明けましておめでとうございますという時期でもありませんが。まぁ今年最初ということで。
2016年最初のブログは音楽ネタ。
去年買って、昨日ようやく全部をウォークマンに入れたホロヴィッツの未発表ライヴ集です。
もちろんCDでは何枚か聴きましたが、しっかり聴き込んだわけではありませんし。50枚もあるので、ウォークマンに入れるのも一苦労です。2枚で1つの演奏会になっているので、それを纏めるだけでも面倒。
ここまでは演奏とは関係ない愚痴になってしまいましたが。
個人的にホロヴィッツの大ファンなので購入しましたが、ただ音楽を楽しみたい!という人にはオススメできないセットですね。何よりも曲が被り過ぎてる!そりゃ同じシーズンの演奏会なので、曲目があまり変わらないのは当然だとしても、ベートーヴェンの28番やラフマニノフの2番のソナタだけでもかなりの数。しかもベートーヴェンに至っては、調子の悪い1983年の録音が2つあるため、マニアレベルのファンでなくては耐えられないセットでしょう。
今から書く感想はその1983年の演奏会について。1983年といえば、ホロヴィッツが初来日した年ですね。セットの中には初来日の数ヶ月前の演奏会が2つ収録されています。今回聴いたのは来日に最も近い録音。1983年5月15日の演奏会。
収録曲はベートーヴェンのソナタ28番、シューマンの謝肉祭、ショパンのエチュード3つとポロネーズ2つ。
今回のセットの目玉の1つでもあるシューマンの「謝肉祭」。酷いのはもちろん知ってはいますが、CDで聴くのはまた違って聴こえます。まぁ良く聴こえるわけではもちろんありませんが(笑
最初のベートーヴェン、まぁ1楽章はゆったりしたテンポなので安心して聴けるかと思ったら大間違い。何でもないところで音を外したり、いきなり爆音にしたり…でもまぁ聴けないことはない(笑
2楽章からはもう危険な綱渡り状態。一歩踏み出す度に綱から足が滑り落ちるような状態。4楽章も同じような状態。フーガもなんだか最早フーガではなくなり(笑)とても聴いていられなかったけど聴いてしまったwwというのも、所々でホロヴィッツの「音」というものが聴けたため。
さぁ問題のシューマン。
謝肉祭は今までホロヴィッツのディスコグラフィにありませんでしたから、「謝肉祭」目当てって人もいるかもしれません。もちろん悪いのを承知で(笑
全体的な感想としてはやけっぱちという感じでしょうか。自分でコントロール出来ていない感もあります。当然「謝肉祭」もミスの嵐です。
「前口上」からもうハラハラ。弾ききれるのかな?って(笑)「ピエロ」、「道化役者」なんかはホロヴィッツらしさは感じられます。面白かったのは「スフィンクス」。へぇ~そう弾くんだ~みたいな(笑)びっくりするくらいのfで弾いてます。「ショパン」は一番落ち着いて聴けます。私はこの曲集の中で「再会」が一番好きなのですが、これまた不安定な演奏。後半では楽譜に無い反復までしてるし…(これはわざとかもしれませんが。)続く「パンタロンとコロンビーヌ」はもはや崩壊。暗譜も一瞬忘れたような。「パガニーニ」は正しい音の方が少ないんじゃないかと思うほど。「休憩」もほぼほぼやけっぱち。そのまま「フィリシテ人と~」に入っていきます。ホロヴィッツの「謝肉祭」を聴いて強く思うのは、調子の良い時の演奏を聴いてみたかった、ということ。酷い演奏であるのは確かですが、それでも「ホロヴィッツらしさ」というのは感じるんですよね。きっとこう弾きたいんだろうなってのは感じ取れるんです。考えた通りの演奏を聴い
てみたかったなと思いますね。
残りはショパン…あれ?なにこの録音。いきなり客席録音になってるんですが…。ゴホゴホって近くで咳したり、音がわんわん響いたり…これをオフィシャルで販売してよかったんですかね~とは思いますが、このような録音にも慣れているため大した問題ではありません。
「幻想ポロネーズ」はこの演奏会の中では一番まともかもしれません。ミスは多いものの、あぁホロヴィッツだなって演奏。
酷いのはエチュード。特に10-8はもう救いようがないほどです。途中完全にミスって全てを見失っているのも分かりますし、終始ぼろぼろ。25-10も「謝肉祭」同様、初のレパートリー。前半からズタボロですが、中間はまぁ並み。後半の爆走崩壊っぷりは最早清々しいほど(笑)最後の英雄ポロネーズまでどうしようもないほどでした。
うーん…(笑)この演奏会はお金を取っちゃいけませんね(笑)この録音を聴いて思うのはただ1つ。この後復活出来て良かったな、と。このまま亡くなっていたら、ホロヴィッツ本人が悔やんでも悔やみきれなかったことでしょう。ホロヴィッツは1985年からまた活動するわけですが、1983年の状態が嘘のように良くなりましたよね。それはモーツァルトの協奏曲の映像にしろ、ウィーンでの映像にしろ、モスクワでの映像でも確認出来ますが、よくあそこまで持ち直したなと思います。
オマケに…
1978年のホワイトハウスでの録音も収録されていますが、案の定音質はあまり良くありませんでした。まぁ資料的な価値の方が大きいのかもしれません。目玉はやはりカルメンでしょうかね。会場の雰囲気もアットホームで、演奏も良い感じだと思います。
まだまだ聴いてないCDはありますので、ゆっくり時間をかけて聴きたいと思います。
じゃバイバイ(^-^)/
2016年最初のブログは音楽ネタ。
去年買って、昨日ようやく全部をウォークマンに入れたホロヴィッツの未発表ライヴ集です。
もちろんCDでは何枚か聴きましたが、しっかり聴き込んだわけではありませんし。50枚もあるので、ウォークマンに入れるのも一苦労です。2枚で1つの演奏会になっているので、それを纏めるだけでも面倒。
ここまでは演奏とは関係ない愚痴になってしまいましたが。
個人的にホロヴィッツの大ファンなので購入しましたが、ただ音楽を楽しみたい!という人にはオススメできないセットですね。何よりも曲が被り過ぎてる!そりゃ同じシーズンの演奏会なので、曲目があまり変わらないのは当然だとしても、ベートーヴェンの28番やラフマニノフの2番のソナタだけでもかなりの数。しかもベートーヴェンに至っては、調子の悪い1983年の録音が2つあるため、マニアレベルのファンでなくては耐えられないセットでしょう。
今から書く感想はその1983年の演奏会について。1983年といえば、ホロヴィッツが初来日した年ですね。セットの中には初来日の数ヶ月前の演奏会が2つ収録されています。今回聴いたのは来日に最も近い録音。1983年5月15日の演奏会。
収録曲はベートーヴェンのソナタ28番、シューマンの謝肉祭、ショパンのエチュード3つとポロネーズ2つ。
今回のセットの目玉の1つでもあるシューマンの「謝肉祭」。酷いのはもちろん知ってはいますが、CDで聴くのはまた違って聴こえます。まぁ良く聴こえるわけではもちろんありませんが(笑
最初のベートーヴェン、まぁ1楽章はゆったりしたテンポなので安心して聴けるかと思ったら大間違い。何でもないところで音を外したり、いきなり爆音にしたり…でもまぁ聴けないことはない(笑
2楽章からはもう危険な綱渡り状態。一歩踏み出す度に綱から足が滑り落ちるような状態。4楽章も同じような状態。フーガもなんだか最早フーガではなくなり(笑)とても聴いていられなかったけど聴いてしまったwwというのも、所々でホロヴィッツの「音」というものが聴けたため。
さぁ問題のシューマン。
謝肉祭は今までホロヴィッツのディスコグラフィにありませんでしたから、「謝肉祭」目当てって人もいるかもしれません。もちろん悪いのを承知で(笑
全体的な感想としてはやけっぱちという感じでしょうか。自分でコントロール出来ていない感もあります。当然「謝肉祭」もミスの嵐です。
「前口上」からもうハラハラ。弾ききれるのかな?って(笑)「ピエロ」、「道化役者」なんかはホロヴィッツらしさは感じられます。面白かったのは「スフィンクス」。へぇ~そう弾くんだ~みたいな(笑)びっくりするくらいのfで弾いてます。「ショパン」は一番落ち着いて聴けます。私はこの曲集の中で「再会」が一番好きなのですが、これまた不安定な演奏。後半では楽譜に無い反復までしてるし…(これはわざとかもしれませんが。)続く「パンタロンとコロンビーヌ」はもはや崩壊。暗譜も一瞬忘れたような。「パガニーニ」は正しい音の方が少ないんじゃないかと思うほど。「休憩」もほぼほぼやけっぱち。そのまま「フィリシテ人と~」に入っていきます。ホロヴィッツの「謝肉祭」を聴いて強く思うのは、調子の良い時の演奏を聴いてみたかった、ということ。酷い演奏であるのは確かですが、それでも「ホロヴィッツらしさ」というのは感じるんですよね。きっとこう弾きたいんだろうなってのは感じ取れるんです。考えた通りの演奏を聴い
てみたかったなと思いますね。
残りはショパン…あれ?なにこの録音。いきなり客席録音になってるんですが…。ゴホゴホって近くで咳したり、音がわんわん響いたり…これをオフィシャルで販売してよかったんですかね~とは思いますが、このような録音にも慣れているため大した問題ではありません。
「幻想ポロネーズ」はこの演奏会の中では一番まともかもしれません。ミスは多いものの、あぁホロヴィッツだなって演奏。
酷いのはエチュード。特に10-8はもう救いようがないほどです。途中完全にミスって全てを見失っているのも分かりますし、終始ぼろぼろ。25-10も「謝肉祭」同様、初のレパートリー。前半からズタボロですが、中間はまぁ並み。後半の爆走崩壊っぷりは最早清々しいほど(笑)最後の英雄ポロネーズまでどうしようもないほどでした。
うーん…(笑)この演奏会はお金を取っちゃいけませんね(笑)この録音を聴いて思うのはただ1つ。この後復活出来て良かったな、と。このまま亡くなっていたら、ホロヴィッツ本人が悔やんでも悔やみきれなかったことでしょう。ホロヴィッツは1985年からまた活動するわけですが、1983年の状態が嘘のように良くなりましたよね。それはモーツァルトの協奏曲の映像にしろ、ウィーンでの映像にしろ、モスクワでの映像でも確認出来ますが、よくあそこまで持ち直したなと思います。
オマケに…
1978年のホワイトハウスでの録音も収録されていますが、案の定音質はあまり良くありませんでした。まぁ資料的な価値の方が大きいのかもしれません。目玉はやはりカルメンでしょうかね。会場の雰囲気もアットホームで、演奏も良い感じだと思います。
まだまだ聴いてないCDはありますので、ゆっくり時間をかけて聴きたいと思います。
じゃバイバイ(^-^)/