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「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」

映画「ソウルパワー」――音楽映画続きで観た

2010-08-06 | 本・番組・映画など
 その名のとおりのソウルミュージックのパワー炸裂にびっくり!ミュージック・フェスティバル「ザイール74」の記録映画は、冒頭から「ソウルのゴッドファーザー」ジェームズ・ブラウンのパフォーマンスに度肝をぬかれ思わず声を出して笑ってしまった。彼は歌う「私は人間だ、価値ある人間だ、貧乏だけど学校もでてないけど仕事がなくたって偉大な人間だ」と。彼らにとってソウルは魂の叫び、リズムは心臓の鼓動そのものだ。身体全体で刻むリズムは独特で見ていて楽しくて楽しくて。ステージと会場全体が一体となって興奮し陶酔の域に入ったような。
 このコンサートは英・仏・米・アフリカなど世界名だたるブラックミュージシャン達が参加した、前にも後にもないまさに世界のブラック・ミュージックの世紀の祭典。時は1974年、今のコンゴがザイールと言われていた国での事。彼らは言う「ルーツに帰って来た」「いや元々ここにいた」のだと。
 ミュージシャンでない唯一の顔がもう一つの柱となっている。ボクシング世界チャンピオンのモハメド・アリ。彼の数々の発言にも驚き、感心した。米社会への批判、人種差別批判などなど、一スポーツマンがこれほどのはっきりした政治的発言を聞いた事がない。黒人の人権解放闘争など時代背景やコンサートにいたるまでのその経過や背景は複雑で重い内容があるが、それを吹き飛ばすソウルパワー=ブラックパワーを感じる。感動し時に涙し時に笑い、リズムにずっと身体を動かし忙しかったが、疲れず見終わってすっきりしていた。又音楽の背景に差別社会、アフリカの人々が強いられてきた過酷な歴史を改めて思い巡らせることになった。

(ゲラ子)

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