンド。
何故なんだ?なんとかならんのか?!乙女ならそう思わずにいられない。鴻巣友季子さんの解説本を読んだら、著名な評論家たちでさえ結末を描き直すように進言したと書かれている。
しかし、作者のミッチェルはガンとしてバットエンドを主張したそうだ。
それで、今回読み直してみて、いや初めて読了したんだった。で、私も還暦前になって思うのは、これは仕方がないなあ、ということです。
アシュレに夢中だったスカーレットが最後の最後になって「本当はあなたが好きでした!」とバトラーに詰め寄る。ところが、いやいや、もうオレ疲れたから、ってふられてしまうのだ。
えーっ?あれだけお前しかいない。オレのような悪党に合うのはお前だけ!とさんざん言っておきながら、スカーレットが素直に愛をうちあけた途端に、ダメって、レットも酷くない?と最初は思った。
だけど、女王様気質のスカーレット。言い方が、どうも上から目線。この私が好きって言ってるでしょ?わからないの?って感じではどうかな。さらにレットに「悪かったっていえば、長年の過失が許されると思ってるのか?」と怒られ、「もう欧州か故郷にもどり穏やかな生活を送りたい」と言われる。
けれど、彼女は一瞬、激しい苦痛を感じたのち、早くもレットを取り戻そうと考えるのだ!
なにしろ、敗北に直面しても敗北を認めない祖先の血が彼女に流れてるから。( 凄い描写!)「明日、レットを取り戻す方法考えよう。」最後まで、諦めないのだ。この強さ逞しさうらやましい。これが開拓者精神の血か。それはそれとして、

この時、レットバトラーが45歳。そして、スカーレットはまだ28歳。
バトラーは初老で、ゆったりしたい。スカーレットはこれからが一花ニ花咲かせたいでしょうよ。
もしスカーレットが自分を抑えてグッと堪え、バトラーの気持ちを尊重できるようになれば、彼も考え直したかもしれない。けど、人間そんなに簡単には成長しない。鴻巣友季子さんの本によると、作者ミッチェルはラストに簡単に性格が変わるなんてドラマは書きたくない、とお偉方に反論したとあります。
人は簡単に成長しない事実。そりゃ、そうでしょうとも。何百年も闘ってきた祖先の血を受け継いでるんですから。ドラマチックだけど、とてもリアルなシビアな長編小説だと思いました。




「風と共に去りぬ」の悲惨な戦争描写と男尊女卑

2022-02-19 12:33:00 | 日記
最初は、スカーレットのジェットコースターのような恋愛ストーリーが描かれる。失恋からの腹いせ結婚、即、未亡人になってまた、恋愛。読んでて楽しい。
けど、2巻目ぐらいから、戦争が激しく味方の南部同盟の負けが見えてくるところから、本当に辛い描写が続く。
だいたい、スカーレットがアシュレを口説き落とせるのか?それともバトラーがスカーレットをその気にさせられるのか?その進展だけが知りたいのに、つうか結末知ってるけどね!あと、メラニーは本当にスカーレットが自分の夫を狙ってることに気づいてないのか?そこが一番知りたいだけなのに、なんでこうも悲惨な戦争シーンが2巻、3巻と何百ページも続くのか?!
読むのがほんと辛くて、しんどかった…
しかし、読んでて気がつくのは、自由の国アメリカが南北戦争時代の女性たちは、日本の女性たちと同じか、それ以上に男を持ち上げて、バカなふりして生きていかんならんかった、という男尊女卑の描写が多いこと。日本なら3歩下がって、だけど、アメリカだと10歩は下がってる感じがした。
スカーレット自身はそんな男尊女卑の空気も上部だけまねて、どんどん社会進出していくから、叩かれまくるけど、まったく平気。もう絶対飢えたくない!と心に誓ってるし。言いたいなら言えって感じ。そのかわり、友達いない。けど、家には使用人も家族もたくさんいる。寂しさなんか感じてる暇ない。寂しさより、飢えの恐怖がまさってる。スカーレットに、(そして読んでる私にも)平穏な日々はいつくるのか?と思いながら読み進めた。


「風と共に去りぬ」に夢中

2022-02-18 23:01:12 | 日記
去年の夏ごろ、「風と共に去りぬ」を女性問題として捉えた解説本が出た。
そんなのあるんだと思い、図書館に予約すると共に、自宅本棚にあった「風と共に去りぬ」を読み始めた。

昔、映画を観て感動し、本も読もうとした。が、ところがどっこい。最初の一行で挫折した。スカーレットは美人ではないがーしか頭に入ってこない。なんど読んでもそれ以降の文字はチンプンカンプン。
ところが、コロナ禍の還暦を目前にしてハマった。もう大人だから、アイルランドもジョージアも理解できるからなのか?

で、どこにハマるかというと、スカーレットの凄まじいほどの貪欲さ、まったくの無反省。そしてなにより、世間帯をまったく気にしない徹底した現実主義者という描かれ方。
昔、映画を観て、人生を切り開く逞しいスカーレット、カッコいいと思ったけど、実は恐ろしい女だった。本で描かれるのは、騙すわ、盗むわ、敵の兵士殺すわ、戦争復興期には会社経営で、囚人を雇い入れ死にかけるほど酷使するわ。バトラーと結婚したら、成金趣味で散財するわ。とにかく、極悪非道で見栄っ張りの極み。人の痛みに鈍感過ぎ。それというのもスカーレット自身も戦争の悲惨な場面を数々見た犠牲者ではあるからなんだけど。
だとしてもこんなに酷いヒロインが他にいるだろうか?酷すぎてもう天晴れとしか。
また、あの聖母のようなメラニーもちょっと怖いんだけど。


今日の「鎌倉殿の13人」は…

2022-02-13 23:03:00 | 日記
全編、大真面目に演じた歴史コメディ、あるいはパロディではなかろうか?毎回のことか。
橋田寿賀子脚本のごとく嫁姑問題に苦悩する佐藤次郎(角野卓造か?)から始まって、小栗旬が父役の坂東彌十郎とかわすセリフの数々はコントみたい。喋らなければコワモテで大物感満載なのに、すぐ、心が折れた、頼朝についてたら死ぬ、などと弱音を吐いて、その見た目とのギャップが凄い。(ほんまキャスティングの威力。)坂東彌十郎が先に安全地帯にたどり着いていて、後からやってきた頼朝に良かった!待ってました!と大歓迎する様を見て小栗旬がよく言うわ、という呆れ顔。ココ笑うとこです、みたいな演出が。
そして、聞き流せなかったのが、國村隼演じる親分が家来にお前、戦ってみるか?とリクエストしたら、家来は「よろこんで!」。なんですと?よろこんでって、あの居酒屋で注文した時に店員さんが言うやつ?それを、この大河ドラマで使いましたか?いやいや、この戦国時代で使われる方が正しい気がする。常々、どっか大袈裟やなと思っていた。戦国時代で武将に応える時こそ、「よろこんで」でしょ。いや、ふつうは「はっ!」かな。あと、さっきの「心が折れた」というセリフも戦国時代こそ、使われて正しい気がする。でも、ひょっしたら、今も別な次元でのゆる〜い戦国時代なのか。
あと、新垣結衣vs小池栄子も今日も笑えた。
あと、歯抜け爺の康すおんは最初に名前出てくるのに、一向にアップにならないどころか、その他大勢と一緒にボヤけて映ってる。
先週も名前は出てくるけど、まったくどこにいるかわからなかったので、今日は、後から見直して、ああ、おるおると、確認できた程度でした。


映画 ハウスオブグッチ

2022-02-12 12:37:47 | 日記
よく、同じ映画を何度も観るという人がいるけど、私はほとんど一回しか観ない。というのも絶対に1回目の感動を2回目がこえることがないから。何度か試したが、そうだ。
ところが、映画好きの人は何度も同じ映画を観るという。どうやら細部を確認して、さらに理解を深めようとしているらしい、と色々読んで分かってきた。

そこで、私もハウスオブグッチを2回観てみた。主要登場人物の4人が、素晴らしく奇抜なキャラで、残念な方向に向かって進んで行く人たちばかりなので、とても興味深かったし。これは細部を確認する価値ありそう。
で、確かに二度目では、見逃していた部分もあってよく分かった。パトリツィア(ガガ)とマウリツィオ(アダムドライバー)の結婚式シーンが白黒になったってことにも気がついた。マウリツィオが別れを決意した時は、2人の写真越しに暖炉の火が燃え盛っていたり。けど、映画って、間違い探しじゃないし。私はやっぱり一回でいいかもな。
それより、ハウスオブグッチって、グッチ家ってことらしい。じゃあ、中川家ならハウスオブ中川になるのか。別に英語にせんでもいいけど。