ユーキャン詩集

創作した詩を不定期投稿していきます!感想などございましたらぜひコメントください!時々、旅日記なども載せます!

ごちゃ混ぜ海底ダイビング

2018-05-29 19:00:10 | 創作(詩)
誰も僕と目が合わない
胸元でもなく、額でもなく、足元でもなく

僕を見ているようで、僕を見ていない


近年
異常なまでの文字を見た
これまで見る必要のなかった文字たちを
見た

そして今
スタンプが産まれ
広大な土地のような絵達が放り投げられている

僕は見つめられているようで
見つめられていない

僕を介して僕の先を見る貴方

何が見える?

笑顔の僕かな
涙袋から溢れるものがハンカチじゃ収まらなくなる僕達かな
はたまた僕じゃあないのかな


誰よりも見つめあってくれた人は
広角レンズを見つめて微笑むようになっていた
額縁に囲われるその日を待たず
画面に収まる貴方

もう僕は見なくなったね


どなたか、
僕を見つめてくれる人はいませんか?


座布団から動かぬ母
隣の家の石井さん
居酒屋のおいちゃん
切符売り場のお姉さん
コンビニのおばちゃん
漁船の船長
島民の皆様

一息。一人。かたらっち。
海上を飛び回る鳥たちの餌
跳ねた!
人。


これから僕は海へ潜る。
そこは沢山見つめ合えるよ
海女さんが教えてくれた
沢山の貝や魚とともに沈んだものは多くある
恐竜もそこら辺のじいちゃんも
或いは見えない英雄さえも

僕は潜る
見つめあえる誰かを探しに

常識と情識

2018-05-21 22:35:04 | 創作(詩)
さよならはあまりにも容易く
はじめましては見て見ぬふり
いただきますを噛みしめる私は
ご馳走様を一気飲み

礼儀を知れ
相手を敬え
立場をわきまえろ

自由には裏があるとよくいう皆
法律には穴があるという著名人
上を向こうという人の進む道に
踏みしめる大地の価値

普通じゃないよね

奴隷解放宣言
果たして本当に解放された?
私はタイムマシンが欲しい
未来を見てみたい
より
過去が変えられたら
と望むことの多い私

よく見て
右向けー右
誰も左を向かない
私も、向かない

あ、みなさん聞いてください
これは集団行動と言います。

ぼくのなつやすみは、

2018-05-12 19:31:07 | 創作(詩)
ニワトリと用水路の目覚まし

トンボは踊った
眩しい緑のカーペット
ボトル風車
奥にひっそり納骨堂

線香に火をつける
オレンジが染み出す先端の薫り
束の線香片手に歩いた廊下
しかめっ面した鬼に下駄
網戸は僕を通せんぼ?
下駄が鳴る

三郡連山から半分太陽
青白い空 煙
オタマジャクシの匂いがして
線香を振り回した
納骨堂広場

「じいちゃん ばあちゃん 帰ろうか!」

まだ線香は残っている
オタマジャクシの匂いは消えない
太陽は山から抜け出した

田んぼの泥が固まるアルファルト
稲穂の波 祖父と祖母

僕達はこれから
そうめんをすする

稲穂のカーテン

2018-05-01 18:35:12 | 創作(詩)
貴方は奇怪です。
みんなと同じことをしているのに
貴方だけ違うんです

「前に習え」も
「右向け右」も
「笑え」だってそう
貴方だけ違うんです

昨日は貴方とよくお話ししましたよね
固まった泥が続いた道路の隅
お互いにジャージ 体育座り
伸びた稲穂のカーテンが
痒くて痒くて。
小さな虫が周りを飛んで。
口に入っては唾液に包んで吐き出して。
まだ話し足りないのにバス停まで追いやられたり。
天誅

貴方は奇怪です。
みんなと同じなのにちがう。
さらさらな眉も
口元の小さな皺だって

知ってる?
貴方の笑顔は1番奇怪なんです。
貴方には稲穂がよく似合うんです。

だから。
私からは稲穂のカーテンをプレゼントするね。
せっかくのお化粧が崩れたら台無しだね、隣に置くね?

個体 蟻の行列
白い封筒 宛名
天誅天誅天誅天誅天誅天誅天誅

顔が汚い。
ああああ
こんな蟻共にも貴方の綺麗を。
見せるな