ユーキャン詩集

創作した詩を不定期投稿していきます!感想などございましたらぜひコメントください!時々、旅日記なども載せます!

朽涙

2019-10-20 22:37:00 | 創作(詩)
あなたの遺影を
座した大衆の中で見つめた時

あの見えないゴールテープを
色違いのユニフォームで着飾る
他人に奪われた後、
虚な仲間の顔が目の前にあった時

川を渡す橋の分かれ道
明日から見ることのない人間に
「また明日」を告げた
その夜にかかる家の電話をとった時

固まった私の(何か)が
誰かに分かるはずがない
写真を見てその時を振り返った
私自身ですらも分からない

空中分解を無限に繰り返して何年目?
唾を歯の間で行き来させながらも
喉を通わせないイヤらしさを含ませた

落ち続けて止まらないのだけれども。
締め付けられる一部分が急所だった。
神を呪って私を殺していった。

そんな一瞬の写真を私は何枚も何枚も
宇宙に浮かぶカケラから覗き見をして
抗い続けて、
また、繰り返していった

最新の画像もっと見る

コメントを投稿