ライフ&キャリアの制作現場

くらし、仕事、生き方のリセット、リメイク、リスタートのヒントになるような、なるべく本音でリアルな話にしたいと思います。

21.感じのよい面接官

2016-06-15 21:02:25 | 仕事 キャリア ライフキャリア
 大企業の新卒採用がほぼ終了しているこの時期に、市民会館2階ロビーに面した一番小さな貸会議室で“新卒”採用面接が行われていた。

 部屋のドアが開いて、ポロシャツにジャケット、ジーンズにリュックの若い男性と、30代半ばくらいの長身男性が談笑しながら出てきた。長身男性は、丈の短いグレーのスーツ、白のシャツにノーネクタイ、スリムパンツ、あご髭にパーマ。「じゃあ、今日はこれで!」と挨拶すると、若い男性が階段を下りて行くまで頭を下げて見送っていた。階段まで20メートルくらいだが、よくガソリンスタンドなどで見かける光景である。おそらくアパレル関係の採用面接だろう。長身男性は、裸足にブラウンのローファーだった。


 開いたドアから室内が見えたが、机椅子の配置から1対1面接と分かった。長身男性が部屋に戻りしばらくすると、今度はカジュアルな服装の若い女性が少し緊張した面持ちで階段を上がってきた。部屋を探していると、男性が部屋から出てきて声をかけた。「〇〇さんですね、お待ちしてました、こちらへどうぞ!」と部屋へと笑顔で招き入れた。座った女性の背中が見えたのに、男性は椅子の横に立ち何か話しかけている。「後ろのドア閉めても大丈夫ですか?」「あっ、はい。」そんなやり取りがあってから男性はドアを閉めた。しばらくすると、室内から何か談笑する声、笑い声が漏れてきた。


 若い男性も女性も、採用になるのかどうかはわからないが、応募先に対する印象は良くなったことだろう。不採用としても、お客様にはなってくれるかもしれない。採用する側も、応募者がたとえ未熟で自社と合わないイメージだったとしても、人として尊重し、良さを引き出すようなコミュニケーションを取る姿勢が大切だと思う。面接官も(応募者に)見られているという意識が大事と感じた現場だった。
 
 

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