ユーキャン詩集

創作した詩を不定期投稿していきます!感想などございましたらぜひコメントください!時々、旅日記なども載せます!

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2020-01-31 01:26:00 | 創作(詩)
実在しない愛してるを送ります。
例えばお隣の方へ。エレベーターに乗り合わせた際に。挨拶が微笑みとセットで愛してる。
頭の働かない朝の罪でした。

視界の外から突っ込んできたらどうしましょうか?
狭い歩道で肩が当たりました。互いに内側に向き合います、不可抗力ですがね。皺がよるかもしれません、眉間に。笑う可能性があります、お膝がパックリ。崩れたバランスを整えたくなってしまうかもれない。互いが手を伸ばして結ばれたり、なんて。
酷いお花畑が出来あがりです、どうせ唾を吐いて終わる一昨日のお昼です。
語り部の衝き、衝き、衝きが。
受けての盾、壁、破壊。

噛み合わないです、脱臼です。

⭐︎州・核・菜⭐︎

白夜

2020-01-17 23:42:00 | 創作(詩)
「いつかまた」をおぶって跨いだ
田んぼの手前に流れた水路。草で隠れてたから、見えなかった泥に巻き込まれて尻から勢いよく滑り込んだ。
僕はもがいた。
僕以上にもがいていた。
真上に見えた雲が裂かれて背中に回り込んだくらいだった。
生温かな泥濘から這い出た数秒間、余裕がなかった。
忘れてた水路に足を取られて道路に突っ伏す。
背中の違和感に飛び起きて、喉で空気がつっかえた。
ガラス玉は傷ついた、覗き込んだ先に糸切れのような繊維が見えるような気がして。
気管に入った泥は吐き出せなかったようだと、歯に絡まる砂の光が雄弁に語る。
日常に転がる無数の彼等。
おぶって歩いた当たり前は息づくように神隠しと隣り合わせに生きていた。
だから、抱き抱えて懇願する。
跨がないように、大切に、道を違えるなと。

水路に沿って歩く太陽が半分隠れた雲の下
不規則に干からびた泥がはびころる道路にかかったもや。
目先3メートルは魔境の田畑。
唇の端にたどり着いた汗に口内がびくつく瞬間に、世界が揺らいだ。
いくつもの水路が左右に突如として現れ、消える。
思わずついた片膝から血を感じる前、水が飛び跳ねた?
割れた道路に飲み込まれて、食堂に詰まって脳が震える。
落ちないように、「次は」抱き抱えて大切に。と

名乗りもしないのに
私の中にある「またいつか」を背負う少し雲かかる田舎の道。
明日会う2人のまたいつか。

どうも太陽は山に隠れてくれなかった

LOST me Lie we

2020-01-08 23:26:00 | 創作(詩)
切り落とされた首の中身のパラレルを覗く朝
タイトルが見えない平積みゴミ溜め
朝日が見せた光粒の軌跡
生暖かい埃布団を被った本を開いて咳き込んだ
あの日はナイフで裂かれたのか?
世界がまわる体験をギロチンが見せたのか?
宙の神が操った避けようのない糸に縛られたか?
紙の上でダンスを披露するあったかもしれない私たち
愉快。愉快。
生まれ、育てられ、形作られ、活けられる
飾り作ろう私は、私に類似するも私と別の価値持つ私。
私の首は十人十色?
愉快だ?オチなし?
写され映りゆき口から紙からデータから超えていく
さて。あなたが見る私の生首の価値はいかがなものかしら?
なんて。
実は、あなたがスポットを浴びているのかも?しれないですね?

夕陽が埃に埋れて消えた。

哀れみの愚者

2019-12-07 16:09:00 | 創作(詩)
五月蝿いイルミネーションが世界を包んだ
張り付いた地面のガラス
高層ビルも相まって
屈折だらけの折れ線グラフが
空気中を彷徨った

想い人に届くでもなく
内に張り詰めて積もることもなく
波に乗って漂着することもなく
一直線に膿が浮く

外側から見つめた第三者
規律なく巡る光をなぞり摘んで
そうしていつかの時に
指紋の溝で優しく優しく
擦り下ろす

何も、要らない。

2019-10-30 20:28:00 | 創作(詩)
積んで、積んで、積んで。
河原の、途方もなく丸みを帯びた石を、積んだ。
昨日も積んだ、一昨日も積んだ。
いつから積んだ?
もう、分からなくなったけど、詰んでいる。

「たくさん遊んだ、ブランコの公園の近くの河原」
「稲を植えた、あの田んぼの水路の先にある河原」
「目の前にあった、今居る河原」
なのかも? しれない。

石を、積んだ。
友達はいない。
石を、積んだ。
親は、「まだ」いない。
石を、積んだ。
終わりは、来ない。
石を、積み続けた。
許しは、無い。

もう、人でない。
私は、なにかの「罪」そのものだ。

繋がりは、要らない。
人間強度が下がるから。
微笑む、微笑む、少し、声が出る。

来たぞ、人が。

積む。いしを。
積む。「いし」を。
丸い、「いし」を。
積む。