ユーキャン詩集

創作した詩を不定期投稿していきます!感想などございましたらぜひコメントください!時々、旅日記なども載せます!

逃げの果て

2019-04-06 22:31:24 | 創作(詩)
グラスに注いだ酒に溺れる日
塩っ気はない
つっかえることなく胃に運ばれたこともない
異物として警鐘を鳴らされることもないままに全身を巡って
ひたすら踊らされる細胞は汗を絞り出した

揺れてやつれて核が萎んだ

収縮を繰り返す
明日の出来事を夢に見る
そこにいる自分を眺めながら
「また作った笑顔をばら撒いた」
天に吊るされた我が身体

断ち切られる今日の夜
仰向けに吐いた
呼吸の有無など分からぬままに
私の糸は静かに切れた

そうして朝日は西から上がる
巻き戻しの世界で私は今だに踊り続ける

辞書から消した方がいい
さよならを言う瞬間は訪れることなど無いのだから